DeNA 南場元社長の話に刺激を受け、居ても立ってもいられずシリコンバレーへ:株式会社グッドパッチ 土屋尚史さん

DeNA南場元社長登壇のイベントで刺激を受け、会社を辞めてシリコンバレーへ

独立する前は大阪のWeb制作会社でWebディレクターをやっていました。その会社ではなかなか新しい取り組みをさせてもらえず、新しいことを何かやりたいという思いが募っていきました。そのような中で、会社に努めながらも積極的にイベントに参加するなど情報収集に勤しんでいました。2つのイベントが私の独立を後押しするきっかけとなりました。

1つはDeNAの前社長の南場氏の講演。当時は米国のngmocoを買収したばかりで南場氏が月の半分はシリコンバレーで働かれていた経験を元に日米のベンチャーの成り立ちの違いを語られており、そのお話に大変興味を持ちました。もう一つはSamurai Ventures Summitという日本のVCであるSamurai incubate主宰の国内のベンチャーが集まるイベントに参加し、孫泰蔵氏のお話を聞いたりしてさらに刺激を受け、海外、中でもシリコンバレーに行ってみたいという気持ちが昂りました。

独立自体はいつでもできると思い、まずはシリコンバレーに行って現地で働くということを決意しました。当初シリコンバレーに伝手は全くなかったのですが、お世話になっていた知り合いの社長からサンフランシスコのbtraxというWebコンサルティング会社を紹介してもらい、そこで面接を受け働くことが決まりました。その会社で日本のスタートアップの海外進出などの事業に約3ヶ月の関わりました。

サンフランシスコでの生活は本当に刺激が多く、当時スタートアップブームが起きていたので毎日のように色んな所でスタートアップのイベントが開かれていました。働いていた場所はIT企業が多く集まっている場所で、オフィスの近くにはTwitterやinstagramなどの有名な企業のオフィスなどがあり、特にTwitter社には知り合いもいたこともありランチを食べに何回か遊びに行かせていただいて、Twitterでの働き方、日本との違いなどを聞かせてもらいとても刺激を受けました。

GoogleやFacebookやAppleのオフィスにも訪問したのですが、シリコンバレーの企業はオフィスでの働く環境をとても重要視しており様々な工夫をしていたのが印象的でした。それはスタートアップが多数入るCoworking Spaceでも同じで、特に衝撃を受けたのがinstagramも創業の時に入居していたDogpatchLabsというCoworking Spaceで、日本では見たことのない雰囲気のオフィスでした。こういう場所からイノベーティブなサービスが生まれるのだろうと感じました。その後、日本に帰国しDogpatchLabsから社名の一部をもらい、株式会社グッドパッチを創業しました。

Gunosyなど話題のwebサービスをUIデザインを手掛ける

株式会社グッドパッチではUIデザイン設計業務を手掛けており、ここ3ヶ月くらいでは規模は大小様々ですが10件ほどのプロジェクトを手掛けています。スタートアップの案件から大手の取り扱うマルチデバイスの案件など、幅広い案件を扱っています。最近だと、Gunosyというソーシャル連動をベースに、ユーザーの興味を分析してキュレーションした情報を届けるというサービスのUIを手掛けました。

スタートアップの案件は大きな課題に挑戦していることが多く、大きな課題を解決しようとしている人々と仕事をすると大いに刺激を受けるので、スタートアップの案件は今後も多く手掛けていきたいと考えています。クラウドワークスではスタートアップの案件も多数掲載されているので、応募できる案件がないかと頻繁にチェックしています。

UIデザイン・設計をクラウドワークスで手掛けながら自社サービスも

今後1年くらいは現在のUIデザイン・設計業務に特化しつつも、会社として十分に利益を出し続けられる体制を整えてから、その利益を投資して自社サービスを立ち上げたいと考えています。UIデザイン・設計と今後力を入れていきたいUXコンサルティング業務はクラウドワークスと相性も良さそうなので、発注する側でも受注する側でも今後ますます利用していくと思います。

自社サービスを立ち上げたい理由は、社会にインパクトを残せるような事業を手掛けたいからです。個人では限界があるため、チームを組んで組織力を高めた上でインパクトを残せる事業に取り組みたいと考えています。チームを組む時にはスペックの高い人と完璧に近いチームを作り上げるというよりは、モチベーションが高くて柔軟に動けるという機動力の高いチームを作りたいと思います。