クラウドワーカー事情!クラウドソーシングの良し悪し~クラウドワーカーMEETUP@熊本:後編~

クラウドワーキングマガジン編集部です。
クラウドワークスが開催しているクラウドワーカー同士の交流会「クラウドワーカーMEET UP」をレポートをお届けします!

▼まだ前編を読んでいない方はこちらから
「クラウドワーカー事情!クラウドソーシングの良し悪し~クラウドワーカーMEETUP@熊本:前編~」

今回参加いただいたクラウドワーカーの方々

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今回の参加者の皆さん。左から 園田さん、中村さん、たださん、江川さん、川並さん、早野さん
ただ かずひとさん(30代・グラフィックデザイナー)
印刷会社勤務後、今年(2016)の春にフリーランスに。イラストが昔から好きで、自分の実力を試したいと思いクラウドワークスでのお仕事をスタート。
https://crowdworks.jp/public/employees/656192

江川さん(40代・グラフィックデザイナー)

体調を崩し癌を患い、親の介護なども重なり20年以上勤務した印刷会社を退職。震災の被害も受けながら、在宅ワークに切り替えて、デザイナーとして活動中。
https://crowdworks.jp/public/employees/982966

園田真里さん(30代・ライター WEBディレクター)
熊本の古民家を活用した短期賃貸借契約サービスの立ち上げに携わる。不動産会社に勤務経験があり、クラウドワークスでは不動産関連のライティングを主に受注している。
https://crowdworks.jp/public/employees/336747

川並まどかさん(20代・ライター)
新卒で薬局、アパレル、人材派遣でコーディネーターなどを経験。現在は、フリーランスに転身。現在8社程と契約しているフリーライター。
https://crowdworks.jp/public/employees/223715

早野愛さん(30代・ライター)

工務店に勤務。シングルマザーで、収入不足を補うために副業としてクラウドワークスで働いている。父が体調を崩し、フリーランスに転身することも検討中。
https://crowdworks.jp/public/employees/689724

中村仁さん(30代・WEBデザイナー)
福岡の会社に勤務し、WEB制作を中心に行っているパラレルワーカー。デジハリのトレーナーも担当しながら、クラウドワークスでも受注している。地域活性で廃校を利活用するための動きなどにも参加。
https://crowdworks.jp/public/employees/260186


熊本のコワーキングスペース「未来会議室」をお借りして開催しました!

仕事には向き不向きも。デザイン系ソフトを扱えること自体が技術

早野さん:私はライティングのお仕事だけですけど、川並さんは、デザインはやっているんですか?

川並さん:私はライティングと画像処理をやっています。ソフトはAdobeのCCをいれていますよ。WEBデザインを学んでいたこともあるのですが、でもデザインの適性がないなと感じたんです。色々転職活動をして模索していく中で、書くことが好きなので仕事にしようと思った。今は兼業で企業でも働いています。

園田さん:私はライターとWEBディレクターとして働いて、デザインのソフトはつかえないんですけど、WEBディレクションをしているときに、デザインを頼むとき、デザイナーの方が仕事をもらえるだけでありがたいからやるよといってくれるんです。ソフトを使えない側からみると、ソフトを使えること自体が技術なんですよね。私は、この名刺一つすら作れないんですよ。そうすると、東京の時間単価にプラス2割3割してもそれは技術料だと思って見積もりをだします。速さや正確さがあれば、1.5倍、2倍くらいでもいいと思う。

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価格はクラウドワーカー次第でも変わっていく!?

たださん:クライアントがクラウドソーシングを使っているのは、安く見積もりたいという理由も多い気がする。デザインのことを知っている企業であれば、著作権込みでキャラクターを5万円位の価格で出してくれるんですけど、クラウドソーシングでは3000円でキャラクター制作とか、1万円で10点の制作案件でも募集が集まってしまうんですよね。クオリティがそこそこだったとしても、お客さんが納得してしまえば、仕事は成り立ってしまう。そうなると、クライアントが、あそこ使ったら安くできるよという見方になってしまうんですよね。

園田さん:私はもともと不動産業に勤務していたので、知識を活かして不動産のライティングを行っているんですけど、1記事1500円くらいではじめて、1円以上じゃないと受けないようにしました。そうしたらいつの間にか、1記事1000文字前後で2万3000円まで上がってきていた。クラウドソーシングの場合は、案件を見過ごしちゃうことにもなってしまうかもしれないですが、その金額では受けれないという姿勢をみせたことで、クライアント側も歩み寄ってくれたのかなと思っています。

たださん:デザインに関して言うと、報酬金額が高いコンペは、大勢の人が集まってしまうから、労力かけても報われないことも多い。キャラクターを5案とか・・・

江川さん:パンフレット8ページをコンペとかもありますよね・・・受けないですけど。

早野さん:私はデザインのことはわからないのですが、今の話を聞いていると、ライティングの仕事は取り組んだものが確実に収入につながりますね。

フリーランスになってみて怖いことって何?

早野さん:フリーランスとして働いていて怖いなと思うことありますか?

中村さん:ありますよ。入金あるのかなとか。

たださん:今月はどうしようとか大丈夫なのかとか思いますよ。(笑)コンペなどである程度の収入があがるならいいですけど、先が見えない状態でやっていくのはなかなか大変です。

早野さん:今は私は会社に勤務していますが、フリーになることも検討中で・・・。フリーになろうと思ったのは、収入がここまでいったらとか。何月までとか決めていましたか?

たださん:僕はやりたいことをやりたい。それしかないです。このままお金が貯まるのが何年か後にとかは言っていられてないです。はじめてから頑張るしかない。嫁も社員で働きながら、副業もしているので支えられていますよ。あと、嫁がフリーランス経験者なので、後押しされた部分もあって。クリエイティブな仕事していると、雇われていたら自分の意見がでてしまって、そこで納得できなくなったら会社に対して絶対納得ができなくなるので、そうなったらもう自分でやるしかない、結論そこになるんですよね。

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クラウドソーシングは、一つの働き方の選択肢

たださん:クラウドソーシングって働き方を変えることができる一つだと思っていて。今デザインスクールをやることを考えているのですが、それを話してもいいですか?
デザインの業界って敷居が高い中で、そのクラウドソーシングという働き方が出てきてデザイナーを育てるじゃないですけどアドバイスすることをやっていければと思っています。特に子育てをしている人とか、何かしら制約があって働けない人に。最低限のDTPのこととか、僕が教えられること教えようと思っていて、ゆくゆくは、自分以外の人にも講師をしてもらうことも考えています。僕自身は専門学校出ますけど、学校で学んだことが仕事では生きないと思う事はよくありました。会社で働いて学ぶことの方が圧倒的に多くて、でもデザイン会社は実務経験がないと入れないと思うんです。となるとデザインやりたい人はどうすれば良いのかと思っていた。
クラウドソーシングの仕事に取り組みながら、実践的なことをアドバイスして、仕事をした報酬が生徒さんの収入になればモチベーションも上がるんじゃないかなと思います。

園田さん:実は私もともとたださんと同じようにイラストを書くのが好きだったんです。不動産業を選んでいるけど、本当はデザイン関連の仕事をしたいんです。大学の近くにデザインの学校があったので通うことも考えたけど、費用などが合わなくて。本で覚えようともしたけど、効率が悪いじゃないですか。

たださん:そうなんですよね。実際本とかを読んでいざやってみてもそれが本当に正しい動きかというと、実際やり方はいくつもあって、教科書に乗ってるものはあくまでベーシックなものだけ。実際はこうやった方が効率がいいということは、実務を経験している人じゃないと教えてくれないところなんです。
生徒さんに仕事を与えられるような動きをスクールでやっていけたら、働き方も変えていけるのではないかなと思っています。

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園田さん:デザインの学校に行って、デザインのソフト使えるようになって、そこから就職ってハードルが高い。本来ポートフォリオってそこじゃないとつくれなかったのが、クラウドワークスを使って働いたものがポートフォリオになっていきますね。

川並さん:私はデザイン学校に通っていたのですが、先生のパソコンの画面で見るだけになってしまって、先生に直接聞けるタイミングがあまりなくて、ポートフォリオができあがらずに終わってしまいました・・・。

たださん:人それぞれ覚え方もやり方も得意なことも違いますからね。DTPが好きじゃないのにDTPのことばかり教えられても。最低限のことだけ教えて、その人にあったやり方を教えたらいいと思う。アナログな絵が好きでフォショップベースのイラストをかく人もいるし、イラレで、カチッとしたキャラクターを作る人もいるし。それぞれの好きなものを伸ばした上で、そこからじぶんなりに工夫して広げてうくことができればなと思います。ゆくゆくは自分が育てた人が講師になって、その人に任せていけばその人の働く先にもなるし、その人もまたフリーランスとして働けば、どんどん連鎖ができていくと思います。

※その後、たださんは「ROCO DESIGN SCHOOL」を立ち上げました。詳細は下記より!
http://rocodesignschool.com/rocodesignschool/

クラウドワーカーMEETUPをやってみて

クラウドソーシングによってフリーランスへの道を切り開いた人や、副業として収入を得る人、介護や病気などによってクラウドソーシングでの働き方を選択する人など、今回集まった6人でも、きっかけや続けている理由は様々です。それぞれ立場は異なるものの、クラウドソーシングに期待することや課題にはいくつもの共通点がありました。

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「こういう会をもっとやりたいですねー」
「フリーランスは本当に孤独だから相談できる相手が欲しい」
「クラウドソーシング部が各地のコワーキングにあるといいのに」

ご意見を時間ぎりぎりまでたっぷりといただき、あっという間に時間が過ぎていきました。


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