palapeliworksさま
はじめまして、andonaokiと申します。
募集のコンペにロゴデザインを提案させていただきます。
ロゴデザインについて納得してご使用いただけるよう、少し長くなってしまいますが、丁寧にご説明させていただきます。
/デザインについて
サイコロの展開図をモチーフに、「あ・そ・び・ど・う」と言っている5人の子供とニッコリと笑った一人の男の子を展開図に配置しました。展開された状態では端同士の子供たちの間には少し距離があるかもしれません。しかし、サイコロ状に組み立てることで子供たちは一つに集まり、遠くの子とも手を取り合うことができます。
ワークショップを通じて一緒に学び、遊ぶことでコミュニティが出来上がっていく様子を、展開図を組み立てることで子供たちみんなが集まり団結していくロゴで表現しました。
私から提案させていただくロゴは複数あり、そのすべてがあそび堂さまのロゴになります。
このように多様で非常に拡張性の高いロゴをデザインの分野では「ダイナミック・アイデンティティ」と言い、生きたロゴとも呼ばれます。代表的な例はgoogleで、検索ページはいつも何かを祝っています。他にもメルボルン市のロゴ、MTV、ニコニコ動画、ニューヨークのMuseum of Arts and Designなど、多くの先進的な企業や団体がこの形式のロゴを採用しています。
様々なデザインのロゴを運用していくこと自体が、時代に合わせて常に変化し、多様なあり方を許容する姿勢を表現しています。
例えばプログラミングにしたって、同じものをつくるのにその人それぞれのコーディングの癖や考え方が出てきます。答えはひとつじゃなくって、その人の持っている個性や特徴を尊重して伸ばしてあげられるのが、学校みたいな画一的な教育をせざるをえない場所ではなくオルタナティブな教育の場、あそびを通じて子供の創造性を伸ばしてあげられるあそび堂さまのような場所と考えました。
展開図のつくり方だって沢山あります。このデザインでは「展開の仕方」「立ち上がり」「顔の配置と向き(配置と向きは”あそびどう”とできるだけ読みやすいように工夫してあります)」で多様な展開図を作ることができます。いろんな可能性を許容する新しい学び方を、多様な展開を許容するロゴが象徴しています。
ロゴデザインの考え方も近年変わってきました。従来は企業や商品のビジュアル・アイデンティティ(VI)を常に一定にするため、運用規定を細かく設定し、いつどこでどのように使用されても全く同じように見えることが重要と考えられてきました。実際、現在もそのような考え方が主流と言えます。しかし、表情が変わっただけで友人が友人と見分けられなくなったりなどしないように、ロゴももっと自由に、もっとイキイキと変化してもいいんじゃないかという考えが現れ始めました。むしろそうやって変化することで伝えられること、アピールできることが沢山あります。
実際の運用の仕方は簡単で、使用する状況で形や雰囲気の好みで選んで使用してもらうだけです。
名刺はタイプ1、webはタイプ2、看板はタイプ3など、普通は全部全く同じロゴを使用しているところに、適切な形状や好みで異なるロゴを使用していただくだけです。ドキュメントのフッターにページごと異なるロゴを使用しても面白いかもしれません。アイデア次第で様々な運用の仕方が考えられると思います。もちろん、ダイナミック・アイデンティティ的な使用ではなく、気に入った一つのロゴだけ使用していただいても構いません。
新しいデザインの手法で、クラウドソーシングのコンペで提案するのはどうかとも思いましたが、あそび堂さまの理念やコンセプトを鑑みると、子供の個性やクリエイティビティ、コロコロ変わる動きなどを存分に表現出来る、ダイナミック・アイデンティティというロゴのあり方があそび堂さまのVIにとてもよく合っていると思い、提案させていただきました。
デザインについてなにかご質問やご依頼がございましたら、お気軽にご連絡ください。迅速に対応させていただきます。
andonaoki
メンバーからのコメント
38番のサンプルになります。
ダイナミック・アイデンティティのイメージが湧きやすいよう、ステーショナリーセットのサンプルを作成させていただきました。
ご検討の参考になれば幸いです。
andonaoki