オウンドメディアは企業がユーザーにアプローチを図る手段として広まっています。オウンドメディアはどんな目的で運営されているのか、メリットをもとに解説したうえで、BtoCの運用事例を紹介していきます。
目次
そもそもオウンドメディアって?
そもそも「オウンドメディア」とは何か、定義をみていきましょう。
企業が運営するWebメディア
オウンドメディアとは、広義では企業が所有する(=Owned)メディアを意味します。企業のホームページやWebマガジン、ブログ、ツイッターなどが挙げられます。狭義のオウンドメディアとは企業が運営するWebメディアで、Webマガジンやブログです。ここでは、日本で一般的に用いられる狭義の意味でのオウンドメディアのWebメディアについて取り上げていきます。
オウンドメディアのメリット
なぜ、多くの企業がオウンドメディアを運営しているのか、オウンドメディアの4つのメリットから見ていきます。
リスティング広告の単価競争から脱却できる
リスティング広告は新規顧客の獲得のための代表的な手法のひとつですが、競合性の高いKWほど高単価です。リスティング広告で新規顧客を集客していくためには資金力が必要になります。オウンドメディアでSEO対策を行って、狙うKWで検索上位を獲得していくことができれば、オーガニック検索からの流入が見込め、リスティング広告の単価競争から脱却することがメリットです。
記事が資産になっていく
広告出稿で集客していくためには、広告費を払い続けていくことが必要です。一方、オウンドメディアの記事は、一度制作すれば蓄積されていきます。アクセス数の多い記事は、ほとんど維持費をかけることなく、集客のためのツールになります。オウンドメディアを長く続けていくことによって、幅広いKWの記事が資産になっていくのです。
見込み客の獲得に向いている
オウンドメディアは、見込み客を獲得して顧客に育てていくのに向いているツールです。オウンドメディアで、ユーザーの悩みに共感し、解決策を提示していくことで、自社や自社の商品・サービスのファンになってもらえることが期待できます。また、ファンに育てていくことで、商品やサービスの価格競争を回避できることもメリットです。
自社の都合に合わせて情報を更新可能
オウンドメディアは自社で運営していますので、自社の都合で情報を更新していかれることもメリットに挙げられます。新製品やリニューアルの発表など、公表したいタイミングで情報を掲載することが可能であり、急な情報の変更にも即時に対応することができます。また、期待した通りの効果が得られない場合も、柔軟に変えていくことが可能です。
BtoCのオウンドメデイアの運用事例
企業はどんなオウンドメディアを運営しているのか、B to Cのオウンドメディアの成功事例を見ていきましょう。
※訪問数は、SimilarWebで2018年6月26日に調査したものをもとにしています。
みんなのウェディング
出典元:みんなのウェディング
「みんなのウェディング」は、結婚式場の口コミサイトで、月間の訪問数は300万ほどです。結婚式場やドレス、指輪などクライアントから提供された情報を有料や無料で掲載。ユーザーに情報を提供して送客を図るとともに、ユーザーが口コミ情報を投稿する、双方向型のサイトとなっています。また、「結婚準備マニュアル」として、花嫁や花婿、ゲストの結婚式のマナーを発信しています。
ARUHIマガジン
出典元:ARUHIマガジン
「ARUHIマガジン」は、住宅ローン専門金融機関ARUHIのオウンドメディア。月間の訪問数は20万強です。住宅ローンに関する知識をはじめ、家探しやエリアに関する情報、住宅に関するニュースなど、「マイホームを購入したい人」が知りたい情報が満載。税金に関する情報など、マネー系の記事も掲載されています。
スーモジャナル
出典元:suumoジャーナル
「suumoジャーナル」は、住宅・不動産情報サイト「suumo」を運営するリクルート住まいカンパニーによるオウンドメディア。「suumo」全体で月間2000万を超える訪問数があります。「買う」「借りる」「街・地域」「調査・ランキング」など8つのカテゴリがあり、更新頻度が多いのが特徴です。毎年発表される「住みたい街ランキング」はニュースで取り上げられるなど、注目を集めています。
くらしの良品研究所
出典元:くらしの良品研究所
「くらしの良品研究所」は、無印良品の良品計画が運営するオウンドメディアです。ネットストアなどと合わせて、月間700万弱の訪問数があります。「感じ良いくらし」をテーマに掲げる無印良品ならではの暮らしにまつわるコラムや、商品に関するアンケート結果の報告などを掲載。商品への意見やリクエストを受け付ける場ともなっていて、ユーザーをファンに育てる意味合いが強いものとなっています。
まとめ
オウンドメディアは、長期に渡って運営していくことで、企業にとって資産となっていくものです。ただし、オウンドメディアを成功させるためには、ターゲット設定を明確に行い、ユーザーにアプローチしていくことが大切です。