最近、WEBメディアの記事でもインタビュー記事をよく見かけます。リアリティのあるインタビュー記事は読んでいて面白いでしょう。内容がしっかりとしていて、面白いインタビューの記事はインタビュアーの事前準備や質問内容、その後の記事編集による賜物です。インタビューを成功させたい方向けにコツや方法をまとめました。
目次
インタビューの難しさは?
インタビューの最も難しい点は、非日常性にあります。インタビューを日常的にしていたり受けたりする職業は有名人か司会者・アナウンサーなどに以外ほとんどありません。一般の人からしてみたら非日常なのです。非日常になるとどうしても固くなって、上手に話せなかったり、言いたいことがどこかへ飛んでしまったりします。
インタビュアーは聞きたいことはしっかりと聞きつつも、相手が話しやすい雰囲気や一問一答形式にならないように、自然に会話となるように工夫が必要になるでしょう。インタビューは気を回さなくてはいけないポイントが多く、それが難しい点です。
インタビューの事前準備は?
インタビューするための事前準備はとても重要です。事前準備のポイントは4つあります。
インタビューする相手を調べつくす
事前調査にインタビューの倍以上の時間をかけるという人もいます。インタビューする前に相手のことを調べ尽くすのが大切です。中途半端な知識や情報で臨めば、話が途切れてしまったり、相手の意に沿わない発言をして怒らせてしまったりもあるでしょう。ファンになったつもりでしっかりと事前に調べておくべきです。
インタビューする質問内容を決める
当日、話の内容に迷わないためにも、インタビューする質問内容は事前に組み立てておきましょう。質問の内容は「絶対に聞きたい話」と「時間があったら聞きたい話」の2つに分けます。
その上で、出だしの質問、話を深めるための質問、核心をついた質問、締めの質問というように、話の流れを意識した起承転結の質問構成にすると全体のストーリーが出てくるため、話す側も話しやすくなります。
インタビューの質問は先に共有しておく
インタビューの目的や用途、聞きたい内容は事前に共有しておくと当日スムーズに話が進みます。思い出すのに時間がかかったり、写真などのアイテムを用意しないと話せない内容だったりするかもしれません。事前の情報共有は、インタビュー当日の時間のロスを最小限に抑える効果があります。
機材を用意する
インタビューを行う際、必要な道具は事前に準備しておく必要があります。メモはもちろんのこと、聞いた話を一言一句そのまま記録しておくためのICレコーダー、インタビューの様子を記録するためのカメラも必要ですね。場合によっては動画撮影の方が良いこともあります。
インタビューに集中するためにも、撮影にはできるだけカメラマンを手配しておくと良いでしょう。
インタビュー中のコツは?
次はいよいよインタビュー実践編です。インタビュー中には次の5つのポイントを意識するようにしましょう。
はじめは雑談を織り交ぜ緊張をほぐす
インタビューを受ける相手はもちろんのこと、インタビューをする自分自身も緊張していることが多いので、まずは緊張を解きほぐすことから始めると良いでしょう。天気や住んでいる街の話、事前に調べた中で答えやすそうな軽い話題などを中心に話ができると、本題に進む前に緊張が和らぎスムーズにインタビューができるようになります。
オープン・クエスチョン/クローズド・クエスチョン
質問には、オープン・クエスチョンとクローズド・クエスションの2つがあります。オープン・クエスチョンは「どう思いましたか?」「どうでしたか?」と相手の裁量に任せた自由度の高い回答が予測される質問です。
クローズド・クエスションは、「AとBどちらが好きですか?」「それよりも前のことですか?後ろのことですか?」というような、回答範囲が限定されている質問のことです。クローズド・クエスションの方が聞かれた方も答えやすいので、インタビューの最初に会話のテンポを作るのに使えます。
ただし、会話が広がらないので多用は禁物です。オープン・クエスチョンは、相手から深い話や核心に迫る話が聞けるインタビューには欠かせない重要な質問方法です。しかし、回答が抽象的になってしまったり、相手がなかなかスムーズに回答できなかったりもあるので、質問するタイミングや流れを見極める必要があります。
6W1Hと時間軸を意識して質問をする
インタビューの基本は6W1H、つまりWhat(何を)、Where(どこで)、Who(誰が)、When(いつ)、Which(どちらが)、Why(なぜ)、How(どのように)を聞くことにあります。6W1Hを網羅できれば、聞いた話を記事執筆する際にまとめやすくなります。
さらに、インタビューを進めるにあたって、時間軸はとても大切です。いまの話は過去の実体験なのか、現在進行形で行われていることなのか、それとも未来において考えていることなのか、現在過去未来の3つのどこの話をしているのかを整理しましょう。
比較・前後・具体例を重点的に聞き出す
話を聞く際に、比較・前後・具体例の3つの尺度を持ち込むとより立体的にストーリーが見えるようになります。
「比較」は、自分の考えとの比較や一般論との比較をすることで考え方の特徴を引き出すことができます。「前後」は、事件の前のことか後のことか、成功する前のことか後のことを確認することで、変化が起こったタイミングやきっかけを探るための鍵となるでしょう。
「具体例」とは、本人の説明をより理解しやすくするために、他の状況に置き換えてみたり、状況をもっと詳細に聞き出したりすることを指します。
大きくリアクションをとる
話を聞く際に大切なのは反応することです。相手が話を聞いてくれるからこそ気持ちよく話ができるというものです。適切なリアクションをすることが大切です。
リアクションには3つ方法があります。1つは「相槌」です。「そうなんですね」「へえー」「そごいですね」など、相手の話に反応を示すことで次の話を促します。2つ目は「共感」です。「それは大変でしたね」「その気持ちわかります」など、相手へ共感を伝えることで、気持ちを理解していることを伝え、安心感を与えることができます。
3つ目は「アクティブアスキング」です。「不安じゃなかったですか?」「そんなに大変だったのにどうして実行できたのですか?」というように、共感しつつも質問に話の展開につなげるリアクションです。
インタビュー後に記事をつくるときに大切なことは?
インタビューが終われば、記事を作ることになります。記事執筆はできるだけ早めに取り掛かりましょう。録音や撮影をしていても、その時の臨場感や感動、感じたことはだんだんと薄れていってしまうものです。
早めに記事を作るのは、インタビューを受けた人への配慮もあります。自分がどのように表現されるのか楽しみにしているはずです。インタビュー記事の出来上がり予定日をインタビュー後に伝え、記事掲載後にその旨を連絡して、お礼を伝えることを忘れないようにしましょう。表現や内容について確認してもらうスケジュールを取れるとなお良いでしょう。
まとめ
インタビューは相手があることですから、難しいものです。インタビューを成功させるには、相手を調べたり質問内容を考えたり事前の準備がとても重要です。インタビュー本番についてご紹介した5つのコツを、ぜひ参考にして臨んでいただければ幸いです。実りあるインタビューができますように。