企業インタビュー
公開日: 2019.03.28 / 最終更新日: 2020.01.06

テーマの面白さが良い記事につながる。ライターに修正を依頼しない意図とは?:株式会社パートナーエージェント

婚活支援を行う株式会社パートナーエージェントでは、子会社の株式会社ichieが手掛ける婚活パーティー情報サイト「Parties(パーティーズ)」でライティングのご依頼をいただいています。自由なテーマで依頼し、基本的に記事の修正依頼はしないと語る小川さんに、クラウドソーシングを活用している業務内容や活用術を中心に伺いました。

自由なテーマを基本にクラウドソーシングで記事を大量発注


─広告の 方を拝見させていただくこともありますが、改めてパートナーエージェントが展開されている事業内容について教えてください。
弊社では、パートナーエージェント事業として、1年以内の結婚を目指した婚活支援を行っています。2018年4月の調査では、入会から3ヶ月以内のお見合いの実施率99.4%、活動開始1年での交際率88.0%という実績 を誇っています。

 

─成婚率を高められているポイントはどこにあるのでしょうか。
結婚相談所は、お金のことだけを考えるとお客様が長くいる方が儲かるというところがあるのですが、 それではお客様と会社の目的が合致しなくなってしまいます。そこで弊社は成婚数をKGIとしてお客様と会社の方向性を同じにし、成婚率を上げるために全社一丸となって取り組んでおります。

 

─小川さんが担当されている業務内容について教えてください。
私はパートナーエージェントの子会社の株式会社ichieにも所属して、Partiesという婚活パーティー情報サイトを運営しています。

 

─クラウドソーシングはどのような領域で活用いただいていますか。
Partiesのコラムのライティングを発注しています。Partiesをローンチしたのが2018年の7月で、そこから月間120記事以上、これまでに1200記事ほどクラウドワークスを経由して発注して来ました。SEOのキーワードを指定する企画記事と、自由なテーマで書く自由記事の2種類に分けて発注していて、自由記事のほうがメインです。

 

─クラウドソーシングを利用いただいて、メリットとして感じられている点を教えてください。
費用を抑えられることが一番のメリットです。それから私個人の考えですが、たとえばライティングをどこかの企業にまとめてお願いすると、どんな人が実際に書いているのか、ライターさんの顔が見えないですよね。クラウドソーシングの場合、ライターさんと直接やりとりするので、ライターさんを見て判断できることもメリットだと思います。

 

独自性のあるテーマなら、自社で記事を修正してクオリティを上げる


─記事制作では、どのくらいの人数のライターさんに依頼していますか。
通算でこれまでに依頼したライターさんは167人で、今でも継続している方は50~60人です。

 

─応募者の中から、依頼するライターさんはどのようにして選定されていますか。
まずは有償でテストライティングをお願いし、それによって判断しています。私の考えですが、記事の良し悪しを決める要素は2つあり、1つ目は記事のテーマの良さです。これまでに契約してきたライターさんの中でも、たとえばマニアックなところでは爬虫類のマニアの方や、海外で鉄道に乗った経験が豊富にある方のテーマは、代替が効かない良いものだと思います。他の人が書こうとしても、そこまで深くテーマについて知りませんので書けません。

もう1つは文章のきれいさ。ボキャブラリーが多かったり、表現がきれいであったりする、そういった文章としてまとめる能力です。この2つの両方が揃っていたら完璧なのですが。

テーマだけ良くて文章が悪い人は、こちらで校正をすれば結構良い文章ができ上がるので、ものによっては校正にすごく時間がかかりますが、採用しています。逆に文章だけきれいでもテーマがつまらないと、文章がつまらなくなってしまうので、そういった方は企画記事の方に振り分けています。

 

─良いライターさんは奪い合いになっている面もあるかと思いますが、50~60人ものライターさんを確保できている理由はどこにあると考えていますか。
他の募集ではテーマの自由度がなく厳しかったり、検収時に修正指示を出したりしているかと思います。私は、テーマはかなり自由に任せているのと、基本的に修正指示を出さないので、その辺りでやりやすさがあるという声をいただいたことがあります。

たとえば何か文法的に誤っている場合、それを直してもらおうとしても、ライターさんの文章レベルによっては難しいケースがあるかと思います。また、私は安い単価でお願いしているという自覚がありますので、何回も何回も書き直してもらってはライターさんが割に合わないとも思います。

それらを考えますと、全部私の方で修正した方が良いと思いますので、修正はお願いしません。書き直しをお願いするのは、コピーチェックに引っかかった時だけで、その時は「これは使えないのでお返しします」と伝えています。

 

─ライターさんにフィードバックはされていないのでしょうか。
何回かフィードバックはしたことがありますが、ダメなところを指摘するとわりと皆さんそのまま嫌になってしまうパターンが多いので、あまり言わないようにしています。

 

─他に何か工夫されている点はありますか。
ライターさんの名前を出さないメディアが多いですが、Partiesではライターさんを押し出したいので、必ずペンネームなどをお伺いして記載しています。他の仕事に応募した時に、こんな記事を書きましたと実績をアピールするのには自由に使ってくださいと伝えています。

 

幅広いテーマを婚活パーティーにつなげて誘導


─テーマは自由というお話でしたが、どういった意図で幅広いテーマでOKとして、記事制作を依頼しているのでしょうか。
そうですね、やはりテーマを絞ってしまうとそれだけ書けるライターさんも絞られていくと思います。単価が高ければ、それでも書けるライターさんがいるかと思うのですが。たくさん記事数が欲しいとなった時に、質をできれば落とさずに記事を増やすには、やはりテーマを広げるしかないと考えました。それぞれの人に書きやすいものを書いていただければ、記事数を増やせるという観点で自由なテーマにしたのです。

ただし、逆にテーマ自由といってもライターの皆さんは、割とおっかなびっくりだったりもします。例えば、占いのテーマで書いている人から、多肉植物をテーマにしても良いのかと遠慮がちに聞かれたことがあります。しかし最初に上がってきたものを読むと素晴らしく、それを伝えると、「これでいいんだ」となったライターさんがどんどん乗ってきて、まさに筆が乗るといった状態でどんどん良くなっていきました。

 

─自由なテーマから、どのようにして婚活パーティーに誘導を図っていらっしゃるのでしょうか。
今でも婚活は昔のお見合いと同様に、一言目が「ご趣味は?」から始まって、共通の趣味が合う方を探すという面もあるので、たとえば鉄道のコラムの一番下に「鉄道好きの集まる婚活パーティー」といったリンクを貼って誘導しています。

趣味で知り合った人と趣味で盛り上がれば、自然に婚活を進めていくこともできますよね。そういう方向に自然と導くようなメディアを作れたら良いなと考えています。 また今後のことですが、せっかく多肉植物の良い記事があるのなら、多肉植物を好きな人が集まる場にする、ひいては多肉植物のビジネスにつなげていけたら良いなという野望も持っています。

 

─今後クラウドソーシングの利用を検討されている領域はありますか。
編集業務は、私の業務があまりにも膨大になりつつあるのでクラウドソーシングでお願いしてみたらどうかという話もあるのですが、単純に誤字脱字を直しているだけではなく大幅にリライトをすることもあるのでかなりのスキルが求められ、募集をする際の判断が難しいですね。スキルの高いライターさんにお願いすることは、ありだと思います。

Partiesのサイト自体の改善や、他に私が扱っているスマホアプリなど、開発関係での利用も興味ありますね。ただし、開発はワーカーさんによってレベル差があるので、ランディングページ程度であれば、気軽にお願いできるのではと考えています。

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掲載企業

株式会社パートナーエージェント
専任の成婚コンシェルジュによる高い成婚率を実現する婚活支援サービスなどを展開。子会社であるichieは婚活パーティー情報サイト「Parties(パーティーズ)」を運営。
・パートナーエージェント
・Parties

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