業務効率化
公開日: 2019.01.28 / 最終更新日: 2020.11.09

成功する営業資料の作り方は?構成やコツをわかりやすく解説!

営業を担当している方であれば、業務上なくてはならないものは営業資料です。営業担当者自身が作成することもあれば、社内の営業企画部門が作成することもあります。営業資料は構成のポイントやコツを押さえることで、商談の成功率を高めることができるでしょう。今回は成功する営業資料の作り方を解説します。

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営業資料の重要性とは?


営業において、営業資料を活用する場面は複数あります。3つの場面別に営業資料の役割を説明します。

先方担当者への商品やサービス提案時

自社の営業担当から先方の担当者が抱えている課題やニーズに向けて、自社の商品やサービスであればどのように解決できるのか、どのようなメリットがあるのかを伝える際に営業資料を活用します。担当者ベースでは、具体的にどのような実作業を減らすことができるのか、分かりやすく訴求することが重要であると言えます。なお、営業資料に載せきれない細かい情報は口頭で補足することが必要です。

先方担当者から先方上司への説明時

自社の商品やサービスに対して先方が検討のフェーズを進めていくには、担当者から決裁権を持った上司に対して商品・サービスを説明し、上司に興味を持ってもらう必要があります。このようなシーンの説明時にて使用されるのが営業資料です。そのため、営業資料は自社以外の人が見ても説明できるよう、分かりやすい構成にしておくことがポイントです。

商品やサービスを導入・検討する時

先方の担当者と決裁権を持った上司では、資料においての見るべきポイントは異なります。担当者に対しては細かい情報が必要でしたが、上司に対しては意思決定を行うための情報が必要です。そのためには提案の全体概要だけでなく、導入におけるメリットとリスク、費用、商品やサービスの導入実績などを盛り込んだ資料が求められます。

営業資料の作り方とは?


ここからは実際に営業資料を作るときのポイントを紹介します。

ターゲットを決める

最初に考えるべきは、作成する営業資料のターゲットです。どの顧客にも刺さる資料を作成しようとした結果、結局どの顧客にも刺さらない資料になってしまうことは残念ながら少なくありません。「仕事上、×××に困っている人で、検討には時間をかける人」という具合に、商談相手を細かく想像することで顧客目線での営業資料を作成することができます。

AIDMAモデルをもとに考える

AIDMAモデルをご存じでしょうか。AIDMAとは顧客の消費行動の心理プロセスのことです。上でも説明したとおり、営業資料は顧客がどういう状態かによって内容を変えることが重要となります。「営業資料の内容は申し分ないはずなのに良い反応がない」などの場合、AIDMAモデルをもとに必要な行動をいま一度考えましょう。

A:Attention(注意)
注意をひいて、企業や商品、サービスを認知してもらう段階です。この段階での営業資料は、パッと目を引く分かりやすいキャッチフレーズが良いです。まずは商談の機会をもらうことが大切なため、作成する資料は「先方の誰が見ても分かる」というのが理想。担当者の説明がないと内容が理解できないような資料はNGです。

I:Interest(関心)
興味、関心をもってもらう段階です。「自社に必要なものである」と思ってもらうことが重要です。作成する資料例としては、自社のパンフレットや商品・サービスのパンフレットとなります。

D:Desire(欲求)
実際に導入することで、うまくいくイメージを持ってもらう段階です。作成する資料では、先方が興味・関心を持った製品やサービスの詳細を説明します。どのような点が先方に合うのか、具体的なメリットを伝える内容にします。この段階で作成する資料は提案書となります。

M:Memory(記憶)
具体的に必要に感じて「欲しい」と思ってもらう段階です。商品やサービスの詳細やメリットを十分に理解してもらいます。この段階で作成する資料は個別提案書が良いでしょう。個別提案書は、上述した「意思決定を行う上司」を納得させることがゴール。そのため、導入するメリットを理解できる内容にすることが必要です。

A:Action(行動)
購買行動を起こしてもらう段階です。ここでは、意思決定を行う上司だけでなく担当者自身も導入の必要性を感じており、先方の社内が導入に向けて動いていることが理想です。

このように、各プロセスによってターゲットに訴求すべきポイントが変わるため、作成する資料は当然異なります。注意や関心を引くためには会社のパンフレットが効果的ですが、「この商品が欲しい」という欲求を持ってもらうにはサービス紹介パンフレットが効果的です。消費行動のどのプロセスに訴求する資料を作るのか、事前に設計することが必要です。

自社商品・サービスでの課題解決策を提案

営業資料の作成で重要なポイントは「顧客の課題を解決すること」です。売れる営業パーソンの資料には、しっかりと顧客の課題に即した提案がまとめられているという共通した特徴があります。言い換えると、営業目線ではなく顧客目線で資料が作成されているということです。自社を売り込むだけの内容や商品の押し売りにならないよう、顧客の課題を徹底的にヒアリングしたうえで資料作成を行ってください。

営業資料の構成のコツとは?

営業資料の構成は、大きく分けると導入・本編・まとめの3部構成であることが多いです。AIDMAモデルの箇所で紹介した内容と重なる部分もありますが、改めて導入におけるポイントから紹介していきます。

導入で相手の注意を引く

自分に関係なく不要だと判断した資料だと、忙しいビジネスパーソンの場合は残念ながらそこから読み進めることはありません。だからこそ、最初の導入ではキャッチーなフレーズや顧客が抱えている課題をダイレクトに表現するなど、相手の注意を引くための工夫が大切です。

本編でターゲットのメリットを提示

本編では、商品やサービスを導入するメリットを論理的に提示します。課題が具体的にどのように解決されるのか、いくらのコスト削減が見込めるのかなど、設定したターゲットの状況をもとに盛り込むべき要素を判断します。

内容はできるだけシンプルに

盛り込むべき要素を判断すると紹介しましたが、もうひとつ考慮すべきは「盛り込まない要素は何か」です。資料を作成していると「この情報も必要ではないか?」と内容を次から次へと付け足したくなり、内容が膨大になることが少なくありません。しかし、顧客全員が時間をかけてじっくりと見てくれるとは限りません。資料を見る時間にも限りがあるため、内容はシンプルに整理をすることが求められます。

営業資料をできるだけ簡単に作る方法


営業資料は必ず内製しなければならないと思っていませんか?自社内で作成するには経験や知識を持った人やノウハウが必要ですが、もし必要な人材やノウハウがない場合はどうしたら良いでしょうか。営業資料を簡単に作成する方法を紹介します。

テンプレートサイトのデザインを活用

営業資料をゼロから作成するとなると、パソコンスキルが十分あるような人でも時間がかかります。さらに、細かいデザインばかりに目がいってしまい、大事な構成が疎かになってしまうことも少なくありません。このようなとき、社内で過去に作成した資料があったり別の人が作成した資料があったりするならば、それをベースにすると大幅に時間を削減できます。

ただし、もしそのように参考にできる資料が社内にない場合、テンプレートサイトのデザインを参考にするのもひとつの手です。テンプレートサイトには無料で使えるテンプレートも数多くあるため、最初からテンプレートを使用することで細かいデザインを作りこむ必要がなくなり、簡単に資料を作成できます。

プロに外注して資料を作成する

営業資料は、何が何でも自社内で作成しなければならないものではありません。内製せずに外注してしまうのもひとつの選択肢です。資料の作成経験がない、パソコンスキルが不足している、デザイナーがいない、あるいは担当者が業務多忙のため資料作成まで手が回らないなど、さまざまな理由から完成までに時間がかかることがあります。

あまりにも時間がかかってしまう場合、本来担当者が集中するべきコア業務への時間がなくなってしまうことになり、これでは本末転倒です。営業職は営業にしかできないコア業務に集中することが重要であるため、資料作成に時間が割けない、デザインスキルを持つデザイナーがいない、いつもの資料とは全く異なる雰囲気の資料を作りたいなどの場合、ぜひクラウドソーシングなどの外注を活用しましょう。

クラウドソーシングとは、自社にはないスキルやノウハウを持つ個人と企業とがインターネット上でつながることができるサービスです。こちらは実際の利用企業の声をまとめた資料ですので、ぜひごらんください。
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まとめ

具体的な営業資料の内容は、自社の商品・サービスの特徴や顧客の状況によって大きく異なりますが、今回紹介した資料の作り方や構成のポイントは多くの場面で共通しています。営業資料作りのノウハウがない場合、ぜひテンプレートを活用したり、外注を活用してみたりしながら、商品やサービスにマッチした資料を作成してみてください。

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Jack_jack
"教育サービスを提供する会社で勤務。 BtoBの既存営業・新規開拓営業の経験を経て、現在は営業企画の仕事に従事。 商品企画や販促資料作成、メルマガ・自社サイト記事作成など幅広い仕事内容をこなす。"

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