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公開日: 2023.06.08 / 最終更新日: 2023.12.06

Redmineとは?料金プランや導入メリットを徹底解説

Redmine(レッドマイン)は、プロジェクトの進行管理やタスク管理を効率的に行えるツールです。今回は、Redmineの主な特徴や搭載機能、Redmineを利用するメリットや注意点、Redmineのダウンロードから利用開始までの流れ、企業の導入事例などを紹介します。

Redmineとは?

Redmineとは?Redmine(レッドマイン)は、オープンソースのプロジェクト管理ツールです。無料で利用できるWebサービス・GitHubでソースコードが公開されており、アップデートを繰り返しながら多くのエンジニアに利用されています。多言語対応なので外国人スタッフが多い企業でも導入しやすく、スケジュールの可視化や社内での情報共有、プロジェクトメンバーの進行管理などに役立つ機能を多数搭載しています。

GitHubについて詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
関連記事:GitHubとは?概要や機能、使い方などを徹底解説

Redmineが生まれた歴史 

Redmineは、Jean-Philippe Lang氏によって開発されたツールで、開発言語は「Ruby on Rails」です。最初のリリースは2006年6月25日で、その後は数カ月に一度のペースで細かいアップデートが実施されています。最新バージョン(Redmine 5.0.5)は2023年3月5日に更新されており、搭載機能の修正や新機能の追加が行われました。

Redmineの主な特徴と搭載機能

Redmineの主な特徴と搭載機能Redmineの主な特徴と搭載機能をそれぞれ紹介します。

チケット

チケットとは、やるべき作業(タスク)を管理するための機能です。タスクの担当者・優先度・期限といった詳細情報を登録したり、コメントを付加したりすることができ、チケットを通じてプロジェクトの進捗状況を管理・共有できます。

例えば、エンジニアにバグの修正をお願いするとします。この場合、プロジェクトの管理者はバグの内容や修正点の詳細をチケットに記載し、担当者・期限などを登録します。エンジニア(タスクの担当者)はチケットの内容を確認し、チケットの情報を更新(作業中→完了に変更するなど)したり、タスクの進捗具合や備考などをコメントしたりしながらバグの修正を進めます。

カレンダーとガントチャート

チケットに登録したスケジュール(依頼日・納期など)は、Redmine上のカレンダーに反映されます。いつまでに・誰がタスクを完了させるかをカレンダーへ表示できるため、プロジェクトメンバー全員の進捗管理がしやすいことが特長です。

また、Redmineはチケットの登録日時・納期・進捗率などのデータをもとに、ガントチャートを自動で描画する機能があります。ガントチャートはタスクの進捗率がグラフで表示されるため、スケジュールを可視化でき、タスクごとのつながりから全体の進捗状況までを把握できます。

コンテンツ管理システムの「Wiki」

Wikiは、Redmine上にWebページを作成・編集できる機能です。プロジェクトメンバーで共有したい情報(マニュアルや議事録、作業のQ&Aなど)をページとして作成し、複数人で共同編集することもできます。
ただし、Wikiを利用する際は、独自の記述方法(Textile記法・Markdown記法)でソースコードを書く必要があります。コードを書き慣れていないと作業に時間がかかる場合もあるので注意が必要です。以下の「」内へ、テキストの装飾や段落の設定を行うコードの例を記します。

・太字「*テキスト*」
・斜体「_テキスト_」
・下線「+テキスト+」
・段落の右寄せ「p>.」
・センタリング「p=.」

Redmineの概要や使い方をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:Redmineとは?無料で使える?メリットや使い方を詳しく解説

Redmineの強み・利用メリット

Redmineの強み・利用メリット続いて、Redmineの強みや利用するメリットをいくつか紹介します。

無料で使える

Redmineの強みはオープンソースであることです。これは、すべての搭載機能(ロードマップ、ガントチャートなど)を無料で利用できることを意味します。プロジェクト管理ツールを利用する際はまとまった月額料金が発生するケースも多いため、オープンソースであることはRedmineを利用する大きなメリットといえるでしょう。

ブラウザ上で管理できる

Redmineはブラウザ上で操作・管理できるため、インターネットの接続環境があれば誰でも利用できます。そのため、オンプレミスで運用したり、クラウド上に構築したりなど、用途に合わせた利用が可能です。
プロジェクトの管理や情報共有などを効率化できるだけでなく、複数のサブプロジェクトを作成して同時進行で管理することもできます。

タスクを一元管理できる

Redmineを利用するメリットは、タスクを一元管理できることです。プロジェクトに関連するwikiページ(案件ごとのQ&Aなど)を作成したり、プロジェクトを進めるために必要な情報(備考を記載したメモなど)を共有したりできます。プロジェクトメンバーはこれらの情報を常に更新・参照できるため、大規模プロジェクトでもスムーズに管理できます。

スムーズに情報共有できる

RedmineのWiki機能を使えば、プロジェクトメンバー間で知識を共有することができます。
例えば、作業のマニュアルや社内で蓄積した独自のノウハウ、打ち合わせ時のメモなどをチケットに登録すれば、次回以降のプロジェクトでも活用できます。部門や案件ごとに情報を整理すれば、自社全体における検索ツールとして活用することも可能です。

プラグインが充実している

Redmineは、プラグインの種類が豊富にあることが特徴です。プラグインを利用すると、Redmineの用途に合わせて機能を拡張したり、自社用のカスタマイズを行ったりできます。

【Redmineで使えるプラグインの例】
checklists(チケットにチェックリストを作成する機能)
In App Notifications(チケットの情報が更新されたときに通知する機能)
Issue Badge(自分が担当しているチケットをトップメニューに表示する機能)

Redmineの料金プラン 

Redmineの料金プランRedmineはオープンソースなので、自分でサーバーにソフトウェアをダウンロード(あるいはインストール)すれば、全ての搭載機能を無料で利用できます。一方で、インストール不要で利用したい場合や、サーバー管理ができない場合は、「My Redmine」などのクラウドサービスを利用する方法もあります。

Redmineの機能面に大きな差はありませんが、クラウドサービスはサポートが充実しているため、社内のITリソースが不足している場合などはコストをかけて導入すべきかどうかを検討しましょう。

【My Redmine】
スタンダード:月額8,800円(標準的な料金プラン)
ミディアム:月額1万5,400円(ストレージ容量が大きいプラン)
エンタープライズ:月額3万800円(大規模組織などが利用するプラン)

Redmineの使いやすさは?

Redmineの使いやすさは?Redmineの評判の中には使いづらいという意見もあります。ここでは、実際にRedmineを利用しているユーザーの評判をいくつか紹介します。

【使いづらい点】
・ブラウザベースのツールを使い慣れるまでに時間がかかった
・チケットの項目(依頼日・納期・担当者など)の登録作業が面倒
・トラッカーや対象バージョンといったRedmine独自の概念がわかりづらい

一方で、Redmineは使いやすい・導入して良かったという意見もあります。

【使いやすい点】
・WikiページをExcel形式でエクスポートできるのが便利
・顧客やクライアントとの情報共有ツールとしても使える
・プロジェクトメンバー1人ひとりにタスクを紐付けられるので管理しやすい
・自動でガントチャートを描画してくれるため、手動で都度更新する手間が減った
・ワークフローやステータスを設定するなど、自社に合わせてカスタマイズできる

Redmineのダウンロード~利用開始の流れ

Redmineのダウンロード~利用開始の流れRedmineはオープンソースなので、自分でサーバーにソフトウェアをダウンロードして利用します。ここでは、All-in-oneインストーラである「BitNami Redmineインストーラ」を使い、Redmineをセットアップする流れを紹介します。

Redmineインストーラをダウンロードする

まずは、Redmineの公式ページを開きます。「Windows」「macOS」のインストーラのどちらかを選択し、リンク先を保存しましょう。なお、ダウンロードする際は、「Google」「GitHub」「Microsoft」のいずれかのアカウントでサインインを行う必要があります。

Redmineインストーラを実行する

Redmineのインストーラを実行すると、言語の選択画面が表示されるため、以下の手順でセットアップを進めます。

①プルダウンメニューから「Japanese – 日本語」を選択
②セットアップウィンドウが起動される→「次へ」をクリック
③コンポーネント選択ウィンドウが表示される→「次へ」をクリック
④フォルダ選択ウィンドウが表示される→指定がない場合は「次へ」をクリック

管理者アカウントを作成する

続いて、管理者アカウントを作成します。以下の画面が表示されるため、「ログイン名」「管理者のメールアドレス」「パスワード」などを設定します。各項目を入力したら、「次へ」をクリックしましょう。

Redmineインストーラの残項目を設定する

インストーラの残項目では、Apache(Webサーバーソフト)の接続ポートを設定します。デフォルトは「81」になっており、基本的には変更不要です。そのほか、メールでチケットの通知を送信する場合は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)の設定を行います。

Redmineを利用できるか確認する

ここまで設定すると、「インストールする準備ができました」という画面が表示されるため、「次へ」をクリックしましょう。インストール実行は15〜20分程度で完了します。セットアップ完了後に「終了」をクリックすれば、Redmineを利用開始できます。

Redmineを利用できるか確認する

最後に、Redmineのログインページにアクセスし、利用できるかを確認します。ログインした際にパスワードの再設定が求められるため、画面の指示に従い、セキュリティ対策のためにアカウント情報を更新しましょう。

Redmineを利用する際の注意点

Redmineを利用する際の注意点Redmineを利用する際の注意点は、サーバーへのダウンロード・インストールの手順がやや複雑であることです。また、Redmineは無料ツールなので、トラブルが起きた場合・使い方で困った場合などのサポートがありません。
サーバーやITに関する知識がないと導入しづらいことが、Redmineのデメリットといえるでしょう。

Redmineの導入事例

Redmineの導入事例Redmineはさまざまな企業が導入しており、システム開発などのプロジェクトを管理する際に活用されています。
なかでも効果として大きいのが、膨大な情報を共有している場合に、情報の検索・共有がスムーズになることです。表計算ソフトのような単票形式では過去情報が断片的になり、検索する際に手間がかかりますが、Redmineは目当ての情報をスムーズに探すことができます。さらに、平均で30分程度かかっていた検索作業が、Redmine導入後は5分に短縮されたという導入事例もあります。
Redmineを導入すると情報を探す手間が省けるため、情報の検索・共有にかかる人件費のコスト削減につながるでしょう。

そのほか、Redmineは以下のようなシーンでも利用されています。
・サーバーの運用記録を保存する
・顧客の問い合わせへの回答例を記録する
・開発案件などの課題やバグなどを管理する

Redmine関連の仕事を依頼するなら「クラウドワークス」

Redmine関連の仕事を外注したい場合、クラウドソーシングサービス(※)を利用する方法がおすすめです。なかでも業界最大手の「クラウドワークス」には、エンジニアやプログラマー、Webディレクター、PM(プロジェクトマネジャー)などが多数登録しています。これまでに発注されたRedmine関連の仕事として、以下のようなものがあります。

【クラウドワークスにおけるRedmine関連の仕事の発注事例】
・PM経験者募集(Redmineを使ったディレクション代行):月額30~50万円
・サーバーエンジニア募集(PHPやRedmineに詳しい方):月額50~60万円
・Webアプリ開発のシステムエンジニア募集(完全在宅):時給1,500~3,000円

発注者として無料で登録すれば、オンライン上で広く案件を公募することができます。また、登録ワーカーの中から条件に合う人材を直接スカウトすることも可能です。

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(※)クラウドソーシングサービスとは、仕事を外注したい人・受注したい人をインターネット上でマッチングするサービスのこと

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まとめ

Redmineを導入すると、プロジェクトの管理や情報共有がしやすくなります。タスクの進捗状況が可視化されるため、より効率的にプロジェクトを進められるでしょう。ただし、無料ツールなのでサポートがなく、トラブルが起きた際は自社で解決する必要があります。社内のITリソースが不足している場合は、My Redmineなどのクラウドサービスを利用するか、有識者にアドバイスを受けたり、導入代行を依頼したりする運用方法を検討しましょう。

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