業務効率化
公開日: 2018.11.29 / 最終更新日: 2020.01.06

アウトソーシングのメリットやデメリットは?リスクも理解しておこう

自社の業務プロセスを外部に委託する、アウトソーシングを活用することによって、どのようなメリットやデメリットが考えられるのでしょうか。アウトソーシングの意味や対象となる業務にも触れたうえで解説していきます。

アウトソーシングとは

アウトソーシングの意味

アウトソーシングとは、特定の業務プロセスを外部の企業や個人に委託することをいいます。ここでいう「アウト」とは自社の外部を指し、「ソーシング」には資源利用という意味があります。アウトソーシングは、特別なスキルや人的リソースを必要とする業務に対して、外部のリソースや専門的なノウハウを活用していくものです。

アウトソーシングの対象業務

アウトソーシングの対象になる業務は、基本的に利益を直接生み出さないノンコア業務で、定型化できるものです。また、独自性が低く、一般化している業務ほど、アウトソーシングによるコスト削減が見込めます。アウトソーシングに向いた業務として、請求書発行や入金消込、請求書の支払い一覧表の作成や振り込みデータの作成などの経理業務、給料計算や採用などの人事業務、システム運営などが挙げられます。

アウトソーシングの依頼形態

アウトソーシングには様々な形態があります。アウトソーシングの範囲では、自社で企画立案を行い、業務の遂行を委託するケースと、企画立案から業務の遂行そのものまでを一括で委託するケースなど分けられます。また、アウトソーシング事業者が個別のクライアントに合わせた形でオーダーメイド対応する形態のほか、パッケージング化したサービスとしてコストを抑えて提供する形態も一般的です。

アウトソーシングのメリット

社員がコア業務に集中できる

アウトソーシングのメリットとして、高度な判断を必要としない定型業務をアウトソーシングすることで、社員がコア業務に集中できることが挙げられます。たとえば、給与計算といった毎月の定型業務はアウトソーシングすると、人事戦略の立案に人材を充てることが可能です。限られた社内の人的リソースを有効に活用することができます。

業務のクオリティが向上する

社内では専門的人材がいない分野においては、アウトソーシングによって外部の人材のノウハウを活用することで、業務のクオリティが向上することもメリットです。たとえば、労働関連の法律改正によって、処理が変更となる業務を社内の人材で担うには、教育にコストや時間を要しますが、外部の専門人材を活用することで無理なく対応できます。

また、社内研修は専門的に研修を扱っている事業者に委託することで、研修のノウハウを活かした手法によって、専門性の高い内容で実施されます。

コスト削減が図れる

アウトソーシング事業者は同様の業務を複数請け負っているため、効率よく業務を進めるノウハウを蓄積し、自社の社員が担うよりも短時間での処理が可能なことがあります。また、スケールメリットがあることからも、コストを抑えられるケースがみられます。特に独自性が低い一般的な業務や一定の業務量があるケースのアウトソーシングで、コスト削減効果が見込めるでしょう。

アウトソーシングを導入するデメリット

自社にノウハウが蓄積されない

アウトソーシングにすることによって、委託した業務内容が自社で把握できなくなり、ブラックボックス化する恐れがあることがデメリットに挙げられます。転勤や異動によって担当者が変わった際に、引き継ぎが適切に行われていないことが要因です。担当者の変更の際には引き継ぎを確実に行うとともに、進捗管理や定期的なミーティングを実施し、委託内容を把握しておくことが大切です。

業務の質が低下するケースもある

アウトソーシングする業務の依頼内容によっては、自社の求める質を確保できないケースがあります。たとえば、イレギュラーな処理が多い業務では、手戻りが発生してしまい、自社で再度処理を行うことになると、二度手間となってしまいます。また、事業者のこれまでの経験から自社の業務に対応できるか見極めることが大切です。

コストアップになるケースがある

アウトソーシングは必ずしもコスト削減につながるとは限らず、むしろ、コストアップになってしまうケースもあります。たとえば、自社の特有の事情に対応するために費用がかかるケースや、イレギュラーな対応によるオプション費用が発生するようなケースです。アウトソーシングする業務や業務範囲を適切に判断する必要があります。

自社の情報が流出する恐れがある

アウトソーシングする際には社内のデータや情報を渡すことになり、個人情報や機密情報も含まれることもあります。また、自社のノウハウに基づいた業務の遂行を委託するケースもみられ、流出のリスクが発生することもデメリットです。アウトソーシング事業者は個人情報などを取り扱いのルールが自社と異なることもありますので、渡した情報の取り扱いのルールを綿密に取り決めておくことが必要です。

ただし、アウトソーシングをすることによって情報漏洩のリスクが高まるとは限らず、情報の管理体制によっては、情報漏洩は自社においても起こり得ることです。

まとめ

アウトソーシングにはデメリットもありますが、対象とする業務を適切に取り決め、一定のルールに基づいた運用を委託することで、業務の質の向上やコスト削減を見込むことができます。効率的に業務を遂行する手段として、アウトソーシングを上手に活用していきましょう。

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