「ブランディングデザイン」という言葉を聞いたことはありますか?ブランディングもデザインも聞いたことはあるけれど、具体的に説明できないという人も中にはいるでしょう。今回はブランディングデザインの考え方や重要性、実際の企業事例として成功したケースを解説します。併せて、ブランディングデザインを進めていくうえでサポートしてもらえるおすすめの制作会社を紹介します。
ブランディングデザインとは?
近年はブランディングデザインの重要性が高まっていますが、ブランディングデザインとはいったいどのような意味なのでしょうか。ここでは、ブランディングデザインの言葉の意味、基本的な知識に加え、ブランドとデザインの関係性について紹介します。
ブランディングデザインの基本知識
ブランディングデザインとは、ブランディングの中でも特にデザインに関わる領域を指し、デザインによってブランディングをしていくという考え方です。具体的にはロゴやブランドカラーを開発することや、広告のデザイン、トーン&マナーを決めることなども含まれます。単純にブランドのイメージを上げるために良いデザインを開発することとは異なります。
ブランディングとデザインの関係性
ブランディングデザインは、良いデザインを開発することがすべてではありません。ブランディングの過程で決めたブランドアイデンティティやパーソナリティがベースとなり、それらを表現するための手段としてブランディングデザインが行われる、ということを理解しておきましょう。
そのため、判断基準は「デザインの良し悪し」ではなく、「ブランドの世界観やコンセプトを表現できているか」という観点がより大切になります。
ブランディングデザインの重要性
なぜブランディングデザインが重要とされているのでしょうか。理由としては、消費者の目に触れるのはブランドの考え方を言語化した「コンセプト」ではなく、視覚化した「デザイン」だからです。一般的に、文字情報よりもイラストや写真、動画など、視覚から入る情報のほうが多いとされています。
コンセプトが良くても、表に出るデザインがコンセプトとミスマッチであれば、思いを伝えることはできないのです。
ブランディングデザインの成功事例は?
次に、コーポレートロゴをブランディングデザインの一環として変えて成功した事例を紹介します。取り組むうえでどのような点に注意していけば良いのか、参考にしてみてください。
ひと目でイメージできるように変更した「SMX Search Marketing Expo」
SEOやデジタルマーケティングのカンファレンスとして有名は「SMX Search Marketing Expo」は、ロゴの変更によってイメージを一新することに成功しました。
実は、2007年当時に開発されたロゴは、字体や色合い、全体のデザインから「古い」というイメージがありました。最新のトレンドを追うべき業界で古いイメージのロゴを使い続けることはリスクだと考え、字体、SEOを連想するイラスト、そして開催地を加えるロゴに刷新。「新しい」イメージだけでなく、開催地別のブランディングにも良い影響を与えた事例です。
消費者に親しみやすくした「白鶴酒造」
出典元:白鶴酒造
1979年にロゴの検討を開始した「白鶴酒造」は、当初コーポレートロゴを開発したいと考えていました。そんな中、当時のブランディングデザイン会社から、「酒」が専業の会社となるので商品のロゴと共通して使えるロゴのほうがいいのではないか、という提案を受けます。
開発されたロゴは、商品のパッケージのみならず、会社のコーポレートロゴとしても消費者の目に触れることにより素早く浸透。今でもロゴを見れば「伝統的」な「酒造メーカー」であることが一目でわかるパワーを持ったロゴになりました。
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ブランディングデザインを始めるには?
実際にブランディングデザインに取り組むとなったら、まず何から始めたら良いのでしょうか。重要なポイントは「現状分析」です。現状分析から始め、言語化、ブランドデザインの要件決定とステップを踏んで進めていきましょう。それぞれ詳しく紹介します。
自社のブランドが今どのように評価されているか知る
自社のブランドがどのようなイメージを持たれているかを把握していますか?ブランディングに課題を抱えているということは、何かしらのギャップがあると考えて良いでしょう。まずは調査を行い、消費者の持つイメージや、ブランドに対する接触状況(商品の利用者かどうか、どのような媒体でブランドと接しているか)を把握します。
持たれたいイメージとかけ離れていれば、大きな変更をする必要があるかもしれません。
視覚的なイメージを言語化する
現状分析の後は、すぐデザイン開発に移るのではなく、まずはブランドのコンセプト、アイデンティティ、パーソナリティなどを言語化していきましょう。一般的にデザインの評価は人それぞれで、同じ考えを持ったブランドチームや社内の人同士でも意見が一致することは稀と言えます。
判断基準となるブランドの考えを言語化し、明確にしておくことで、デザインを開発していくうえでスムーズに意思決定ができます。
ブランドデザインの要件を決める
実際にデザイン開発に移る過程では、自社内でデザインチームを持っていない限りはブランドデザイン会社に依頼します。そして、先のステップにおいて言語化された情報だけでは伝えきれない部分を共有するため、要件設定をしていきましょう。これは、コンセプトから一歩進んだ具体的な部分を理解してもらうための「ロゴの取り扱い説明書」とも言えます。
おすすめのブランドデザイン外注会社は?
ブランディングデザインを外注で頼みたいと思っている人におすすめの会社をいくつか紹介します。会社によって注力する分野が異なることや、自社が進めたい方向性のデザインを得意としているのかなど、見極めるポイントがいくかあります。ぜひ参考にしてみてください。
地域ブランドまで幅広く対応できる「BOEL Inc.」
出典元:BOEL Inc.
ブランド戦略からビジュアルコミュニケーションまで幅広くカバーしている会社が、2010年に設立された「BOEL Inc.」です。過去の事例としては空港、ホテル、ロボットのプロモーションやデザインなど、多数の実績があります。
ユーザーエクスペリエンスにも重きを置き、ブランドの課題に関して消費者の手に届くまでを設計できる点、また地域ブランディングを複数行なった実績がある点も強みと言えるでしょう。
シンプルなデザインが印象的な「Design Studio twenty three」
出典元:Design Studio twenty three
グラフィックデザインに強みがあるのが、渋谷を拠点に設立されたブランドデザイン会社の「Design Studio twenty three」です。こちらの会社の特徴は、スタイリッシュで万人に受け入れられるシンプルなデザインであること。プロダクトデザインだけでなく、映像のディレクションにも実績があります。
優秀なデザイナーと直接やり取りする「クラウドワークス」
出典元:クラウドワークス
クラウドソーシングでの外注もおすすめです。メリットはインターネット上で簡単に探せる点、個人との契約なので柔軟な対応が期待できる点です。登録されているプロフィールを見て、どのような背景を持っているのか、強みは何かなど、確認してから依頼ができることもメリットです。受注者の顔が見えなかったり、過去実績がわかりにくかったりするデメリットがあっても、コミュニケーション次第では解決できる部分もあります。
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まとめ
今回はブランディングデザインについて言葉の意味、デザインとの関係性、取り組むことの重要性について紹介しました。デザインを変更することはブランドにとって大きな変化であると言えます。成功に導くために、紹介した事例やおすすめの外注会社などを参考にして、ブランディングデザインに挑戦してみてください。