企業インタビュー
公開日: 2020.02.14

ひとりで”50人”のクラウドワーカーを取りまとめ。月300記事の制作をするための効率的な分業方法とは:株式会社ネクストライフ

株式会社ネクストライフ様は、名前の通り「21世紀の新しい生き方を生み出す」がテーマ。代表の古川渉一さんは、従業員ひとりでクラウドワーカー50人をまとめ、月300記事の制作や10以上のメディア運営業務を実現しています。

今回は、クラウドワーカー採用のコツや、オンラインでクラウドワーカーを取りまとめる「分業化」などについてお話を伺いました。

「元クラウドワーカー」だからこそ作れる”信頼できる募集要項”

─事業について教えてください。

株式会社ネクストライフは自社でのメディア運営がメインです。また、そのノウハウを活かし、他社のメディア運営の代行も行なっています。

さらに、私はWEBサービスのプロデューサーの経験もあるので、アプリの開発から集客、マネタイズするところまでを一貫して請け負っています。

 

─事業の中でもメディア運営が中心なのですね。メディア運営の中でも古川さんご自身の役割は特にどの部分ですか?

役割は、執筆などの作業以外はほぼ全てです(笑)

現在では300記事以上を制作しているので、クラウドワーカーさんなどに頼りながら、取りまとめも全てひとりで行なっています。

 

─この幅広い領域を古川さんご自身で全てマネジメントされているんですね!ちなみにクラウドワークスを活用し始めたきっかけを教えていただけますか?

私はまず「受注者」としてクラウドワークスを利用していました。確か大学3年生で2013年ぐらいからだと思います。当時は受託のエンジニアとして、ワードプレスでのweb制作案件などを請けていました。大学の授業も並行して受けていたので結構大変でした。

 

─そんなに昔から…!ありがとうございます!現在は、クラウドワークスをどういった領域で使われているのですか?

自社のメディア運営と、クライアントの新規の事業ベースで、ライターやエンジニアなど必要に応じて人材を探しています。クライアントに対しては一旦「大抵のことは何でもできる」とお伝えして、実行部分はクラウドワークスに発注するという形です。

例えば、
・動画が必要なら、動画の撮影者や編集者を探す
・LINE@、SNSの強化が必要なら、そこのスキルに強みのある広報の人を探す

などです。もちろんクライアントにご迷惑をおかけしないよう、私がプロジェクトマネジメントできる領域以外など、無理そうなときは無理とお伝えします。クラウドワークスには多くのスキルをもつ方がいらっしゃるし、依頼後の反応が早いのでとても助かっています。

 

─そういってもらえると嬉しいです!クラウドワーカーさんに依頼をする時点で何か工夫している点はありますか?

ずっと受注者としてクラウドワークスを利用していたので、案件に対するクラウドワーカーさんの不安が理解できるんですよね。それなので、例えば、

「この依頼文では言葉足らずで不安だろうな」
「こういう募集要項なら安心して見てもらえるな」

などと、長年培ってきた「勘」や「経験」をベースに発注をかけていました。

 

─受注の経験がある人は、クラウドワーカーさんの気持ちがわかるという点がすごく強いですよね。なお「発注者」として不安に感じることはありましたか?

最初はもちろん、今現在も「音信不通になるパターン」に対して不安を感じていますね。

ただ、音信不通になる不安自体はなくならないので、ある程度あきらめること、音信不通になっても業務に大きな支障をきたさないことの2点を工夫するようにしています。

まず、クラウドワーカーさんを10人雇ったら2人は連絡が取れなくなると割り切って考える事で”音信不通を計画に織り込む”ようにしました。

また、常に「全体でリカバリー」ができるように仕組みを考えています。

言い換えると「この日までに連絡がつかなければ、他の人に頼む」ということができるようにすることです。そのために依頼する納期に余裕をもっておいたり、一つ一つのタスクが重くなりすぎないように分業化したりしています。

 

─「音信不通になって発生する大きな問題」を防ぐ方向で工夫をされたんですね。

はい。ですが同時に、クラウドワーカーさんが音信不通にならないよう「案件に取り組みやすいような環境作り」もしなければならないとも考えました。

音信不通になってしまうのは、私への信頼が足りないことが原因の一つだと思います。そして、リモートでの仕事は本名も顔も年齢もわかりません。クラウドワーカーさんも、何を元に私を信用すればいいかわからないんですよね。

それなので、クラウドワーカーさんが信頼できるかの前に、どうしたら相手から信頼してもらえるのかを意識しました。

具体的には、普段から細かくコミュニケーションをとることや、過去にインタビューしていただいた記事をお見せし、変な人間でないことを伝えるなどを心がけています。

 

Googleスプレッドシートで「ノンストレスな連絡」と「クラウドワーカーの取りまとめ」が実現

─先ほど一人でメディア運営をしているというお話がありましたが、どのような形で行なっているのですか?

私は「企画」から「ライティング」「チェック」「公開」までの作業をリモートですべてひとりで取りまとめなければなりません。それなので、すべての工程を縦割りにし、分業化。情報を一箇所に集約させています。

 

─全ての工程を分業化すると人数が多くなると思うのですが、実際、どれくらいのクラウドワーカーさんと仕事のやり取りをしていますか?

クラウドワークスだけでも50人ぐらい、様々な依頼先を合計すると100人ほどの方にお願いしています。

 

─おひとりで100人取りまとめるというのは多いですね…!連絡や進捗管理などはどのようにされているんですか?

よく使われる連絡手段のメールやチャットツールではなく、Googleのスプレッドシートを採用しました。そこで自分でステータスの変更をしてもらう形を取っています。

例えば、Aさんが自分の作業完了後にステータスを変更した後「このステータスはBさんが、こっちはCさんが担当してください」と仕事を割り振ることで、スムーズな進捗管理を実現することができました。

 

─連絡手段としてスプレッドシートを採用しているんですね。メールやチャットツールは全く使用しないのですか?

そうですね。クラウドワーカーさんは主婦の方だったり、深夜に作業をする人だったりと作業時間がバラバラです。そしてチャットの未読が溜まってしまうと、クラウドワーカーさんのストレスになってしまうと考えています。

それなので、ステータスの変更をしてもらう代わりに、チャットは基本的に使用しません。ただ、わからない事があった場合は、すぐに相談して欲しいとお願いをしていて。困ったことがあったら即対応できるように、チャットでフォローしています。

 

「常に更新されるマニュアル」でスピーディーに新人クラウドワーカーを教育

─ほかに分業化に関して工夫しているポイントはありますか?

他には、マニュアルを一字一句細かく作り、Googleドライブでクラウドワーカーさん全員に共有をしています。それを見るだけで、仕事の流れがわかるように工夫しました。

さらに、新人クラウドワーカーさんにマニュアルで理解しづらかった点を指摘してもらうなど、常に最新のマニュアルにアップデートされる仕組みを作っています。「新人でも理解しやすいマニュアル」を作ることで、スピーディーに技術の習得をしてもらうことが目的です。

 

─常に更新されるマニュアルを共有することで、大きなメリットになっているのですね。

はい。クラウドワーカーさんの多くは、副業や家事育児をしているため、まとまった時間を取ることができません。その上で、限られた時間で新しい仕事にチャレンジしてもらう必要があります。

また、分業化のもう一つのメリットで、スキルの習得が早くなるという点があります。一つのタスクを細分化するほどに、行う作業は減りますよね。その分、覚える必要のあるスキルが減るということです。例えば、記事制作一つをとっても、

・企画
・編集
・ライティング
・チェック
・入稿
・公開

このように細かく分業化して別々の人が対応することで、一人当たりが対応する=覚えるタスクが減ります。それなので、「働きやすく分業化」をした上で、絞った領域で仕事をしていただくのが一番合理的なのかなと考えています。

 

「テストライティング」「フィードバック」で”自主性のある”クラウドワーカーを採用

─外注をするクラウドワーカーの判断基準を教えてください。

判断基準はクラウドワーカーさんの「自主性」です。私は、テストライティングをする際に、本採用後のフローと全く同じことをクラウドワーカーさんにチャレンジしてもらっています。

例えば、納期を自分で設定してもらい、自分で考えて動いてもらうことなどですね。その時にどうコミュニケーションを取るかを見て、早い段階でクラウドワーカーさんに「自主性」があるかを判断することができます。

 

─テストライティングの段階で、自主性の判断ができると今後が楽になりますよね。

はい。さらに私は納品された成果物に対し、初回はなるべくたくさんフィードバックを返します。そうすると「嫌がる人」と「向上心の強い人」と更に絞り込むことができるんです。やはり、一緒に仕事をするなら、向上心の強い人の方がいいですよね。

 

─「テストライティング」「フィードバック」を通すことで、質の高いクラウドワーカーさんが最終的に残るシステムになっているのですね。

私は、応募してくれた方は全員採用したくなってしまうんです(笑)なるべくお断りのメールは送りたくないと考えていて。

だからこそ、記事のフィードバックで「これぐらいの質を求めますよ」とあらかじめ仕事のレベル感を見せます。そうすると、合わない人は向こうから辞退するので、自動的にフィルタリングがかかるような仕組みになりました。

 

─相性を早い段階で見極められるように工夫されているんですね!最後にですが、今後クラウドソーシングの活用を検討されている領域はありますか。

今後、クライアントの数をもっと増やしていきたいと考えています。それにともない、クラウドワーカーさんを500人ぐらいまで増やしていくつもりです。

ライターはもちろん、プロジェクトが大きくなるので広報やデザイナーなど、別の領域のクラウドワーカーさんにもどんどん発注していきたいと考えています。

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従業員ひとりで、100人単位のクラウドワーカーを取りまとめているネクストライフ様。最近では人を雇用するのではなく、スキルのあるクラウドワーカーを外注しオンライン上にチームを作る方法が注目されています。

ただ、オンラインチーム化というのは、どう始めていいか、どういうところに気を付けるべきかなどがわかりにくいものです。そういった方に向けて、オンラインチームの作り方のダウンロードコンテンツを作成いたしました。まずはお気軽にご覧ください。

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