クラウドワークスで開発案件を中心に1ヶ月で累計約70万円を受注:株式会社アイシーク

2012年11月に設立したばかりの株式会社アイシーク。主要事業はあるものの資金は潤沢ではない。営業をかけて受託案件を獲得するのも得意ではない。そんな時にクラウドワークスと出会ったという。株式会社アイシーク代表取締役の岩間多美子さんと取締役CTOの銭神裕宜さんに起業した経緯とクラウドワークスの利用に関して伺った。

デジタルハリウッド大学のビジコンでの優勝をきっかけに起業

「デジタルハリウッド大学にてWeb関連技術を学びながらフリーランスのデザイナーとして活動していました。起業に関連する授業を受講しており、2012年11月に授業の中でビジネスコンテストがありました。そこでデザイナーやエンジニアによる対面での家庭教師事業のプランをプレゼンし、優勝しました。元々やりたかった事業なので、優勝をきっかけに法人化することにしました」(岩間さん)

元々知り合いだったエンジニアの銭神さんを誘い、株式会社アイシークを設立。その後、2013年3月に起業家甲子園にも出場し、特別賞を受賞。デザイナーやエンジニアによる対面での家庭教師事業「IT家庭教師アイティ」は2013年4月2日にローンチ。経済産業省の「新事業創出のための目利き・支援人材育成等事業」に係る支援案件にも採択された。受講したい生徒の募集を開始している。 しかし、アイティをローンチするまでの過程は決して平坦ではなかった。事業資金を稼ぐ一貫として、クラウドワークスを利用し始めた。

事業資金を稼ぐためにクラウドワークスを利用:1ヶ月で約70万円を稼ぐ

 「クラウドワークスのことは大学時代の友人が利用していたのを見て知っていました。私はエンジニアですが、口下手ということもあり、営業して案件を獲得することは苦手でした。クラウドワークスは登録したのは2012年の11月、利用し始めたのは2013年の2月でしたが、最初はクラウドワークス上で仕事をしても本当にお金を支払っていただけるのかなど、不安に思っていましたがそれも杞憂に終わりました」(銭神さん)

2013年2月のみで開発案件を中心に8件を受注。売上総額は約70万円に上ったという。従来の知り合い伝手経由での案件も対応しながらだったため、クラウドワークスに割いた工数は約0.6人月ほどだったという。

「30件ほどに応募して結果的に8件の受注となりました。応募する際に心掛けたことは、会社としての制作実績をURLで掲載していたこと。一度契約していただいた案件は、即レスや丁寧な対応を心掛け、サイト上で良い評価をいただけるよう努めました。応募する際に今の自分に対して少しチャレンジングな案件を選ぶようにしていました。案件を通して技術力を上げたいと考えていたためです」(銭神さん)

「印象に残っている案件はコスプレ写真共有サービスのトップページデザイン変更の案件です。私自身、アニメもコーディングも好きなので、趣味の延長のような感覚で仕事に取り組めました。この案件で今まであまり取り組んでこなかったJQueryにも取り組め、スキルも向上できました。このクライアントの方からは継続的に発注をいただけ、良い関係を築けています」(銭神さん)

4月からは発注側としてクラウドワークスを利用してみたいという。発注側としても既に一度利用したとのことだが、その際に低予算で質の高いコーディングを依頼できた点が特に気に入ったそうだ。実際にロゴをコンペで発注して、製作した。

アイティを通して、全ての人にITを学べる環境を提供したい

最後にデザイナーやエンジニアの対面家庭教師事業の「アイティ」に関して少し紹介したい。

「中高生には英語や数学の家庭教師が存在するが、もっとITに関して幅広く学べる環境があった方が良いと考えていました。ITを学べるスクールはありますが、時間も限られていて、金額も高い。家庭教師ならば1対1なので時間と場所の選択に柔軟性があり、より多くの人がITを学べる環境の実現の一翼を担えると考えました」 (岩間さん)

岩間さん自身、デザインとweb制作をフリーランスとして手掛けていた。最初は伝手も少なく、テレアポで仕事を取っていた時期もあるという。そんな岩間さんは全ての人にITを学べる環境を提供したいと考え、アイティを立ち上げた。まずは2013年中の生徒数500名を目標に、事業を運営していきたいという。