インターネットを活用したコンテンツマーケティングはアメリカで広がり日本に伝わってきたものですが、その市場規模は年々大きくなっています。コンサルティング会社のクロスフィニティが2015年に行ったSEO市場予測では、2016年のSEO市場の規模は400億を超え、今後も順調に伸びていくと報告されています。
日本のコンテンツマーケティングはSEO施策の一環として行われる事が多く、コンテンツマーケティングの市場はそれ以上あると考えて良いでしょう。では一体、コンテンツマーケティングにはどれほどの市場規模あるのでしょうか。
コンテンツマーケティングの目的から市場を見る
コンテンツマーケティングの市場規模を知るには、まずその目的を知る必要があります。コンテンツマーケティングが行われる理由は様々ですが、大きく分けると理由は4つ。「集客率」「認知度」「需要」「ロイヤリティ」の向上です。
集客率を上げるSEOはコンテンツマーケティングの典型例でしょう。検索されやすくなれば商品にアクセスされやすくなります。検索エンジンのアルゴリズムが変わり、今まではキーワードやリンクの数などに気をつけていれば良かったSEOもコンテンツ重視に変わりました。良質なコンテンツを提供できないサイトは検索されにくいのです。
このため、良質なコンテンツを提供するコンテンツマーケティングを使って集客率を高める手法が注目されるようになり、SEO市場はコンテンツマーケティングの市場に含まれるようになりました。
集客をしてもブランドの認知度が低くては売上に繋がりません。顧客に名前を知ってもらうことだけが目的のコンテンツマーケティングも数多くあります。YouTube動画は良い例でしょう。ブランドに関係のある美しい映像や衝撃的な映像を配信し、どんな会社なのかを知ってもらうのです。制作した動画そのものが購買につながらなくとも、ブランドの認知度が高まればそれ意外の宣伝効果が向上します。つまり、映像制作やデザインなどもコンテンツマーケティングの市場に含まれると言えます。
需要喚起やロイヤリティの向上もコンテンツマーケティングを通じて行えます。製品を使って面白いコンテンツを作ることで製品そのものを間接的にアピールするのも多いですし、自社製品のみならず市場全体の需要喚起も出来るようなコンテンツマーケティングも可能です。
また、新しい顧客だけではなく既存の顧客に対してアピールできるようなコンテンツを作ることで、ブランドイメージやロイヤリティを向上させることも出来るでしょう。こう言った分野ではコンテンツマーケティングの市場はまだまだ開拓できると言えるかもしれません。
コンテンツマーケティングの手段から市場を見る
「良質なコンテンツを提供する」というシンプルなアプローチによって行われるコンテンツマーケティングの市場規模は正確に把握できるものではありません。しかし、コンテンツマーケティングを細分化していくと様々な市場があることが分かります。
分かりやすい例で言えば、「SNS」「ブログ」「メルマガ」「動画」「メディア」「アプリ」などです。SNSはFacebook・Twitter・Google+などがあり、それ一つでブログや動画などの要素を含んでいると言えるでしょう。また、メルマガやブログは良質な情報を提供することで顧客との繋がりを作るという古くから使われているコンテンツマーケティングです。さらに、面白い動画や目を引く動画をYouTube上に公開することで文章だけでは伝わらなかった事が伝えられるようになりました。
動画やSNSは本来「エンターテイメントの一環」として提供されてきたものですが、コンテンツマーケティングではこのエンターテイメントという市場を活かして集客率や認知度の向上を行っていきます。これは従来のマーケティングに比べて広い市場規模を誇っており、コンテンツマーケティングを活用する側も提供する側も大きな市場の中で戦えるというのは大きな強みになるはずです。
まとめ
集客目的のSEO市場だけで400億を超えるコンテンツマーケティングですが、認知度アップ・需要喚起・ロイヤリティの向上まで含めたらさらにその市場規模は膨れ上がります。そして、その目的を達成するために使われる手段も幅広く、コンテンツマーケティングと一言に言っても一様ではありません。むしろ、コンテンツマーケティングだと気づかせない新しい手段こそ優れたコンテンツマーケティングと言えるでしょう。