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公開日: 2019.09.24 / 最終更新日: 2020.01.06

求人応募を増やす採用の方法とは?ユニークな最新採用手法も紹介!

現在の採用市場は、人手不足により「売り手市場」です。背景には、少子高齢化による生産人口の減少だけではなく、働き方や採用活動の多様化による採用側と求職者側のミスマッチなども影響しています。今回は採用市場の現状と採用の手法、欲しい人材を確保している企業の事例などを紹介します。

採用活動を取り巻く環境は変化しているのか?


採用市場にはどのような変化がおきているのでしょうか。

労働人口の減少

日本における労働人口は、少子高齢化に伴う若年層の減少のほか、団塊世代も完全リタイアとなり、減少の一途をたどっています。今後も労働人口は減り続けることが予測されており、働き方改革による女性や高齢者の多様な働き方の推進や、外国人労働者の在留条件の見直しが行われています。しかし、依然として建設業界や飲食業界などでは人手不足が深刻な問題となっています。

採用活動の多様化

採用市場の変化のひとつに、採用活動の多様化も挙げられます。採用側と求職者側に多くのミスマッチが生じている理由を以下4点にまとめました。

企業が求めるスキルの変化

バブル期とは違い、量より質を求めるようになった現在では、企業側が求めるスキルは高度化しています。一方で、いまだに年功序列型の給与体系で、実力やスキルに見合った賃金体系になっていない企業も少なくありません。このような理由で優秀な人材の海外流出も増えています。

就労条件の多様化

今までは正社員や派遣などのコアタイム勤務が主流でしたが、現在は在宅勤務や時短勤務、フレックスタイムなど就労条件が複雑化しています。働く側は、就労形態に合わせたライフスタイルの変化や調整を強いられることも多くなっています。

人気業界や大手企業への偏重

不況の影響により、安定している大企業やマスコミ、ITなどの人気企業に学生の志望が集中し、BtoBの優良企業などが見落とされています。原因として、学生側の情報不足や研究不足が指摘されています。

採用の早期化、面接がメインの選考方法

新卒の採用が大学3年からスタートし、選考時点では学生側は大学で学んで得ていることが少ないため、企業側は人柄やポテンシャルなどを把握しきれない状況にあります。選考方法も面接中心であるため、コミュニケーション能力はある程度把握できるものの、課題解決能力や持続力といった能力を確認しづらいのが現状です。そのため、学生のポテンシャルを見極める判断材料が少なく、入社後のミスマッチにつながりやすくなっています。

自社で新卒/中途を採用する方法


次に、自社で採用をする際の手法について紹介します。

自社サイト

自社サイトにリクルートページを設けて募集する方法です。自社サイトまで訪問してくれる求職者は、自社に関心が高い人物と想定されるため、採用側のニーズに合った人物である可能性が高まります。また、低コストで制作できるのも魅力です。一方で、訪問者の数が限られるデメリットもあります。

採用ページのデザインについて詳しく知りたい人は下記記事をご覧ください。
関連記事:採用ページ制作のポイントは?デザインのコツや最近の傾向を紹介!

SNS活用

企業がFacebookやTwitter、Instagramなどを利用して採用活動を行う手法です。最近では、ビジネス特化型のSNSであるWantedlyやLinkedinなどを活用する企業も増えてきました。

SNS活用による採用は、圧倒的な拡散力により採用公募では拾えない人材との出会いも期待できます。また、採用側と求職者側が双方向でコミュニケーションをとることができるため、お互いの理解が深まることがメリットです。これにより、辞退者や採用のミスマッチを低減することができます。

ただし、デメリットとしては情報を常に発信する必要があること、即採用につながりにくいことがあります。

リファラル採用

一般的な縁故採用とは異なり、採用企業をよく知る社員が採用基準に見合う人材を紹介するのがリファラル採用で、精度が高い応募を期待できます。手法はさまざまですが、会社全体のプロジェクトとしてインセンティブ方式を採用する取り組みも多く見受けられます。定着率が高くなるのはメリットですが、多くの人材募集が見込めないのがデメリットです。

ダイレクトリクルーティング

公開されている人材データベースやクラウドソーシングなどを利用して、企業が直接人材にアプローチする方法です。膨大なデータベースから希望する人材を探す手間や時間はかかるものの、良質な人材を確保できる可能性が高まります。

他媒体で新卒/中途を採用する方法


ほかのメディアや機関を利用するには、下記の手段があります。

人材紹介会社

人材紹介会社を利用すると、求める人材の条件やスキルを詳細に設定することができるので、ニーズに合った人材との面接が可能です。採用を効率的に進められるものの、ほかの手法と比べて人材紹介会社への支払いなどのコストが割高になります。

求人誌

求人専門の紙媒体で、有料のものもあれば、駅やコンビニなどに置かれているフリーペーパーなどもあります。有料のものだと掲載コストがかかり、採用が早い段階で決まっても掲載されたままになってしまうことがあります。

イベント出展

新聞社や就職サイトが主催する合同説明会形式のイベントに出展する方法もあります。就職に前向きな人材にその場で面接できますが、出展コストがかかります。

ハローワーク活用

採用コストがかからず、条件次第では助成金も期待できるハローワークの利用ですが、手続き等に時間と手間がかかることが難点です。また、誰でも気軽に登録できるため、スキルのある優秀な人材の応募は少ない傾向にあります。

採用活動を成功させるためのコツを知りたい人は下記記事もおすすめです。
関連記事:中小企業の採用活動での課題とは?成功させるコツや成功事例を紹介

ユニークな採用事例とは?


最後に、ユニークな手法で人材確保を行っている事例を紹介しましょう。

ADKホールディングス:相棒採用

国内大手の広告代理店であるADKホールディングス(旧:アサツー ディ・ケイ)は、「相棒採用」という手法を導入しています。学生が「この人と働きたい」と思う「相棒」を指名し、指名を受けた社員が一次選考を行うというシステムです。

学生は、延べ100名以上いる相棒候補の社員のプロフィール検索ができることに加え、登録社員のInstagramアカウントから、仕事や趣味、プライベートに関する情報をチェック。それを見た学生は、仕事の内容や社風、社員のライフスタイルなどを知ることができ、相棒候補として指名します。

面接では、人となりを理解している「相棒」面接者が対応するのでリラックスして臨むことができ、採用側・学生側両者とも深く理解し合える有意義な面接が可能となります。

サイボウズ:複業採用

ソフトウェア開発のサイボウズでは、他社で仕事を持ちながらも、そのスキルをほかでも活かしたい人のための「複業採用」を取り入れています。採用の前提は、サイボウズに「共感」してくれることのみ。働き方が多様化している現代において、契約形態にこだわらずに、複数の仕事をもつスタイルを推奨しています。

チームラボ:オンライン・プログラミング採用

デジタルコンテンツ開発を手がけるチームラボでは、課題解決型プログラミングコンテスト形式の採用方式を用いています。選考にエントリーすると課題が提示され、3時間以内に最大スコアを出すプログラムを実装することが応募の条件。最終スコアが応募者の成績となり、それを基準にその後の選考ステップが決まるというシステムです。

いつでも誰でもオンラインで参加でき、応募者の実力も確認できるユニークな採用方法です。

東急建設:俺得エントリーシート採用

ゼネコン大手の東急建設では、通常のエントリーシートのほかに「俺得エントリーシート」での応募も受け付けています。

たとえば、「夢が大きい人得エントリーシート」には「あなたが将来、社長に就任した時の東急建設の新聞を作ってください。」というものや、「筋トレが好きな人得エントリーシート」には「あなたの好きな筋肉を教えてください。」など、自分の得意分野や個性をアピールしやすいシートを全10種類用意しています。

固いイメージのゼネコンらしくない、個性あふれる人材確保のための改革として、このチャレンジをスタートさせています。

まとめ

人手不足が続く採用市場では、希望する人材の確保が企業にとって重要な課題となっています。採用方法には、自社サイトや他メディアを使う方法など多くの手段がありますが、メリット・デメリットを考慮して自社に合う手法を選ぶようにしましょう。ユニークな採用方法を導入する企業も多いので、ぜひ参考にしてください。

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広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランやの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。         

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