企業インタビュー
2015.05.21
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スマホの中に、制作部隊を持てる時代: サンキュロットインフォ

東日本大震災で被害を受けた宮城県塩竈市。震災復興のために塩竈市の浦戸諸島を舞台にしたハッカソンイベント「島ソン」のプロジェクトの1つとして生まれた、ご当地キャラの「渚の妖精ぎばさちゃん」。
今回は、そのキャラクターの生みの親である小泉勝志郎氏に、地域活性化のアイデアを実現する手段として、クラウドワークスをどのように活用したのかを伺いました。

震災復興と地域振興活動から、ご当地キャラが誕生

―まずは小泉勝志郎さんのプロフィールを教えてください

現在は、スマートフォンアプリ開発を行うサンキュロットインフォの代表を務めています。
独立前の会社は人事系のシステム会社で製品開発部長をしていました。お客さんは官公庁、特に国立大学が多い会社でした。

その後、地元の宮城県塩竈市に戻り、うらと海の子再生プロジェクト、東北デベロッパーズコミュニティ、Hack For Miyagi、Sendai.html5… など東北エリアを中心に色々と活動しています。

みなさんご存知のように塩竈市は、東日本大震災による津波の被害を受け、私の家も水浸しになりました。

その後、復興のために立ち上げた「うらと海の子再生プロジェクト」は、漁師である弟が代表を務め、ITの知識があった私は、そこでの資金獲得の手段としてクラウドファンディングの提案とそのIT方面のバックアップを行いました。

このプロジェクトでは、1億8千万円の資金を集めることに成功し、地域支援の活動を実施。メディアでも紹介していただきました。

この様な活動を皮切りに、東北エリアで「震災復興」を軸とした積極的な活動に取り組んでいます。

―そのようなご活動の中から、ご当地・萌えキャラ「渚の妖精ぎばさちゃん」が生まれた経緯を教えてください

ご当地キャラの「渚の妖精ぎばさちゃん」が生まれるきっかけとなったのは、塩竈の地域の課題を解決するための団体として立ち上げた「Code for Shiogama」が開催したハッカソンイベント「島ソン」です。

ハッカソンとは、ITプログラマーたちが技術とアイデアを競い合う開発イベントのことです。このイベントを、震災の爪痕から少しずつ回復する松島湾の離島「浦戸諸島」という「島」の施設で行うことから「島ソン」と名付けました。

イベントの中で、私のチームは、地元・松島湾に多く自生する「アカモク」をITを活用して販売促進ができないかをテーマにしました。そもそも「アカモク」というのは、シャキシャキ、ネバネバした食感が特徴の海藻の一種で、松島湾では「ギバサ」と呼ばれています。

この「アカモク」の販売促進をテーマに、チームで議論する中で「これを売るんだったら、キャラ化だ。ゆるキャラではなく、萌えキャラをつくろう」というアイデアが浮かびました。

そんな提案から「渚の妖精ぎばさちゃん」が生まれ、プロジェクトが動き出しました。

「渚の妖精ぎばさちゃん」のイメージイラストをコンペで募集!

―クラウドワークスを活用した背景を教えて下さい

私自身、開発者としてIT関連のイベントに参加することが多かったため、クラウドソーシングはよく話題に上がっており、注目していました。とはいえ興味はある一方、クオリティへの不安もありました。

しかし、「島ソン」では限られた時間で参加者が集うため、期間中にプロジェクトをスムーズに進めたかったのです。思い切ってキャラクターのデザインをコンペで公募することにしました。

―お仕事の依頼をしてみて、その結果はどうでしたか

募集内容にはキャラクターデザインの希望を、詳細に記入しました。髪型はツインテール、房のところがアカモク、アホ毛が出ている、身長152cm。

性格は、照れやすくて涙もろく、涙はネバネバしている…など、外観だけではなく様々な条件を出しました(笑)

応募するデザイナーさんにとっては、制限がある中で大変だったのではないかと思います。

そんな中、最初に応募してきた方の作品のクオリティを見て「これはイケるかも!」と感じました。

最初は、クラウドソーシングを使うことに対して不安を感じていたので、プロのクオリティのデザインを応募していただいたことには、とても驚きました。

そして、最終的には34件の作品が集まり、要件通りのデザインのキャラクターを選出することができました。

しかも、コンペで1番に採用したキャラクターだけでなく、他のデザイナーさんに応募していただいた作品に含まれていたロゴマークも追加採用することができ、大変満足しています。

▼ご当地キャラ「渚の妖精ぎばさちゃん」

自分に足りないスキルを、クラウドワーカーに補ってもらえる時代

―クラウドワークスを活用して得られたノウハウはありますか

その後もクラウドワークスを何度か利用する中で、お仕事を依頼するときには、毎回参考画像を添付するようにしています。非対面のやりとりの中でも、イメージを汲み取ってもらいやすくなりますし、修正作業も軽減できます。

修正のやり取りが増えるのはクラウドワーカーさんにとっても手間だと思うので、作品のイメージを持ちながら制作できる工夫をしています。

あとは、コミュニケーションの仕方ですね。お仕事を依頼する際に記入する「お仕事詳細」の表現にも気を使っています。こちらからの要件に沿ってほしい部分と、デザイナーの方から提案してほしい部分を、分けて記載するように意識しています。

私自身でも、知識や理解がある部分は記載しますし、考えられるところは最大限考えます。

しかし、知識が少なく的確な依頼ができない箇所、例えば服のデザインとかイラストの書き方については素人のため、そこは提案してもらうなど、ネット上でもリアルと同じように役割分担をしています。

ー小泉さんが考えるクラウドソーシングの可能性について教えてください

世の中、自分1人で行うのは大変なことがたくさんあると思います。私は開発や企画ができても、デザインは得意領域ではありません。

しかし、クラウドソーシングを使えば、スマホ1つで得意な人を見つけることができる。インターネット上に、デザインやプログラムなど様々なスキルを持つ方々がいて、必要な時に助けを求められるし、協力をお願いできる。

小さな制作部隊がスマホの中にいて、必要な時に呼び出せる時代だと思います。ちなみに、私はスマホでほとんどの仕事をしてしまうのですが、皆さんであればPCですね。

今回のキャラクターを募集するきっかけともなった「島ソン」などのハッカソンを経験して感じるのですが、チームの中でやりたいことがあっても、スキルが足りないという場合が多くあります。

開発はできてもデザインができなかったり、企画ができてもコーディングができなかったり、そういったスキルを補うためにクラウドワークスを活用することも考えられますね。そういった点で、これからさらに可能性のあるサービスだと思っています。

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掲載企業

サンキュロットインフォ
代表・小泉 勝志郎
教育事業/システム開発事業/キャラクター事業/イベント運営事業
・渚の妖精ぎばさちゃん
・クラウドワークス:プロフィール

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