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公開日: 2020.04.27 / 最終更新日: 2023.12.13

テレワークを導入するには?導入ステップや実際の導入率・課題を解説

働き方改革の推進をきっかけに、生産性向上や業務効率化、コスト削減などの理由で「テレワーク」導入を検討している企業が増えています。しかし、実際に導入するにあたって本当にうまくいくのか不安を抱える企業も多いのではないでしょうか?ここでは、テレワークの導入方法や成功の秘訣、気をつけておきたいポイントなどを詳しくご紹介します。

テレワーク導入のステップ


まずはテレワークを導入する流れをご紹介します。

導入目的の明確化、課題把握

テレワーク導入にあたって重要なのが、テレワークによって最終的に何を達成したいのか、そのゴールを明確にしておくことです。生産性向上なのか、社員の幸福度のアップなのか、指標を明確にしておきましょう。

また、目的が明らかになったら、テレワーク導入における現状の課題を整理します。就業規則や勤怠管理ルールなどの社内制度、人事評価制度、ICT環境、日常業務の進め方、労働組合や従業員の意志などを把握しておき、導入にあたって課題となりそうな要素とその対処策をまとめておきます。

体制構築

次に、テレワークの推進体制を構築します。一般的にはプロジェクトチームを設置するのが有効で、社内のテレワークに関連する制度や施策を担当する部門を中心に、できるだけ社内を横断できるメンバーを選出します。また、セキュリティ対策に関連する部署もメンバーに入れておきましょう。

社内ルールの決定

プロジェクトチームの編成ができたら、テレワークを推進していくための各種ルールを整備します。「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス」のうち、何を導入するかの「導入範囲の決定」や、「テレワーク勤務規定」となる勤怠管理に関するルール、各部署や職種で異なる「運用ルール」など、細かく決めていく必要があります。また、導入前には教育や研修も必要です。これらの教育プログラムも整備しておきましょう。

ICT環境整備

ICT環境は、「リモートアクセス」「コミュニケーション」「マネジメント」の観点でツールを整備していきます。いつでも・どこからでもリモートできるリモートアクセスには、クラウド型のアプリケーションが多く出回っています。

また、ビジネスチャットや社内SNS、Web会議システムなどのコミュニケーション活性化ツールにより、密度の高い意思疎通が可能となります。勤怠管理や在席管理、業務進行を把握する業務管理などを行うマネジメントツールも多数あるので、自社の制度に合ったツールやシステムを選ぶようにしましょう。

セキュリティ対策の実施

テレワークでは社外でIT機器を利用するので、情報漏洩などのセキュリティリスクが高まります。こうしたセキュリティ対策は非常に重要で、端末管理を徹底するほか、不正アクセスを防ぐファイヤーウォールや、IPS(侵入防止システム)、IDS(侵入検知システム)の導入も検討しましょう。

テレワーク導入のポイントとは


次に、テレワーク導入にあたって検討しておくべきことを説明します。

労務管理方法を整えること

テレワークによって労働時間や勤務場所が変わるため、労務管理の方法を見直しておく必要があります。多くの企業は週に1~2日程度の実施であり、現行の労務管理ルールは変更しないのが一般的ですが、テレワークを大々的に取り入れる場合はそれぞれ検討しておくことがおすすめです。

検討すべきもののひとつが「時間管理の方法」です。テレワーク環境下では通常の労働時間制や、事業場外みなし労働時間制、裁量労働制のいずれも利用可能なので、導入するテレワークの種類や職種によって整理をしておくと良いでしょう。また、「労働災害」の対象範囲や「評価制度」変更の有無なども見直しておきましょう。

情報通信システムを搭載すること

ほかに、情報通信システムや機器の使用範囲、管理責任者なども決める必要があります。在宅勤務の場合、通信インフラは個人契約のものを使用することが多く、企業側が費用負担を行わないのが一般的です。

また、リモートアクセスシステムや遠隔会議システムなどは企業が提供するのが一般的ですが、PC・モバイルなどの端末は個人のものを利用することもあり、そのあたりのルール決めも必要となります。

テレワークの導入率と課題とは


テレワーク導入にあたっての課題や、気をつけたい点も説明しておきましょう。

テレワーク導入率は25%

HR総研が発表した「多様な働き方実施状況調査」によると、2018年2月時点のテレワーク導入率は25%に留まっており、メーカーでは28%、非メーカーでは23%という結果が出ています。

導入していない理由のうち、上位を占めているのは以下のとおりです。テレワークに適している業務があるとしても、勤怠管理や情報漏えい問題、設備や環境など、テレワーク環境をしっかりと整える部分において大きな課題があることが浮き彫りになっています。

・「テレワークに適した業務がない」(38%)
・「勤怠管理が困難」(35%)
・「情報漏えいが心配」(34%)
・「コミュニケーションが不安」(27%)
・「設備・環境の用意が大変」(23%)
・「業績評価が困難」(20%)

環境整備とセキュリティ対策が急務

上述のとおり、テレワーク導入のためにはリモートアクセスシステムやWeb会議システムの導入、1人1台のPCやモバイル端末の貸与など、環境を整える必要があります。また、社外で情報を閲覧するときには高度なセキュリティ対策が必要です。これらの環境整備とシステム強化には費用や労力、時間もかかるため、テレワーク導入の拡大を妨げる要因となっています。

勤務時間の把握と評価の難しさ

調査結果にもあるように、社員の働き方を直接見ることができないため、就業時間や勤務状況、業務の進捗などを管理しづらいことも課題です。テレワーク環境下では、アウトプットや契約成就など、業務の成果でしか評価ができなくなり、勤怠や勤務態度、仕事ぶりなどを加味して評価することが難しくなります。これでは成果主義になりかねず、社員のモチベーションを低下させる恐れも生じてしまいます。

テレワークの課題に対しての解決策


テレワークの課題はどのように解決をすると良いのでしょうか。

業務の把握と環境の用意

まず、社内でテレワークに転換できる業務を整理します。適応が難しそうな機械操作や製品確認などの業務でも、資料作成や日報入力などはテレワークが可能です。こうして把握した業務をテレワークで円滑に進めるために、必要な環境とセキュリティ対策を整備していきます。

労力と時間、コストがかかるとはいえ、働き方改革が叫ばれ人材不足が深刻化する中では、いずれ整備しなくてはならないことでしょう。現在は、安価で簡易なクラウドサービスや、セキュリティ強化システムなども多数あります。テレワークを契機として、自社のICT環境を整備するようにしてみてください。

必要ツールの導入

テレワーク導入の課題となっている勤怠管理は、各種対応ツールが出回っています。さらに、PCの作業履歴やWebカメラの活用、ログ管理システム、勤怠管理システムなどを利用することで、勤怠を可視化し共有することが可能です。

また、仕事の共有管理ツールやWeb会議システムなどで、コミュニケーション不足の不安も解消されます。こうしたツールは業務の効率化にもつながるため、積極的に導入するようにしましょう。

評価制度の制定

適正な評価が難しくなる課題を解決するには、プロセスと成果をバランスよく考慮した新しい評価制度が必要となります。正しく評価を行う制度を制定するためには、業務予定や業務終了後の成果報告を社員に習慣づけ、社員の不安や意見などを吸い上げることが重要です。企業と社員の双方が納得できる評価や報酬制度の構築は、社員のモチベーション向上につながり、テレワークの成功の秘訣となります。

テレワーク環境下でも労働力確保するには

テレワーク環境で仕事をしている状態でも、外注や業務委託によって労働力を強化することができます。セキュリティ面の不安がある場合や、緊急を要する場合でも、うまく外部の力を活用していくことで生産性向上や業務効率化につなげることができるでしょう。

テレワーク下で注目されているのが、プラットフォームに登録する不特定多数の人に業務を委託し、インターネット上で発注から納品がすべて完了するクラウドソーシングサービスです。

中でもおすすめは「クラウドワークス」です。依頼できる仕事の種類は難易度の高いものから簡単なものまで250種類以上あり、オンライン上で発注が可能です。クラウドワークスでは、希望する職種やお仕事のクラウドワーカーを検索して実績や評価を確認できる上、単発や急ぎの依頼でも気軽に利用できるのがメリット。NDA締結もできるのでセキュリティ面も安心です。

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まとめ

今後も生産性向上を図って生き残るためには、ICT環境の整備を行ってテレワークを導入していくことが企業にとって必要不可欠なことではないでしょうか。テレワーク導入にはコストや労力、時間がかかるとはいえ、今はそれを補う各種ツールやシステムが多く出回っています。外部のサービスなども活用し、さらなる生産性向上を目指しましょう。これを機会に、ぜひテレワーク導入の検討を始めてみてください。

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coolpolaris
広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

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