「自分の書いた小説を送るだけ！」へのiyasi さんの提案一覧

キレイハ王国の王子様の「クリーン王子」。
いつも、母上の王女様から、「歯は、綺麗にしておかなければ、国民が大切に育ててくれた農作物を食べれませんよ。」と言われて育ってきました。
王子は、どんな人が農作物を作ってくれているのか知りたくて、時々お城から抜け出して、城下を訪れるのです。
城下では、大人も子供も汗水たらして一生懸命働いています。
お昼ご飯もそこそこに食べてはすぐに仕事に戻ってしまうのです。
「母上が言っていた歯磨きはしないのかな～？」
王子は、不思議に思い、城に帰って王女に聞いたのです。
「どうして国民のみんなはお昼ご飯を食べた後、歯磨きしないの？」
王女は、城を抜け出したことを叱らず、言いました。
「国民のみんなには、忙しくて歯磨きをする時間がないのでしょう。」
王子は、心を痛め、王女に相談したのです。
「国民のみんなに、歯磨きをする時間をあげたい。どうしたらいいか、考えてみました。国民のみんなに歯ブラシを配って、歯磨きの時間を作ってはどうでしょうか？」
王女は、とても良い案だと思い、王様にそのことを伝えました。
王様も大変感動されて、国民にお告げになられたのです。
「国民の一人に一本ずつ歯ブラシを配るので、忙しいだろうが、食後はそれで歯磨きをするように」と。
王子は、とてもうれしくなり、また、お城を抜け出して、国民の様子を見に城下へ出掛けていきました。
国民たちは変わらず、忙しく働いていましたが、お昼ご飯の後、みんなで誇らしそうに歯磨きをしていたのです。
「王様に頂いた歯ブラシはとても使いやすくていいね。」
と口々に話しているのを聞いた王子はうれしくなり、自分も欠かさず歯磨きを頑張って美味しく食事を食べようと心に誓いました。