「「新しい東北」復興ビジネスコンテスト２０１５」への古代人24さんの提案（No.1）

メンバーからのコメント

＜１案＞
①応募するテーマ：　甘糀飲料の企画・販売戦略

②アイデアタイトル：　子供向けノンアルコール飲料　(卵酒風ホット甘糀飲料、ミルク味甘糀飲料、甘糀シャーベットなど)

③アイデア内容：　
島津麹店様の甘糀飲料が「アルコール０％であることを強みとしておられる」のであれば、
「子供向けノンアルコール飲料」として製品開発をしたり、利活用の方法を探したり
してみられてはいかがでしょうか？
つまり子供にターゲットを絞ることにより、甘糀飲料の利活用の「大きな可能性」が見えてくると思います。

甘糀飲料は、もし「子供向きの味」を開発できれば、
たとえば、
・結婚式や法事の席の子供向けの飲み物
・子供のお誕生会の飲み物
・ご家庭のお祝い事での飲み物
などの「お祝い事(慶賀)」での需要が見込めると思います。
甘糀飲料が子供たちのお祝い事で飲まれるような「新しい消費市場」をつくっていかれてはいかがでしょうか？

上記のような場面での使い方は、アルコール０％であるがゆえにできることです。
甘糀飲料は、ノンアルコール飲料であるからこそ、子供市場において「主役の飲み物」としての位置付けを獲得できます。(ここが本提案の軸の部分です。)

しかし、大人のパーティーでは、アルコール性飲料が主役ですから、
ノンアルコールの甘糀飲料がどうしてもウェルカムドリンクのような脇役という位置付けに押しやられてしまいます。
このような本質の違いを理解することが。甘糀飲料の販売戦略を練る上で重要です。

つまり甘糀飲料は、
大人のパーティーでは、ウェルカムドリンクなどで飲んだ後は「すぐに忘れてしまう」ような印象の薄い出会いとなりがちですが、
子供たちの祝い事では、「主役の飲み物」として提供されますから、深く記憶に残ると思います。
それゆえに子供の頃に「甘糀飲料はおいしい」という想い出をつくって差し上げれば、
子供たちが大人になってからのリピートも自然に期待できると思います。

では、どういう「子供向けノンアルコール飲料」の開発をするのか？
これについては、「歴史」に学ぶとよいと思います。

ご存知のことと思いますが、
一つは、日本の伝統的な食文化に「卵酒」というのがあります。
「卵酒」は、日本酒に、鶏卵・砂糖・生姜を入れて軽く加熱したアルコール性の飲み物で、
昔は、お祝いの席などで飲まれていたほか、
体が温まり、呼吸が整うということで寒い日の寝る前にも飲まれていたようです。

もう一つは、「甘酒」というのがあります。これは「もろみ酒」のような白濁したアルコール性の飲み物です。
江戸時代は、夏バテ回避に効果があるということで行商が売り歩いていたそうです。当時は、生活に溶け込んだ飲み物でした。

これらの歴史的な事実は、甘糀飲料の利活用に「ヒント」を与えてくれます。

甘糀飲料は、日本酒や甘酒と同じ「米・麹製品」ですから、
きっと「風味」や「香り」が似ていると思います。

おそらくお米を麹で発酵させたときに発する「奥ゆかしい香り」や「自然なやさしい甘み」は、
米・麹製品に共通のものであると思います。

そこで上記の「卵酒」と「甘酒」に当てはめた
「子供向けノンアルコール飲料」の具体例についてご提案したいと思います。

1) 卵酒風ホット甘糀飲料
鶏卵は、子供に食べさせたい栄養食材です。

卵酒風ホット甘糀飲料は、
冷凍パック入りの甘糀飲料を解凍し、これに鶏卵・砂糖などを加えて軽く加熱した
卵酒風のノンアルコール飲料です。
お祝いの席の子供たちのために、ホテルの厨房やご家庭で、一手間かけて作ってあげていただきたいと思います。
なおホットで飲む理由は、ホットココアのように風味が香り立って子供たちがおいしく飲めるからです。

また、卵酒風ホット甘糀飲料は、
もし現在の食品加工技術(フリーズドライ製法など)で
インスタントスープのような「お湯を注げば飲める製品」を製造できるのであれば、
さらによいと思います。(売れる商品として有望であると思います。)

また、もし甘糀飲料が常温での保存期間を延ばせるようであれば、
「缶ドリンク」の製品もつくれるのではないでしょうか？
※スープの缶ドリンクというのがあります。

2) ミルク味甘糀飲料
牛乳は、大部分の子供たちが好む味です。

ミルク味甘糀飲料は、
冷凍パック入りの甘糀飲料を解凍し、これを牛乳で割って飲むというものです。
牛乳の割合は、あまり牛乳の味が濃すぎない方がよいのであれば2～3割くらいであろうと思います。しかし、お好みで調節できます。

この飲み方の場合は、夏場は冷たいまま飲む、冬場は温めて飲む
という使い分けもできると思います。

なお、簡単な飲み方ですから、
ミルク味甘糀飲料は、お祝いの席のほか、日常の食生活に取り入れることができる利用法です。

また、「缶ドリンク」や「ボトル入り」や「紙パック入り」の製品も製造できそうです。
「ボトル入り」をつくれれば、乾杯の場面で使えそうです。

3) 甘糀シャーベット
子供は、冷菓が大好きです。

甘糀飲料は、凍らせて「シャーベット」や「かき氷」などの商品形態で提供する方法もあると思います。

冷菓として食する場合は、甘糀飲料の「やさしい甘み」だけでは物足りないため、
砂糖や蜂蜜を加えた方がよいかもしれません。

しかし、砂糖の添加がダメということであれば、
甘糀飲料をそのまま凍らせて「あまこうじ かち割氷」のような名称で販売することも可能であると思います。

前述の「江戸時代の甘酒の行商」の所で述べたように、
甘糀飲料も、成分からして夏バテ回避に効果があるように思います。
ぜひ夏の食べ物として「甘糀シャーベット」などを定着させていただきたいと思います。

以上、子供たち向けの３つのメニューをご提案させていただきました。
これらの提案を基本に様々なバリエーションを考えてみられてはいかがでしょうか。

甘糀飲料は、
「ビタミン類」や「必須アミノ酸」を豊富に含んでおり、
麹菌が生成する豊富な「酵素」が腸内環境を整えるなど、
「健康飲料」としての活用が期待されていますから、
ぜひ子供たちの健やかな成長のために、子供にこそ飲ませてあげたいと思う飲み物ではないでしょうか？

どうぞよろしくお願いします。