Web系のシステムの受託開発やウェディングムービー制作などを手掛けている、株式会社レトロミーム。主にウェディングムービー制作でクラウドソーシングを活用いただいています。
代表取締役の水井さん、ディレクターの小川さんに、クラウドソーシングを活用されている領域やワーカーの選定方法など、利用するうえで工夫されているポイントを中心に伺いました。
目次
システムの受託開発とウェディングムービー制作が主軸
─レトロミームが手掛けられている事業について教えてください。
システムの受託開発とウェディングムービー制作「ナナイロウエディング」の事業がメインです。システムの受託開発はWebアプリケーション開発が中心です。ウェディングムービー制作は、もともと他社が運営していた事業の譲渡を受けて運営しています。
結婚式で生い立ちを紹介するプロフィールムービー等を手掛けていて、個人のお客様にホームページから注文をいただいています。
─何名くらいの体制で運営されているのでしょうか。
ウェディングムービーの事業に携わっている社員(アルバイトも含む)は8名です。外注スタッフは、クラウドワークスを含めて20名くらいいます。
主にウェディングムービー制作でクラウドソーシングを活用
─クラウドソーシングはどのような領域で活用いただいていますか。
ウェディングムービー制作での利用が中心です。制作や検品、素材の入稿で外注を活用しています。クラウドワークスで依頼しているのは主に映像制作で、具体的にはムービー編集作業をご依頼しています。
受託開発では、ロゴや軽めの開発案件などアウトプットが比較的明確で、長くても1週間程度の納期でできるものを発注しています。
─ウェディングムービー制作は、何名のワーカーさんに依頼されているのでしょうか。
現状は1名です。細かいコミュニケーションが必要で管理にも工数がかかるため、多くの方にお願いするよりも、多くの時間を稼働いただける方とお付き合いしています。
─社内で対応する業務とクラウドソーシングを活用する業務は、どのような基準で切り分けられていますか。
ひとつは納期ですね。今やって欲しい、今日中にやって欲しいといった超短納期の業務の場合、クラウドソーシングで依頼するのは難しいかと思います。明日、明後日以降の納期であれば、基本的にクラウドワークスで依頼したほうがコストは安くなるため、可能な限り活用しています。
もうひとつは、定型化された単純作業です。そういった業務は、社員に依頼するよりもクラウドソーシングの活用が向いていると思います。
─クラウドソーシングを活用されたきっかけを教えてください。
ウェディングムービー制作は、もともと運営していた企業がクラウドワークスを利用していたので、そのまま引き継いで使っています。他社のクラウドソーシングサイトも利用していましたが、発注管理が煩雑になってしまうため、最近はクラウドワークスのみで運用しています。実績が増えたことでワーカーさんに依頼しやすくなりました。
─クラウドソーシングを実際に利用されて、メリットだと感じられている点はありますか。
たとえば、ムービーの場合は平均すると1カ月で300本以上を発注していますが、月によって業務量に波があります。クラウドソーシングで外注化することによって人件費が固定費化されず調節できるのはメリットだと思っています。
コミュニケーション能力を重視し、トライアル案件でスキルをチェック
─ウェディングムービー制作を依頼されているワーカーさんは、どのような点を重視して見極められたのでしょうか。
スカウトメッセージを送って30名程度を採用して、今はその中の1名の方に依頼している形です。採用にあたってはコミュニケーション能力や人となりを重視し、メッセージのレスポンスの早さや内容を見ました。
こちらからは、あえてメッセージを柔らかく投げました。たとえば、業務をやっていく中では疑問点や質問したいことが数多く発生します。柔らかく投げても、なるべく自分で考えながら進めていかれる方だと、実際の業務でも臨機応変に対応できる方なので、そういうワーカーさんの方が依頼しやすいですね。
─30名程度のワーカーさんの中から、どのようにして1名の方に絞られたのでしょうか。
ソフトの使用経験などを見て制作ができそうだと感じた方で、稼働時間もそれなりに確保できそうな方を30名採用しました。トライアル案件として3本でいくらという形で発注して、見極めました。結果的に2~3本発注すると、ワーカーさんのスキルや仕事の進め方がわかります。
トライアルの結果、継続的に業務の依頼ができそうな方が5~6名いました。定期的に発注しようとしてやり取りをする中で、まとまった稼働時間を確保するのが難しい方やすぐに稼働できない方がいたため、残った1名の方にお願いしています。
─クラウドワークスを活用いただいているうえで、何か気を付けていらっしゃる点はありますか。
納品された後はできるだけ早く検収をするようにしています。ワーカーさんは、お互いに対等な立場のパートナーだと考えています。
スタッフを確保する手段として活用していきたい
─今後、新たにクラウドソーシングの活用を検討されている領域はありますか。
ウェディングムービー制作の関係では、検品業務や入稿業務は慢性的に人が足りていない状況のため、新たにクラウドソーシングでの依頼を検討しています。また、映像制作業務も1人のワーカーさんに依存している状況のため、継続的に新たなワーカーさんを開拓し、複数名に依頼できる体制を整えていきたいと考えています。