EC市場の拡大に伴い、ECコンサルティングのニーズが増えています。自社サイトでの売上不振に悩んでいる、あるいは既存のネットショップをもっと活性化したいと考えている場合は、ECコンサルに相談することも検討してみましょう。ここではECコンサルの業務範囲や選び方などをご紹介します。
目次
ECコンサルとは
ECコンサルティングとはどんな仕事なのでしょうか?簡単に説明します。
EC業者へのコンサルティングサービス
ECコンサルティングとは、EC事業者に対して適切なアドバイスやコンサルティングを行う仕事で、それに従事している人を「ECコンサルタント」といいます。ECコンサルタントでの仕事の最大の目標は「ECでの売上の最大化」であり、それのためにECサイトの運営方法や集客施策など、事業者が抱える課題の解決策を提案するのが主な仕事です。
ECコンサルが提案する主な施策
ECコンサルはどんなアドバイスや提案をしてくれるのか、具体的に確認していきましょう。
商品提案
自社ネットショップでの競合のリサーチや世の中で売れている商品、効果的なSEOやWeb広告など、ECにまつわるさまざまなリサーチを実施。そして、その結果に基づいてどのような商品を販売すべきか、価格設定はどうするかなどの商品提案を行います。
ECサイトでは、売れ筋商品の育成と、Googleなどの検索エンジンやモール内のランキングで常に上位に入る商品づくりが重要なので、これらを的確にアドバイスするのがECコンサルの仕事です。
集客対策
自社のネットショップに多くの集客をするため、効果的なSEO施策やリスティングなどの各種広告施策、楽天やAmazonなどのモール内で行う季節イベント活用法などの提案を行います。Googleなどは質の良いサイトを上位に表示し、楽天なども売れている商品ほど上位表示するので、その対策としてのコンテンツマーケティングが主流です。
ECコンサルは、こうしたコンテンツマーケティングに関するノウハウのアドバイスも行います。
コンテンツマーケティングの事例やSEO施策などはこちらの記事がおすすめです。
関連記事:コンテンツマーケティングの事例とは?成功の秘訣や失敗例も紹介!
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サイト構成の最適化
ネットショップの売上げ不振は、時としてユーザーニーズにそぐわないページ構成や、ユーザビリティの不備が原因となっている場合があります。A/Bテストなどの実施で原因を明らかにし、ファーストビューで多くの情報を得られるようにする、ページに回遊性を持たせる、画像サイズを変更するなど、売れるサイトに改善していくこともECコンサルの重要な仕事です。
売れるECサイトのデザインにするにはコツがあります。こちらの記事もあわせてご覧ください。
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リピーター対策
ネットショップでは、新規客の獲得はもちろんですが、自社商品・サービスのファンとなるリピーターを増やすことも重要な対策です。そのため、ECコンサルは効果的なメルマガ施策、リターゲティングなどのWeb広告施策、クーポン活用など、そのときの課題や状況に合わせた最適な施策提案を行います。
ECコンサルの料金相場は?
ECコンサルに頼んでみたいけれども、一体どのくらいの費用がかかるのか気になるところでしょう。料金の相場を確認していきましょう。
月額5~10万円
豊富な知見とノウハウでアドバイスや提案を行うECコンサル。依頼する費用はとても高いイメージがあるかもしれませんが、実際には月額で5~10万円程度のところが多いようです。もちろん相談する内容やボリュームによっても異なりますが、目安としてはECサイト月額売上の10分の1以内に抑えるようにしましょう。
ECサイトの売上に対する考え方はこちらの記事をご覧ください。
関連記事:ECサイトの売上を伸ばすには?方程式で重要なのは購入率!
フリーランスに依頼する方法もある
実は、クラウドワークスなどに登録をしているフリーランスのECコンサルに頼む、という選択肢もあります。クラウドワークスでは、こうした登録者のプロフィールや実績を細かく確認でき、一般の企業に頼むよりも安価かつ効率的に契約できる可能性があります。ぜひ検討してみましょう。
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ECコンサルを選ぶときに比較すべき点とは
ECコンサルに頼みたい場合、どのような点に注意して選べばよいのでしょうか。
対応領域を確認する
ECコンサルがカバーする業務範囲は、それぞれの会社や個人によって異なることが多いです。たとえば、広告等によるアクセス増やコンバージョン(CVR)率増、リピート増などによる「売上増加」を範囲としているECコンサルもいれば、人件費や仕入れ原価等の「コスト減少」を得意とするECコンサルもいます。
また、広告のみ、コンバージョンのみなど、対応領域が狭いECコンサルもいます。それぞれカバー領域が異なるので、その対応範囲を確認しておいてください。
なお、必ずしも範囲が広ければいいというわけではなく、1つの領域であっても深い知見と豊富な実績を誇るECコンサルもいるので、何度か相談しながら自社に見合うコンサルを選ぶようにしましょう。
多チャネルへの対応が可能
ネットショッピングのチャネルには、楽天やAmazon、自社サイトなど多数ありますが、なるべく多チャンネルへの対応が可能なコンサルを選ぶことが重要です。チャネルは多数あったほうが販売機会を拡大できるため、いろいろなチャネルでの販売ノウハウを有するコンサルのほうが安心して相談できます。
大手企業は運営代行も依頼できる業者
依頼側が、たとえば大企業だったり予算に余裕があったりする場合、コンサル業務だけでなくEC運用の代行も依頼できるコンサルを選びましょう。コンサルだけ受けて実務を自社でまかなうケースだと、人手やシステム費用などがかかる場合も多いため、これらを含めてプロに任せたほうがコスパの良い効率的な運用になります。
ECサイトの運営業務について知りたい方はこちらの記事もおすすめです。
関連記事:ECサイトの運営業務とは?代行を依頼できる業務もある?
中小に向いているのは家庭教師タイプ
依頼側が中小企業の場合、家庭教師型のECコンサルが向いています。たとえば、専門用語でノウハウなどをアドバイスされても、実際にそれを行う知識やスキルに乏しい事業者もいるかもしれません。このようなケースではTO・DO項目の管理までも一緒に行ってくれるコンサルが適任です。
まとめ
多くの事例を経験しているため、その知識やノウハウが豊富なECコンサルティング。自社サイトの売上に悩んだ場合や課題があるときは、ぜひ相談することを検討してみてください。その際には、自社の課題解決にマッチする規模や業績のコンサルがあるので、何度か面談をして決めるようにしましょう。