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公開日: 2018.11.19 / 最終更新日: 2019.11.27

営業利益率を上げるには?計算方法や目安、上位ランキングを紹介!

言葉自体はよく耳にする方も多いかもしれませんが、自社や担当事業の営業利益率について考えてみたことはありますか?営業利益率は、継続的に利益を生みながらビジネスを健全に運営していく上では非常に重要な指標です。今回の記事では営業利益率の出し方や、実際に上げるための施策などを解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

営業利益とは?


営業利益の正式名称は「売上高営業利益」です。営業という言葉が入っていることからも分かるように、営業活動(広告や販売促進なども含む)を行ったあとに残る利益額のことです。そのほか、耳にすることが多い言葉として「売上総利益」がありますが、これは「粗利」と言われることもあります。簡単な例を用いて2つの言葉の意味を説明します。

たとえば、自社で製作したバッグに10,000円の値段をつけるとします。このバッグを作るためにかかった材料費や加工費などのコストは5,000円、また、バッグの良さを伝えるための広告出稿やクーポンの発行など、販売するために使ったコストは3,000円としましょう。これらを先ほどの言葉に当てはめると以下のとおりです。

【売上高】10,000円
【売上総利益額】10,000円-5,000円=5,000円
【売上高営業利益額】5,000円-3,000円=2,000円

つまり、計算式は以下のようになっています。
・売上高-売上原価=売上総利益額
・売上総利益額-販管費および一般管理費(※)=営業利益額

※販管費および一般管理費とは、販売費(広告宣伝費、販売手数料など)と一般管理費(交際費、旅費交通費間接部門の人件費、減価償却費、租税公課など)を指します。

ここまではすべて金額ベースでの計算です。続いて営業利益率を確認していきましょう。

営業利益率の計算式は?


営業利益率や売上総利益率とは、前章にて計算した数字を率に換算したものです。前章での例をそのまま率にすると、売上総利益率は50%、営業利益率は20%ということになります。計算式は以下のとおり。

・売上総利益÷売上高×100=売上総利益率 
 →5,000円÷10,000円×100=50%
・営業利益÷売上高×100=営業利益率
 →2,000円÷10,000円×100=20%

営業利益率は業種別でかなりばらつきがありますが、10%だと標準的な利益水準、11%以上だと超優良水準、10%以下だと改善の余地あり、マイナスだと赤字経営であることを示しています。理想とするべきは11%~20%以内の営業利益率で、現状10%程度の会社であれば、さらなる利益拡大を目指していくべきでしょう。

また、逆に20%以上だと「儲かりすぎ」となって注意が必要です。この場合は、人件費や取引先などで無理を言っていないか、会社内、あるいは会社外で無理を押し付けているところがないかの確認が重要です。このような部分がなければ20%以上だとしても問題ありません。次章では、実際のデータをもとに業種別での営業利益率を紹介します。

業種別での営業利益率の目安や平均は?


具体的な業種別だと営業利益率はどの程度変化するのでしょうか。経済産業省が2019年6月に発表した『平成30年企業活動基本調査確報-平成29年度実績-』の結果をもとに、職種別での営業利益率を確認してみましょう。

情報通信業やIT業などは約7%

調査結果によると、平成29年度の情報通信業の営業利益率の平均は7.4%でした。情報通信業には、ソフトウェア業、情報処理・提供サービス業、インターネット不随サービス業、映画・ビデオ制作業、新聞業、出版業が含まれています。これらのうち、もっとも営業利益率が高いのは、インターネット不随サービス業の19.9%です。

製造業は約5.5%

平成29年度の製造業は平均5.5%という結果でした。この製造業には、食料品製造業、飲料・たばこ・飼料製造業だけでなく、家具・装飾品製造業、化学工業、鉄鋼業、電子部品・デバイス・電子回路製造業など、全部で24つのカテゴリーが含まれています。製造業の中でもっとも営業利益率が高いのは、化学工業の9.6%でした。

飲食サービス業は3.7%

平成29年度の飲食サービス業は3.7%と、ほかの産業に比べて低い営業利益率であることがわかります。ただし、生活関連サービス業(理容、美容、洗濯など)や娯楽業(映画館、遊園地、スポーツ施設提供業など)が9.6%、そのほかのサービス業(廃棄物処理業、機械等修理業、職業紹介・労働者派遣業など)が6.6%となっており、飲食サービス業に比べて高くなっています。

その他の業種の営業利益率

そのほかの産業別の営業利益率を紹介していきます。平成29年度の数値は以下のとおりでした。

電気・ガス業…平均4.4%
小売業…平均2.8%
卸売業…平均2.0%
鉱業、採石業、砂利採取業…19.9%
クレジットカード業、割賦金融業…11.2%

このとおり、産業によって利益率は大きく異なることが分かります。小売業や卸売業は特に営業利益率が低いですが、これは商品在庫を抱える必要があることや、実際の店舗など大きな設備投資が必要なため、全体として低くなる傾向にあります。各産業のさらに詳しい数値を知りたい方は、上で貼った経済産業省のリンクから飛んでみてください。ぜひ自社の営業利益率と業界平均を比べてみてはいかがでしょうか。

営業利益率を上げるコツは?

1.売上を増やす

営業利益率を上げるためには売上を増やすことが有効です。売上を増やすためにできることは、基本的には「商品単価を上げる」もしくは「販売量を増やす」の2択のみ。上で紹介したバックを例にすると、「商品単価を上げる」ならば10,000円から12,000円に値上げすることです。ただし、安易な値上げは危険です。競合との競争力を失ったりリピート客の離反につながったりするので、慎重に行う必要があります。

2つ目の「販売量を増やす」とは、単純に言えば、1個売れていたものを2個や3個と増やしていくことです。方法としては、多くの人に知ってもらうために広告を出す、営業員を増やすなどが考えられます。ただし、コストが莫大にかかってしまうと本末転倒なので、コストをあまりかけずに販売量を増やす方法を検討する必要があるでしょう。

2.原価を削減する

バックを例にすると、作るためにかかる材料費の5,000円を下げることが「原価の削減」にあたります。価格が安い材料に変えたり、同じ材料でもまとめて購入して少しでもコストを下げたりすることなどが検討できます。なお、自社で製造している場合には、人件費、設備費用、工場でかかる電気代なども原価に含まれるため、これら費用の削減も検討対象となります。

3.販管費および一般管理費を削減する

バックの宣伝などにかかった3,000円を下げることが「販管費および一般管理費の削減」にあたります。販売費とは広告宣伝費や販売手数料などをさしており、売上によって変動する費用(変動費)となります。つまり、売れば売るほど額は上がっていくため、変動費については率でチェックする必要があるでしょう。

一般管理費とは、交際費や旅費交通費間接部門の人件費、減価償却費などです。これらのコストは売上の大小にかかわらず発生するため固定費となります。もしその月の売上がゼロだとしても発生する費用になるため、できるだけ最小限で抑えるように常に改善ポイントを探る必要があります。

2019年の営業利益ランキング


出典元:Yahoo!ファイナンス

Yahoo!ファイナンスのデータをもとに、全市場における営業利益のランキングを紹介します。出典元のキャプチャ画像は2019年11月26日が最終更新日のデータとなりますが、上位にはトヨタ自動車、ソフトバンクグループ、日本電信電話、三菱UFJフィナンシャル・グループなど、世界的にみても大きな企業がライクインしています。

このランキングは全市場が対象となるため、東証1部、東証2部、東証マザーズ、JASDAQスタンダードなどの市場ごとのランキングが見たい方は、ぜひYahoo!ファイナンスの公式サイトで確認してみてください。

また、細かい業種別の営業利益ランキングが見たい方は日本経済新聞の公式サイトでも確認できます。各業種の1位~100位までが確認できますので、あわせてこちらもチェックしてみてください。

まとめ

今回の記事では営業利益とその計算方法、そして改善方法についてご紹介いたしました。営業利益は企業の収益性を知る上で非常な指標です。さらに理解を深めるために、まず自社や担当事業の営業利益額・率はどのくらいなのか、競合他社や業界平均値と比べてどうかなど、今回の記事を参考に調べてみてください。

記事でも紹介したとおり、営業利益率を上げるコツは売上を増やすことですが、営業の人材不足によって少ない人数で売上を上げざるを得ない企業も少なくありません。少ない営業人数で売上を上げるには、営業効率を上げることが肝心です。こちらの資料では営業がより商談に集中するためのポイントを紹介しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

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Yukifun26
消費財メーカーでマーケティングを担当。消費者調査、コンセプト・商品開発、ブランディング、メディア戦略立案、販売戦略立案などブランドマーケティング全般、WEBマーケティングについてはオウンドメディア管理、SNSマーケティング、SEOなどを実務として経験。

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