18卒の私が考える「内定辞退率64.4%」の意味。これは企業間の格差が生まれる警鐘だ

f:id:p-journal:20171204132201j:plain

こんにちは、現役女子大生のヌイです。

リクルートキャリアが10月に行った調査で、内定辞退率が6割を超えたことが話題となりました。詳細は「就職みらい研究所」に書かれていますので、ご覧ください。

今の就活生にとって恵まれている状況ですが、就職氷河期に就活をした方は「うらやましい」「ずるい」と思うかもしれません。また、就活生側と企業側でも、賛否両論あると思います。

当然企業側としては、「複数内定者がほかに行ってしまう懸念点」が挙げられ、シビアな問題です。私は今後、選ばれる会社と選ばれない会社の格差が、どんどん広がると思っています。

ですが、こういったピンチの状態だからこそ、選ばれる企業になるために改善していく必要がある。下記からは、実際に18卒として就活をした私が感じたことを、綴っていこうと思います。

 

内定辞退率の意味することと高まった理由

まずは、内定辞退率の意味することと辞退率が高まった原因を、簡単に整理していきます。私は大きく下記の2つの理由ではないかと考えています。

  1. 景気が回復し、複数内定者が増えた
  2. 希望の会社でない/内定後のミスマッチ

 

1.景気が回復し、複数内定者が増えた

f:id:p-journal:20171203193427j:plain

18卒の内定辞退率が64.4%に達した原因として考えられるのは、やはり景気が回復したことです。景気がよくなり求人が増え、内定率が上がりました。複数内定者が増えれば、その分内定辞退率が上がっていきます。

でも周りの17卒18卒の就活生を見ても、複数内定者はそれほど多くはありませんでした。多くても2、3社。難関大や一部優秀な学生が多く内定を獲得し、辞退率が上がった可能性もありますね。

 

2.希望の会社でない/内定後のミスマッチ

「超売り手市場(就活生)」と言われても、希望の会社に内定をもらっている人は、やはり限られている印象です。

キャリタス就活による「学生調査」で、「就職決定企業の就活当初の志望」というデータでは、第1志望の企業だった割合は32.6%です。そして、すべりどめ/志望してなかった企業だった割合は24%。 第一志望の企業から内定をもらっている就活生は、そう多くはないのです。

上記の原因から、内定辞退率が増加したと考えられます。 

魅力的な企業とそうでない企業の格差が広がっていく

ではここからは、今年実際に就活をした私が感じたことや去年17卒として就活を終えた友達の事情を思い出しながら、書いていきたいと思います。

結論から言うと、魅力的な企業とそうでない企業の格差が広がるということです。詳しく下記から、綴っていきます。

 

もっと魅力的な企業でなければ、優秀な学生は離れていく

内定辞退率が上がっているのは、先ほど書いたように、複数社から内定をもらった就活生が増えたことを意味しています。ということは、選ばれる企業と選ばれない企業があるわけです。

私はどんなに内定辞退率が高い現状だったとしても、選ばれる魅力的な企業は、やっぱり選ばれるのだと感じています。そして今後は景気がいい限り、その企業間の格差はどんどん広がるのではないのかなと感じています。

f:id:p-journal:20171203193500j:plain

例えば、ちょっと極端に感じるかもしれませんが上記のシチュエーションにあなたがいたとして、どちらを選択しますか?

ほとんどの就活生はB社に行きたいと感じるかなと思います。同業他社なら、なおさらですよね。ということは、A社とB社間で格差が広がるということです。

日本経済新聞で「残業40時間ありえない 就活生100人調査」という記事が2017年6月に公開されていますが、60%の就活生が「40時間以上の残業はしたくない」と考えています。

実際に私もここは徹底してて、月間残業時間20時間未満の企業にしか基本的にエントリーはしませんでした。ほかにも、有休消化率や残業代の有無は必ずチェック。ブラック企業の報道が目立つため、ホワイト企業に必ず入りたいと思う就活生は多いのが現状です。

一方で、多くの企業が「すこしでも優秀な学生が欲しい」と考えると思います。でも辞退されている現状にあるならば、今の仕事環境を見直す必要があるでしょう。

 

自分たちの環境を見直す必要がある

いくら景気が回復したことで求人が増えたとしても、就活生のエントリー数は大きく変わらず、内定辞退率は大幅な変更にはならないと思います。内定が多ければ多いほど、学生は選択肢が増えるからです。

企業側はピンチと考えがちですが、むしろチャンスだと考えた方がいいです。先ほども言ったように、会社を見つめ直すきっかけになるからです。

福利厚生がしっかりしていて、かつ労働環境もホワイト。社員を思いやる環境があるのなら、どんなに内定辞退率が高くても、優秀な学生は集まりますし、そもそも心配の要因にすらならないと思います。

働き方改革もすこしずつ浸透してきて、好きなことも複業として仕事にできる時代です。企業にとっては大変だと感じるかもしれませんが、これを機に、社員のプライベートも尊重できる会社が増えていくといいなと願っています。

 

おわりに

今回は18卒として就活を終えた私が、「内定辞退率が64.4%は企業間の格差が生まれる警鐘。選ばれる企業になるためには?」をテーマに、綴ってきました。

景気が回復している今、就活生にとってはありがたい話ですが、企業側は「内定辞退」の懸念点が生まれてくると思います。今後はもっと、選ばれる企業と選ばれない企業の格差が広がるでしょう。

でもその点をプラスに考えて、もっと社員を思いやる会社が増えていけば、自ずと学生も集まってくるはずです。

もっと魅力的な企業が、増えますように。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

参考記事

日本経済新聞「残業40時間ありえない 就活生100人調査」

就職みらい研究所p.10

産経ニュース「内定辞退、最多の6割超 学生の売り手市場反映 平成30年春新採用」

 

▶︎ヌイさんの他の記事を読む

【執筆者】
ヌイ

f:id:p-journal:20171104195327j:plain

94年生まれの現役女子大生。自分メディア「ヌイの脳内」では、エッセイ、大学生活、就活、複業を中心に綴っています。ここ2年間ほど、複業がしたいと言い続けてきました。春から社会人なのでコツコツ積み重ねていきます。

▶ヌイさんのブログ:ヌイの脳内

▶ヌイさんのTwitter:@nui_nounai