三つ目は「飲みに行くのが楽しくて仕方ない父のとばっちりを受けた子」です。
大人が楽しめる場所がある商店街であり、飲むことの多い父とそれを不満に思う母、
夫婦喧嘩のとばっちりを受ける子、というストーリーを一枚に表現しました。
大人が楽しみすぎていることを逆説的に表現し、ストレートに表現するより差別化を計れると存じます。
続きまして二つ目は「小さな不便はどうでもいい」です。
コンビニがない、というワードをご提示頂きましたが、大して気にするこでもなく他の話題を延々と続ける年配女性の姿です。
コンビニがないことを「便利さの一つがないだけの状態」と捉えて、それ以外の便利さがあることを暗に表現しています。
全てに共通することですが、「来て実感していただくこと」を念頭に制作しております。
はじめまして。
こちらは京都市伏見区にてデザイン業務をしております、吉井と申します。
今回の提案に際しまして、
1)近隣のお客様(いわば内輪)をターゲットにしたものであり、
リピートユーザーの活性化、また、一度足を運んでいただくためのツールであること。
2)SNSによる拡散を期待できるものである、つまり、一定の普遍性を持つものであること。
以上を鑑みた上で、商店街の皆様のご提示されたワードを拝見しますと、
地元への愛情とともに、愛情の裏返しとしての皮肉が感じられました。
いわば、地元商店街へのツッコミであるとともに、そのようなワードを出される皆様は、
ユーモアを理解されるクライアントであると考えました。
さて、ここでSNSによるユーザーからの拡散しやすさとは何か、を考えますと、
「SNSユーザーによるツッコミが可能である、隙きのあるもの」がユーザーの目にとまりやすく、
またアップされやすいものだと考えます。
そこで方針としまして、提示されたネガティブワードを自虐にならない程度にキャッチとし、
小さくフォローを入れることで、少し笑え、また皆様のスタンスと矛盾なく成立させられると考えます。
一つ目は「以前の商店街名で呼ぶ年配男性」です。
地元の人間にしかわからない、以前の地名・施設名がそのまま通っているということは多々ございます。
例えばスーパーが別資本に変わり、名称が変わっても以前の名で呼ばれたり、
バスロータリーが何十年にも前に移動したにも関わらずロータリーと呼ばれていたり、です。
逆に言えば何十年も前のことを現状のように扱う、長く住むものの愛情とも言えるでしょう。
下に吹き出しで小さく平成二年の改称にふれ、土地に馴染みのない方にも意味が通るよう配慮しています。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
メンバーからのコメント
四つ目は「立地の微妙さに思いを馳せる男性」です。
駅には直結してプロペ通りがございますが、それに正面から対抗するのでなく、足を運んでいただくため、
立地の少しの不利を逆に印象づけ、まず興味を持っていただくことを目指しています。
今回提案させて頂いた4作ですが、SNSを意識し、統一感を持たせています。
また表現に引っかかりをもたせ、これにより写メを撮ってもらう、コレクションしてもらう、というアクションを期待できます。
すべての写真に「近づいてよく見るとキャラクターがいる」仕掛けをもたせ、遊び心を表現しています。
写真は全て購入した素材集から使っています。
また、ロゴをお使いになっているものに差し替えることはすぐできますので、必要でしたらお申し付けください。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。