追加のご提案です。 前回の2案では、そのデザインが発する「攻撃性」のバランスに 特に注意を払って制作を行いました。 というのも、バッジを付ける当事者自身が 周囲に攻撃性を振りまくことを良しとしないだろうと思ったからです。 きっと高校生や中学生にとって、「悪目立ち」は避けたいことのはず。 痴漢の被害さえなければ、ごく普通に学生生活を送っている若者です。 同じ電車に同級生が乗っていることもあるでしょう。 そういった人達から奇異の目で見られることは避けたいに違いない。 何より、犯人から逆上されたり、あまり周りの人達の反発心を煽るような 攻撃性の高いデザインでは、また別の恐怖を生んでしまって かえって身につけられなくなってしまうのではないか。 本当だったら、周りからも浮くことなく、 痴漢の被害に悩んでいることにも気づかれることなく、 ただ犯人のターゲットにならないようになることだけを 彼らは望んでいるのではないか。 そんなふうに考えていました。 ただ、考案者であるたか子さんは そういった「悪目立ち」のリスクを犯してでも あのカードやバッジを身につけた。 それだけの覚悟と決心があったということだと思います。 その思いを軽んじてはいけない。 あまりこちらが若者達の気持ちを勝手に想像して 「身につけやすさ」を優先したデザインを作ってしまうことは、 反対に彼らの怒りや苦痛を小さく扱っていることになりはしないか。 痴漢の被害とは、果たしてファッション性や手軽さに 取って替えられる程度のものなのか。 たか子さんをはじめとした、今まさに痴漢の被害に苦しむ当事者たち、 そしてかつて痴漢の被害に苦しみ、しかもそれを周囲から 「男なんてそんなものだからしょうがないよ」 「何それ自慢してるつもり?」 「虫に刺されたとでも思って忘れなさい」などと言われ 感情を封印されてきた、多くの被害者たちの怒りを最大限に尊重し、 それをストレートに表現できるようなデザインを 目指してみることにしました。 怒りをイメージする炎を下地に、あえてできるだけ強い言葉を選んで 犯人へのメッセージとしています。 語順を入れ替えたり日本語として若干破綻するような文章は、 冷静でいられないほどの強い怒りを表しています。 もちろん私に当事者の気持ちを代弁するようなことはできません。 ただこれをきっかけに、「これは違う」でも良いから 何か当事者の皆さんの反応が得られたら。 その言葉を集めることで、本当の被害者の声として 犯人に直接ぶつけることができるかもしれません。 「レイプは魂の殺人」などとよく言われます。 それ程までに深く被害者の心を傷つけているということだと思います。 痴漢だって、被害者が受けるつらさに変わりはないはずです。 それを「いたずら」などという軽い言葉に変換されて、 被害者の怒りをなかったことにされる風潮は、 もう終わりにしなきゃいけない。 そんな気持ちでの追加デザインのご提案でした。
メンバーからのコメント
追加のご提案です。
前回の2案では、そのデザインが発する「攻撃性」のバランスに
特に注意を払って制作を行いました。
というのも、バッジを付ける当事者自身が
周囲に攻撃性を振りまくことを良しとしないだろうと思ったからです。
きっと高校生や中学生にとって、「悪目立ち」は避けたいことのはず。
痴漢の被害さえなければ、ごく普通に学生生活を送っている若者です。
同じ電車に同級生が乗っていることもあるでしょう。
そういった人達から奇異の目で見られることは避けたいに違いない。
何より、犯人から逆上されたり、あまり周りの人達の反発心を煽るような
攻撃性の高いデザインでは、また別の恐怖を生んでしまって
かえって身につけられなくなってしまうのではないか。
本当だったら、周りからも浮くことなく、
痴漢の被害に悩んでいることにも気づかれることなく、
ただ犯人のターゲットにならないようになることだけを
彼らは望んでいるのではないか。
そんなふうに考えていました。
ただ、考案者であるたか子さんは
そういった「悪目立ち」のリスクを犯してでも
あのカードやバッジを身につけた。
それだけの覚悟と決心があったということだと思います。
その思いを軽んじてはいけない。
あまりこちらが若者達の気持ちを勝手に想像して
「身につけやすさ」を優先したデザインを作ってしまうことは、
反対に彼らの怒りや苦痛を小さく扱っていることになりはしないか。
痴漢の被害とは、果たしてファッション性や手軽さに
取って替えられる程度のものなのか。
たか子さんをはじめとした、今まさに痴漢の被害に苦しむ当事者たち、
そしてかつて痴漢の被害に苦しみ、しかもそれを周囲から
「男なんてそんなものだからしょうがないよ」
「何それ自慢してるつもり?」
「虫に刺されたとでも思って忘れなさい」などと言われ
感情を封印されてきた、多くの被害者たちの怒りを最大限に尊重し、
それをストレートに表現できるようなデザインを
目指してみることにしました。
怒りをイメージする炎を下地に、あえてできるだけ強い言葉を選んで
犯人へのメッセージとしています。
語順を入れ替えたり日本語として若干破綻するような文章は、
冷静でいられないほどの強い怒りを表しています。
もちろん私に当事者の気持ちを代弁するようなことはできません。
ただこれをきっかけに、「これは違う」でも良いから
何か当事者の皆さんの反応が得られたら。
その言葉を集めることで、本当の被害者の声として
犯人に直接ぶつけることができるかもしれません。
「レイプは魂の殺人」などとよく言われます。
それ程までに深く被害者の心を傷つけているということだと思います。
痴漢だって、被害者が受けるつらさに変わりはないはずです。
それを「いたずら」などという軽い言葉に変換されて、
被害者の怒りをなかったことにされる風潮は、
もう終わりにしなきゃいけない。
そんな気持ちでの追加デザインのご提案でした。