マーケティング
公開日: 2019.12.03 / 最終更新日: 2020.11.17

セミナー開催の意味とは?勉強会との違いや開催の4ステップを解説!

セミナーとは、ある設定したテーマに関して、興味がある人を集めて実施する講習会のことです。よく混同される言葉に勉強会や研修会がありますが、なにが違うのでしょうか。セミナー開催の意味や勉強会との違い、実際に自社でセミナーを開催する際の流れなどを紹介します。

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セミナー開催の意味や理由とは?


最初に、セミナーを開催する意味を3つ説明します。

先生と生徒という役割を作るため

セミナーの特徴のひとつに、所属企業とは関係無く、純粋にそのテーマに興味のある人が積極的に参加する点があります。たとえば、自社セミナーを行うと、その専門家である自社のスタッフが「先生」となり、聴講を希望して来る参加者が「生徒」という関係になります。

そのため、営業先ではその立場によって伝わりづらい自社の専門技術やノウハウも、立場が逆転するセミナーでは講師として話す言葉に興味を抱く受講生の関係となり、より理解が深まります。

見込み顧客に変えるため

商品やサービスに関連するテーマに興味があって来る参加者は、自社の優良な見込み客になります。プロとしての専門性をセミナーでアピールして信頼を得た段階で、集めたリストをもとに次のアプローチにつなげていきます。セミナーは有効的なリードナーチャリングとして活用することが可能です。

プロだと認識してもらうため

セミナーをあえて開催し、講師として自社の知識や技術を伝えることで、その分野のプロであることを内外にアピールするという意味もあります。毎日の営業の現場で行っている営業トークをあえてセミナーの場で行うことで、プロであることをあらためて認識させることが可能だからです。また、直接営業されるのは困るが自社の商品やサービスには興味がある、という人にも自社の優位性や魅力を伝えられます。

セミナーと勉強会の違いとは?


セミナーと勉強会の大きな違いは、前者は講師が一方的に受講生に対して知識や技術を授けるのに対し、後者は講師も受講生と一緒に学んでいくところです。ちなみに、研修会とは一般的に「企業における人材育成の一環として参加が義務付けられる勉強会」のことをさします。

講師が主導権を握るセミナーでは、講師は自分の知識を伝えることに徹しますが、勉強会は参加者すべてが自分の知識を持ち寄って意見交換をする場です。そのため、勉強会の講師はセミナーのそれとは異なり、議論をリードしていくファシリテーター的なイメージが近いです。

また、セミナーの講師は先生的な立場であるため、その「権威度」が高まるのに対し、勉強会は「親密度」が高まる傾向にあります。企業が自社商品やサービスの理解度を高めて受講者との信頼関係を結び、ひいては売上にもつなげるためには、一概にどちらが正しいと決めることはできません。それぞれの利点を活かしながら手法を選択するようにしましょう。

無料/有料セミナーの特徴


セミナーには有料のものと無料のものがあります。有料セミナーと無料セミナーの違いや特徴を理解していきましょう。

無料セミナーのメリットとデメリット

無料セミナーはたくさんの人を集めることができるため、リード情報を多数獲得できるメリットがあります。また、自社商品やサービスの魅力だけでは集められないような顧客層の獲得を期待できます。

一方、有料セミナーに比べると、関心度が低い参加者がたくさん集まりやすくなるのはデメリットです。無料セミナーは参加費の収益が見込めないため、人件費や会場費、運営費がそのまま経費になってしまう点もあります。

有料セミナーのメリットとデメリット

有料セミナーは参加費を払ってでも参加したい人が集まるため、関心度の高い優良顧客の獲得を期待できます。もちろん参加費も集められるため、参加者が多い場合は収益にすることも可能です。

一方、有料であるぶん応募が少なくなることも考えられます。事前にしっかりとした動員予測を行い、それに伴う収支計画を立てることが重要です。また、有料セミナーに見合う有名人講師の招待や派手な演出などを行うと、管理が大変なってしまうのもデメリットです。

自社セミナー開催の4ステップ


自社でセミナーを行う場合の準備から実施、事後フォローまでの流れを説明します。

企画

セミナーの企画や準備は、おおむね2カ月~1カ月前にスタートします。まずは、セミナーの目的や目標、ターゲットを明確にします。そして、ターゲットが求める情報に合わせて、発信する情報やどのような構成で伝えるかを組み立てます。

準備

次は、開催日時や場所の選定となり、いつどこで開催するかを決めていきます。参加者が集まりやすく、より効果的に運営できる日と場所を選定しましょう。それに加えて、当日動員できる社内の人員も確保します。講師はもちろん、セミナー後に参加者フォローができる営業マンなど、その用途に応じたスタッフと役割を明確にしておくのがポイントです。

また、有料にするのか無料にするのかも決めなくてはなりません。どのくらいの規模で開催するか、どの程度の獲得目標にするのか、収益は必要かなどによって有料・無料を決めましょう。さらに、全体の予算や収支計画も決めておきます。

集客

当日たくさんの人に集まってもらい、より質の高い見込み客を獲得するためには、集客施策も重要です。セミナー告知は複数回にわたって行うのが基本で、50日前、1カ月前、2週間前、7日前、直前など、配信するメディア別に効果が高まる時期を設定して効率よく配信します。

すでに連絡手段がある既存客には、DM発送やメール、SNS発信などで情報提供をします。新規見込み客を獲得するには自社サイトやオウンドメディア、リスティング広告、無料のセミナー情報サイト、メディア各社へのリリースなどを有効活用し、広範に集客を図ります。

セミナーの集客方法をまとめている記事です。集客に使えるポータルサイトも紹介していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:【厳選】セミナーの集客方法9選!おすすめのポータルサイトも紹介

当日の運営

セミナー当日は、時間に余裕をもった事前準備とスタッフ全員の意思統一が肝心です。まず、会場装飾や配布物、受付の準備などは余裕をもって行えるように早めに準備をスタートします。早く来る来場者に備えて、受付開始より15分前にはスタンバイできている状態が理想です。

また、当日は入念なリハーサルを行い、マイクチェックや進行時間の確認などを済ませておきましょう。予測しない事態が起きても対処できるよう、スタッフ間で事前に注意事項を共有しておきます。

そして、本番中は参加者がストレスなく時間を過ごせる空間づくりや配慮を心がけます。会場内の誘導、茶菓の提供、スムーズな質疑応答などができるように必要な人員を配置しておきましょう。セミナー直後にはアンケート記入をお願いするほか、個別相談や商談ができるコーナーや時間を設けると、チャンスロスを防ぎ、以降のマーケティング活動にもつながります。

なお、セミナーのあとも、獲得したリード情報やアンケート結果をもとに参加のお礼メールを配信するほか、顧客にとって有用な情報提供を行うなどの積極的なアプローチをしかけましょう。当日の欠席者にもセミナー報告や次回セミナー告知などを送り、関係をつなげておくことが大切なポイントです。

まとめ

セミナーは自社にとって魅力的な優良顧客を育成できるため、効果的なリードナーチャリングのひとつです。自社の専門的な知識や技術を効果的に伝えることができ、事後のマーケティング活動にも有用な手法であることは間違いありません。自社セミナーを成功させるには、念入りな事前準備と関わるスタッフの意思統一が重要です。ぜひ参考にしてください。

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広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランやの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

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