マーケティング
公開日: 2016.04.13 / 最終更新日: 2020.01.06

オウンドメディアはなぜやるべき?活用方法やポイントを解説!

昨今、広告やSNSではなく、自社運用のオウンドメディアに着目する企業が増えてきました。しかし、それって一過性の流行りを狙う企業や、Web関連の企業が考えることでしょ…と思って、自分には関係無いと思っている方も少なくないのではないでしょうか。

今回はどうして最近、オウンドメディアが着目されているのか、背景から掘り下げて考えていきます。

コンテンツマーケティングが注目される理由

コンテンツマーケティング_オウンドメディア_1

オウンドメディアを語るにはまず、「コンテンツマーケティング」について知っておく必要があります。そのため、まずはコンテンツマーケティングとは何か、そして、なぜ注目されるかを3点解説していきたいと思います。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを、ユーザーとの対話を通して作っていくこと、その全体を指しています。ユーザーと一言でいっても、それぞれに抱えている課題・考えていることは違うため、ユーザーの状況に応じ、適したコミュニケーションをとる必要があります。

商品の周辺知識を知りたいだけのユーザーには、その知識を提供することを優先、実際に興味が湧いてきて、商品自体の詳細やベネフィットを知りたいユーザーには、他社との比較や使用したらどうなるのかを伝えるようにしましょう。的確に実行するにはユーザー視点の企画と、ユーザーのページ上の動きに合わせた改善が必要です。

コンテンツマーケティングが注目される理由3つ

①:マス広告の効果の限界

昨今、TVCMなどのマス広告による集客効果が薄れてきていると言われています。それは、個人の嗜好が多様化している現在、単発で大衆に購買行動を促すことは難しくなっているからです。

そのため、個人の購買行動の入り口から出口までカバーできるコンテンツマーケティングが重要になってくるのです。

②:今すぐ購買を考えるユーザーの奪い合いの限界

数年前まではダイレクトメールでの情報発信や、自社サイト・SNSでの商品詳細の発信が主流でした。この方法でも、既に購入する意思があるユーザーの心をつかむことはできたかもしれません。

しかし、情報があふれる現在において、買う意思が無いにも関わらず、いきなり商品の紹介やキャンペーンの告知をされてしまうと、迷惑に感じる人がほとんど。そのため、こちらから働きかけるコマーシャルではなく、ユーザーに見てもらうコンテンツマーケティングが有効とされるようになってきました。

③:情報過多による「沢山作ればいい」の限界

現在は情報が溢れています。そのため公開はされていても、見られていない情報が沢山あるという状況なのです。

つまり、本当に価値のある情報以外は見向きされない時代ともいえるでしょう。そのため、ユーザーの状況にマッチさせたコンテンツの提供が必要となってきました。

余談ですが、グーグルの検索エンジンもユーザーに本当に価値のある情報が上位表示されるように工夫しています。そのため、ユーザー視点のコンテンツ作成が最大のSEO対策といえるかもしれません。

どうしてオウンドメディアなのか

コンテンツマーケティング_オウンドメディア_2

コンテンツマーケティングが必要とされている背景は前述の通りです。では実際にコンテンツマーケティングを行うとして、配信するコンテンツ(WHAT)を決めたのち、そのコンテンツをどのメディア(WHERE)で配信するかが重要になってきます。ここでオウンドメディアの登場です。

現在メディアの種類としては大きく、オウンドメディア、アーンドメディア、ペイドメディアの3つがあります。オウンドメディアとは自社が所有するメディアを指します。紙媒体のものから自社サイトなど、自社が所有するあらゆるものまで、その形式は様々です。

アーンドメディアとはSNSやブログなど口コミによるメディア、ペイドメディアとは広告などの費用を支払って表示するメディアのことを指します。この3つを比較し、コンテンツマーケティングにオウンドメディアが有用な理由を下記3点挙げたいと思います。

①:価値の蓄積をコントロールできる

アーンドメディアの場合、情報が更新されていくと、古い情報は下位や他のページに表示されるため、情報自体は一過性の効果しかもちません。また、掲載しているホームページなどの運用が止まってしまうと、媒体ごと情報も消えてしまうこととなります。

つまり、どのくらい広まるか、いつ運用が止まってしまうかは、自社ではコントロールできません。常にあらゆるユーザーに情報を届けたいコンテンツマーケティングには、不十分といえるでしょう。

それに対し、ペイドメディアは費用をかけ、広告を出している間には効力を発揮するものの、費用をかけられなくなると表示されなくなり、途端に効果がなくなります。そして、その費用は他社の状況により変わることとなります。

上記のとおり、アーンドメディアもペイドメディアも、自社でコントロールできない要素が多いのです。一方オウンドメディアは、自社サイトが運営するメディアに掲載する限り、効果が続くこととなります。そのため、自社でコントロールできる部分が多く、計画も立てやすくなります。

さらにいきなり外部要因によって削除されるといった心配がないため、良質なコンテンツを作成すれば、価値がメディアに蓄積されていきます。そのためコンテンツマーケティングには、オウンドメディアが選ばれるのです。

②:価格勝負といったジリ貧の戦いにならない

これはペイドメディアとの比較となります。前述の通り、ペイドメディアでは費用を競合より出せなければ、広告表示ができません。つまり広告枠を費用で争うため、消耗戦になりかねません。

③:幅広い層のユーザーに遡及できる

自社サイトにての内容、コンテンツの表示形式などを自由に組み替えられるため、導線をしっかり組み立てることで、1つのサイトで購買の入り口から出口まで対応できます。これはユーザーの心理フェーズに合わせなければならないコンテンツマーケティングでは、重要なポイントとなります。

以上3点を挙げましたが、結論、オウンドメディアだけを使用してマーケティング活動を行いましょうといいたいのではありません。オウンドメディアの存在を広めたい、このキャンペーンだけはどうしても多くの人に知ってもらいなど、様々なケースがあると思います。

そこで、状況に応じて、アーンドメディアやペイドメディアも使い分ける、もしくは併用するなどして活用することが重要です。

オウンドメディア活用には、段階の見極めがポイント

コンテンツマーケティング_オウンドメディア_3

ここではユーザーに対し、一体どのようなアプローチができるかを、ユーザーのフェーズごとに紹介します。

検索流入

まずはサイトを検索時に上位表示させることが重要です。コンテンツが充実していることを前提に、自社サイトのSEO対策をきちんと行ってください。その際、呼び込むためのページでは「面白いコンテンツ」か「役に立つコンテンツ」を提示するようにしましょう。

そして、キーワードはピンポイントに自社のサービスや商品を取り上げるのではなく、関連するものや潜在的な顧客に響きそうなものを使用します。いきなりサービスや商品を売り込んでも効果は見込めません。あくまで潜在顧客を発掘するということを念頭に置くようにしましょう。こういったページを根気良く作ることで、安定してユーザーが閲覧してくれるページになっていきます。

興味をひく

サイトへの流入後は、そのテーマに沿って商品やサービスへの興味をひきます。例えば受験教材を売りたいとします。流入元のページでは塾や通信教材などの費用、または、効果の比較ページや中高一貫校の紹介などを通して、受験自体や自社の受験教材に興味を持たせます。

そして、記事中や記事の最後で、自社の教材を紹介するリンクを貼るなどの導線を設置しましょう。そうすると、興味を持ったユーザーを商品紹介ページに誘導することができます。

欲しいと思わせる

商品を使用した際のベネフィットや口コミ(上記、塾の場合は合格実績)などを掲載し、購買欲求を刺激します。この際、客観的な数字や意見を載せることで、自社に対する信頼性を担保しましょう。

購買につなげる

欲しいと思ってもらったユーザーにはキャンペーンを打つなどして、購買意欲にダメ押しをします。理想としては、会員制のメルマガなどに前もって登録してもらうことで、買う見込みのあるユーザーのみに対し、購買を働きかける情報を届けることです。

リピートしてもらう

購買につながった人もまだつながっていない人も、サイトへのリピートをしてもらいましょう。そのためには、分かりやすいこと、こまめに更新されていることや一度に見切れない量の記事があることなどを意識してください。

また、ページの構造が分かりにくいと見る気を失ってしまいます。そして、あまり更新されないと知らなかった情報の掲載が無く、ロイヤリティが下がり、何度も見ようという気にはなりません。そのため、一度で見切れないほどの量の情報があって、面白いと思ってもらうことができればリピートを見込むことが可能です。

オウンドメディアマーケティングは、ただなんとなく行うのではなく、しっかりとしたルールに沿って運用していきましょう。どんなサイトがユーザーに受けるのか、内容・サイト構造・動線などを判断するには、知識や経験が必要となります。

「オウンドメディア」の運営で
成果をあげるための体制構築のポイントとは?

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