「中学校教師」の肩書きを捨ててフリーランスになった理由。憧れの職業を辞めてたどり着いた心境とは


早川つかささん(左側) とっとこランサー(右側)

【早川つかささんプロフィール】

1993年生まれ。中学教員を経てフリーランスへ。フリーランス歴2年9ヶ月。第二新卒フリーランス。

教員時代は36連勤・残業100時間以上を経験。フリーランスとしてクラウドソーシングを利用し、1ヶ月目の月収3万円から、4ヶ月目には月収20万円、1年3ヶ月目には月収50万円達成。公務員・教員の第二キャリアとしてフリーランスという働き方を推進中。Twitterやメールで無料相談も受け付けている。

Twitter: https://twitter.com/0520haya

「中学校教師」という肩書きを捨てる決断

 

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とっとこ

早川さん、今日はよろしくお願いします!

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早川

よろしくお願いします!

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とっとこ

早速お話をお伺いしたいのですが、早川さんはもともと中学校の教員だったんですよね?

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早川

はい。前職は中学校の教員でした。

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とっとこ

先生になった理由とかあります?

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早川

小学校くらいから先生になるのが夢だったんですよ。それを親も知っていたから、実際に辞めるときも親には一切相談できなかったですね。だから、親にとってはサプライズ退職だったかもしれません。

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とっとこ

サプライズ退職(笑)

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早川

そう。親から見れば、安定かつ憧れていた職業だった教員を辞めていきなりフリーランスになったので。そりゃビックリしますよね。だから、1年間ぐらいは「次いつ教員に戻るの?」という話をよくされていました。親にとってはぶっちゃけ、フリーランス=フリーターと同じような認識だったのかも。

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とっとこ

なるほど…。ということは、退職する際はかなり重い決断だったんじゃないですか?

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早川

うーん、確かに決断は必要でしたね…。でも、実は私からすれば、続けるほうが勇気は必要だったんですよ。

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とっとこ

え、続けるほうが勇気は必要ってどうしてですか?

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早川

教員を続けていた先輩の姿を見たからです。教員時代にとても慕っていた先輩がいたんですよ。その先輩は大好きなお子さんがいるにも関わらず、朝の短い時間だけしか子どもに触れ合うことができてなかった。なぜなら、朝9時から夜10時まで働いていたからです。

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とっとこ

それはキツいですね…。

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早川

私はその先輩の姿を見て、「私もこのまま先生を続けたら、同じ未来になるのかもしれない」と思いました。自分にとってその未来は望む形じゃなかったから、続けることに勇気が必要だったんです。

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とっとこ

なるほど…。同じ場所で働いている以上、自分の未来の姿=先輩のライフスタイルですもんね。ということは、仕事内容自体は好きだったんですね。

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早川

めちゃくちゃ好きでした。

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とっとこ

じゃあもし、教員の働き方が早川さんにとって好ましい形だったら、そのまま続けていましたか?

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早川

はい、100%続けていました。大好きな仕事だったので。

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とっとこ

なるほど…。「仕事自体は好きだけど、得られる『未来』が好きじゃない」って、教員職だけに限らず、どんな仕事にも当てはまりますよね。

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早川

確かにそうかもしれませんね。

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とっとこ

実は僕も、過去に勤めていた自動車関係のお仕事を辞める際、同じような経験をしたんです。自動車に関わるお仕事はとても楽しいし大好きだったけど、得られる未来では経済的な苦悩が待っている、という感じでした。

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早川

やっぱり、未来が厳しいと続けるのが怖いですよね…。

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とっとこ

確かに。仕事を選ぶときや独立を決断するときに、「未来を想像してみる」ってめちゃくちゃ重要なことなのかもしれませんね…。

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とっとこ

では、教員を辞めてから、やりたいと思ったことはありましたか?

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早川

私がやりたいと思ったのは、子どもたちの将来を「一緒に考える」ということです。

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とっとこ

一緒に考える?

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早川

はい。教員として慌ただしく追われる日々を過ごしていると、どうしても直近にあるテストのことしか目を向けられない状態に陥ってしまっていたんです。だけどテストの点数以前に、子どもたちにとって大切なのは、「将来どうなりたいか」じゃないですか。

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とっとこ

確かに。本来は「将来なりたい自分になるためのテスト」ですもんね。

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早川

そうです。だから、私は子どもたちの将来を一緒に悩みながら考えてあげられる大人になりたかった。そこから、教員としての業務にもだんだん疑問を持つようになってきたんですよ。


「将来を一緒に悩みながら考えてあげられる大人になりたかった」と話す早川さん

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とっとこ

そこからどうしてフリーランスに?

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早川

心理系の大学院に行きたいと思ったからです。

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とっとこ

心理系の大学院?

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早川

はい。子どもたちの将来を一緒に考えるときに、心理学の知識って必要不可欠なんですよ。だけど、ちゃんとした知識を学ぶためには大学に入り直す必要がある。その費用と勉強時間を確保するために、フリーランスになりました。

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とっとこ

なるほど…。早川さんにとってフリーランスは「手段」だったんですね。

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早川

そうですね。私の持論では、フリーランスって「叶えるための手段」だと思うんです。

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とっとこ

叶えるための手段?

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早川

そうです。例えば、フリーランスを目指している方がよく口にする、「自由な時間がほしい」っておそらく別の『目的』が心の中にあるはずで。自由な時間がほしいのは、その余白でなにかをしたい、叶えたいからじゃないですか。

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とっとこ

確かに、言われてみればそうですね。

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早川

だけど業務の多忙さから、その目的自体を見失っている方も多いと思っていて。仕事内容をチェックするのと同じくらい、手段と目的を考えるのは大切なことだと思いますよ。

自己責任の世界で1番大変だったのは精神面の管理

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とっとこ

さらに、フリーランスになってからのこともお聞きしたいのですが、フリーランスになって大変だった出来事とかありますか?

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早川

救急車で搬送されたことですね…!本当に死ぬかと思いました。

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とっとこ

!!搬送された原因は何だったんでしょう?

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早川

自分を追い込んでしまったことによる、ストレスだと思います。

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とっとこ

ストレスで体調を崩してしまったと。

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早川

はい。実は、当時は引っ越しなどで支払いがかさんだ時期だったんです。それで、「もっともっと稼がなきゃ!!」と目先の数字に必死だった。その結果、体調を崩して救急車で運ばれてしまいました。その時が1番大変でしたね…。

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とっとこ

それはかなり大変でしたね…。でも確かにフリーランスって、頼れる人がいなくてストレスも溜まりやすい傾向があると思うんですよ。
言い換えれば「理解者がいない」というか。だからこそ、メンタル面の管理も非常に難しいんだと思います。

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早川

そうですね…。私にとって特に大変だったのが、自分自身のメンタル管理でした。

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とっとこ

早川さんにとって、メンタルに大きな負担がかかるのはどんなときですか?

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早川

経済的に厳しいときですね。それと、売上がいきなり伸びたとき。

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とっとこ

厳しいときはわかりますが、伸びたときとは?

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早川

いきなり売上が増えると当然嬉しいんですけど、あとになって「失うことへの不安」がやってくるんです。

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とっとこ

あ、それ僕もかなりわかります。

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早川

大きな売上を失うのが怖いから、「この売上を維持しなきゃ、がんばらなきゃ」って、無理をしちゃう。だから、増えすぎることも精神的な負担になると感じています。

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とっとこ

なるほど…。

目先の数字ではなく「幸せになり続けること」を目標にした

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とっとこ

では、そんな大きな課題である「精神面の管理」に対して、どうやって解決しましたか?

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早川

私の場合解決策として、とことん自分自身に向き合うようにしました。

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とっとこ

どんなふうに向き合ったんですか?

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早川

まず、「自分自身がなぜフリーランスになったのか?」をもう一度よく考えてみたんです。すると、大きな金額を稼ぐためにフリーランスになったわけじゃない、って気付いたんですよ。

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とっとこ

向き合うことで初心に立ち返ったわけですね。

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早川

そうです。ストレスになるほど大きな金額を稼ぐ必要もないのに、目先の業務で一杯一杯になってしまい、その結果大切な『目的』が抜け落ちてしまっていた。

自分自身に向き合った結果わかったのは、私にとっての働く目的が「幸せになり続けること」だったということです。

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とっとこ

幸せになり続けることですか?

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早川

そう。私の幸せは、大切な人たちと会える「自由」があること。教員の頃も、大切な友人や家族に会えなかったことが大きなストレスでした。それもあってフリーランスになったのに、目先の数字に追われて目的を見失ってしまい、幸せから遠ざかっていました。これじゃ本末転倒です。

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とっとこ

確かに。稼ぐことが全ての方の幸せにつながるわけじゃない。

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早川

そうですね。だから今は、常に「幸せになり続けること」を意識して働くようにしています。そうすることで、目先の数字に追われる日々から脱却することができました。

3ヶ月に渡る支払い遅延トラブルで消耗

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とっとこ

話は変わって、取引関係のトラブル経験とかあります?

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早川

ありましたよ!納品したのに報酬を支払ってもらえないトラブルがありました。

「やっとフィークルをPRできるタイミングがきた!」と食いつくとっとこ

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とっとこ

ほう!

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早川

3ヶ月間何度も支払ってほしいと催促したんですが、ずっと払ってもらえませんでした。催促の都度、「経理の関係で…」「多忙な時期で…」とはぐらかされてしまって。

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とっとこ

僕の周りでも早川さんのようなトラブル事例をよく聞きます。

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早川

私の周りのフリーランスも、同じような経験をしている方が多いです…。

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とっとこ

ですよね…。支払い関係のトラブルは無駄に消耗するし、それこそメンタルにも大きな負担になります。そんなトラブルで消耗するよりは、最初から請求代行サービスの「フィークル」を活用するのもアリなんじゃないかと思うんですよ。特に初めての取引とか。

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早川

私のケースも請求代行サービスを活用していれば、防げたトラブルだったかもしれませんね。

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とっとこ

そうかもしれません。フィークルを活用すればクラウドワークスが報酬を先払いしてくれるんで、余計な支払いトラブルを避けることができますからね。こちらの記事を参考にどうぞ!

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早川

(いきなり宣伝入ったのに、ドヤ感がすごい)

これからの目標は「一緒に答えを探せるような人」

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とっとこ

そろそろお時間なので、早川さんの今後の目標を教えてください!

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早川

悩んでいる方と一緒に答えを探せるような人になりたいですね。

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とっとこ

悩む人の対象は子どもだけでなく、大人も?

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早川

そうです。世の中にはアドバイスしてもらって初めて動き出せる人もいるじゃないですか。

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とっとこ

確かにそうですね。

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早川

人によってはそういう人を「弱い」と言うかもしれないですが、決してそんなことはないんですよ。私は、悩んでいる人の隣で一緒に答えを探す、良き相談者になりたいと思っています。

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とっとこ

早川さんなら絶対なれると思います。最後になりますが、この記事を読んでくださっている読者さんにも一言メッセージをお願いします!

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早川

最初から大きく飛躍することはないので、小さなステップを大切にしてほしいです。

1ヶ月1万円でもいいし、3ヶ月に1件依頼をこなすだけでもいい。小さなステップを重ねられる事自体、すごいことなんです。

そうやって少しずつ歩んでいるうちに、フリーランスという働き方がご自身にとって重要な『手段』になるかもしれない。だから、少しずつ焦らず歩んでほしいなって思います。

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とっとこ

早川さん、本日はお忙しい中ありがとうございました!

悩んで葛藤した経験があるからこそ、同じように悩む人の力になりたい。

そんな彼女の「優しさ」に触れたインタビューでした。

▼記事中で紹介された請求代行サービス「フィークル」はこちら
https://feecle.works/

ライター:とっとこランサー
撮影協力:小方賢治

 

【執筆者】 とっとこランサー



2015年5月にクラウドソーシングに登録、未経験から兼業ライターを始める。2016年7月、会社に勤めながらライター業で65万円超を稼げるようになり、フリーランスとして独立。2018年にはサイト運営、SNS運用、講師等に活動の幅を広げ、事業全体の月間収益額が400万円を超える。2019年2月株式会社を設立し法人化。前世はナマケモノ。

 

▶ブログ:とっとこランサーのブログ

▶とっとこランサーさんのTwitter:@Tottokolancer