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公開日: 2019.01.08 / 最終更新日: 2020.08.19

【弁護士監修】業務委託契約書に印紙は不要?請負契約の場合も解説!

業務委託契約書には収入印紙の貼付は不要なのでしょうか?業務委託契約には請負契約と委任契約がありますが、契約内容によっては、印紙税の納付が必要となります。業務委託契約書に関わる印紙税についてまとめました。

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業務委託とは

企業と個人の対等な働き方

業務委託とは、企業と企業、あるいは個人が対等な関係で契約を結び、業務を委託するものです。個人と契約する場合にも雇用契約とは異なり、案件ごとの契約で決められた報酬を支払う形になりますので、コスト削減効果も期待できます。

業務委託契約を結ぶ場合は書面で業務委託契約書を締結することが望ましく、契約内容によっては収入印紙の貼付が必要です。

印紙税の規定とは

課税文書には印紙が必要

印紙税法では、印紙税法別表第一の課税物件表に記載されている20種類の文書は、印紙税を収める必要があり、課税文書に規定の収入印紙の貼付することが必要であると規定されています。

業務委託契約書の中で課税文書に該当するケースがあるのは、第2号文書の「請負に関する契約書」、第7号文書の「継続的取引の基本となる契約書」、第17号1の「売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書」に当たる場合です。

印紙には割り印をする

印紙税法では収入印紙の再利用を防ぐため、課税文書に貼付した印紙には消印をすることが義務付けられています。消印の方法は作成者や代理人、従業員などの印章による割り印のほかに、署名も認められています。

また、役職名や氏名が書かれたゴム印による割り印でも問題ありません。課税文書に収入印紙を貼付した後、文書と印紙の彩紋にかかるように、はっきりと消印を行う必要があります。

印紙税を貼らない場合の罰則

印紙税法の課税文書に該当する業務委託契約書に、収入印紙を貼付しなかった場合も、契約自体は無効になりません。しかし、課税文書に収入印紙を貼付して消印を行っていない場合には、過怠税が徴収されます。過怠税は本来納税する額の2倍ですので、本来の印紙税額と合わせて3倍の額を納付することになります。

また、納付していないことを自主的に申告した場合は、過怠税は減額され、本来の印紙税額の1.1倍です。

第2号文書に該当するケースとは?

請負契約は第2号文書に該当

印紙税法の第2号文書に該当するのは、業務委託契約の中でも請負契約の契約書です。請負契約とは、成果物の完成を目的とするもので、成果物に対して報酬を支払います。

ただし、印紙税法では、野球選手やプロボクサー、プロレスラー、俳優や監督、演出家、音楽家や舞踏家などが役務を提供する契約も、請負契約に含めています。

委任契約は非課税文書

一方、委任契約の契約書は印紙税法で定められた20種類の課税文書に該当しないため、基本的に収入印紙の貼付は不要です。委任契約は一定の事務処理などの業務を遂行する契約で、成果物の完成を目的としていません。

委任契約は委任契約と準委任契約にも分けられ、委任契約は法律行為に関する委任する契約を指し、準委任契約は法律行為以外の事務処理等の委任をする契約が該当します。

第2号文書の印紙税の額

第2号文書に該当する請負契約書の印紙税額は、契約書に記載されている金額によって異なります。1万円以下の場合は非課税となり、金額の記載がない場合は200円です。1万円以上100万円以下の場合は200円、100万円を超えて200万円以下の場合は400円、200万円を超えて300万円以下のものは1,000円となっています。

金額区分ごとに上がっていき、最大で50億円を超えた場合の60万円です。ただし、不動産工事の請負契約書は2020年3月31日まで軽減措置が設けられています。

第7号文書に該当するケースとは?

継続的な契約は第7号文書に該当

第7号文書は継続的取引の基本となる契約書で、該当するものの要件が5つあります。

1つ目は契約期間が3ヵ月以内で更新に関する定めがない、継続的な取引の基本となる契約書であること。2つ目は営業者間の取引であること。3つ目は売買や売買の委託、運送や運送取扱い、請負のいずれかの契約であること。4つ目は、2回以上の継続した取引を行う予定があること。5つ目は契約の目的となる物の種類や数量、単価、支払い方法、債務不履行の場合の損害賠償の方法、再販売価格のいずれか1つ以上を定めていること。

請負契約の場合、5つの要件に合致すると、第7号文書に該当するケースもあります。

第7号文書の印紙税の額

第7号文書の印紙税には金額区分による違いはなく、一律で4000円です。請負契約書で継続的な取引の基本契約書の場合、第2号文書と第7号文書に該当するケースもあります。第2号文書と第7号文書の双方に該当する場合は、税額の高い方が適用されます。

また、契約書に金額の記載がない場合も、適用されるのは第7号文書の印紙税の税額です。

印紙はどちらが負担?

契約書の作成者が連帯して負担

請負契約書の印紙税は発注者と受注者のいずれが負担するのでしょうか。印紙税法による規定では、二者以上が連帯して作成した文書の場合、連帯して印紙税を納める義務があるとされています。

つまり、印紙税はいずれかが払っても、片方が払っても、折半してもよく、負担割合は自由ですが、連帯して印紙税を支払う義務を負うのです。

原則は公平に負担

印紙税は法律上は課税文書の作成者のどちらかが負担してもよいとはいえ、折半が一般的です。請負契約書の印紙税も、通常は発注者と受注者が公平に折半で負担します。契約書を発注者用と受注者用で2通作成するのが一般的ですので、1通分ずつを負担することになります。

また、連帯して印紙税を納める義務がありますので、1通分の印紙税を負担していても、もう1通に貼られていない場合、過怠税の対象となる場合には連帯して支払い義務が発生する点に注意が必要です。

契約書の正本を2通作成すると2通分の印紙税を支払わなければならないため、その節約を図るために、正本は1通のみ作成し、当事者の一方が正本を保有し、もう一方の当事者は写しを保有するという方法を取ることも可能です。

まとめ

業務委託契約書のうち、請負契約書は課税文書の第2号文書のため、収入印紙の貼付が必要です。また、継続な取引の基本契約書として第7号文書にも該当するケースもあります。印紙税の納付が必要な場合は、収入印紙を正しく貼付して納税しましょう。

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