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公開日: 2020.12.10

インクルーシブマーケティングを理解する!意味や成功事例を詳細解説

理解が難しいマーケティング用語として、「インクルーシブマーケティング」を挙げる人は少なくありません。今回は、基本的な意味や事例を交えながらインクルーシブマーケティングについて解説するとともに、実現に必要な方法や対策なども紹介します。

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インクルーシブマーケティングとは?

はじめに、インクルーシブマーケティングとはどのような施策を指すのか説明します。

人々の多様性を尊重する施策のこと

インクルーシブマーケティング(Inclusive Marketing)とは、人々の多様性を「価値あるもの」ととらえ、少数意見や小規模な需要も積極的にマーケティングへ反映させてゆく手法です。

すべての消費者、あるいはマジョリティー(多数派)向けのマス・マーケティングを見直し、マイノリティー(少数派)へも目を向けたビジネスを展開するべく、さまざまな企業が導入しています。

「ダイバーシティ」と「インクルージョン」

インクルーシブマーケティングを理解する際には、ダイバーシティ(diversity)とインクルージョン(inclusion)という2つの用語を知っておくと良いでしょう。

ダイバーシティの直訳は「多様性」であり、ビジネスにおいては「国籍・性別・年齢などが異なる人材を共存させること」という意味で使われるケースが一般的です。

一方、インクルージョンは「包括・抱合」と訳されます。ビジネスでは「多様な人材の登用によって、多角的な価値観や視点を取り入れること」を意味し、ダイバーシティとあわせて使われることが多い言葉です。

インクルーシブマーケティングとは、人々の多様性(=ダイバーシティ)を包括(=インクルージョン)しながらマイノリティーの意見・需要に耳を傾け、新たなビジネスチャンスへつなげる手法であるといえます(具体的な事例については後ほど紹介します)。

日本がダイバーシティ後進国である理由

日本がダイバーシティ後進国であるとされる理由のひとつに、「人種・民族の種類が少ないこと」が挙げられます。

人種・民族を同じくする人々の間では思想や生活が多様化しにくく、新たな価値観やライフスタイルの定着も進まない傾向にあります。特に日本では、企業における年功序列制度や、いわゆる「亭主関白」的な夫婦の在り方がごく普通のものとされ、中庸を良しとみなす風潮が長きにわたって続いたため、多様性を受容する必要性がもともと希薄であったともいえるでしょう。

日本がダイバーシティ後進国となった背景は、このような点にあると考えられます。近年は、少子高齢化に起因する労働人口の減少・人材不足の深刻化、ビジネスやカルチャーのグローバル化などによって人々の多様性を感じる機会も少なくないものの、ダイバーシティの認知度や尊重性は未だ高いとはいえない水準にあります。

インクルーシブマーケティングのメリットは?

次に、インクルーシブマーケティングを実践するメリットについて説明します。

新たなマーケティングの可能性

前述のとおり、インクルーシブマーケティングでは少数派の意見や需要を重視します。そのため、従来は見落とされたり却下されたりしていた要件や要望が商品化・サービス化されやすくなり、新たなマーケティングの可能性が広がります。

ユーザーの選択肢が広がる

インクルーシブマーケティングによって小さな需要を反映した商品・サービスが増えると、ユーザー側の選択肢が広がるというメリットもあります。個々の嗜好と合致する商品・サービスを提供できる可能性が高まり、ユーザーにとっての利便性や満足度の向上も期待できます。

小規模なチャレンジが可能

インクルーシブマーケティングにおいて、マイノリティを対象とした商品・サービスを展開する際には「企画・立案・実現」を短いサイクルで行う手法が適しています。短期かつ小規模なチャレンジを繰り返し行うことで少数意見の落とし込みや品質改善がしやすくなり、スケジュールやコストのロスを抑えられる点もインクルーシブマーケティングのメリットといえます。

インクルーシブマーケティングの事例紹介

続いて、いくつかの企業が実践するインクルーシブマーケティングの事例を紹介します。

外食チェーンの例

海外の大手外食チェーンでは、食品メーカーと提携して「肉を使わないメニュー」の開発を行いました。これは菜食主義の人々の需要を見込んだ取り組みで、植物などを原料とする代替肉のメニューを作ることで、彼らに新たな選択肢を提供しました。食に関する特定の需要(=菜食主義)を反映し、これまでとは異なる顧客層の開拓・話題性の獲得に成功した事例です。

商業施設の例

国内のある企業では、不特定多数の人が利用する商業施設の休憩スペースにインクルーシブマーケティングの思想を取り入れています。

まず、電動車椅子いすユーザーの「充電切れの不安なくショッピングを楽しみたい」という要望を聞いて、車いすの充電スペースを設けました。また、さまざまな身長・体格の人が自分に合った姿勢で休憩できるように、デザインの異なる何種類もの椅子を設置しました。なかには、歩行時に杖を使う人からの「椅子に深く腰掛けると立ち上がるのが大変」という声に応じて用意された座面の浅い椅子もあります。

商業施設を訪れる人のうち少数派といえる人たちの需要をピックアップして反映するとともに、人々の多様性へも配慮した空間づくりを行った事例です。

化粧品ブランドの例

海外のコスメブランドでは、SNSへ掲載するコンテンツに男性モデルを多用しています。「男性がフェミニンなメイクやファッションを楽しむ」という多様性を認め、「メイクは女性だけがするものではない」というブランドメッセージを発信することで、新たな購買層の獲得を目指す試みです。

このコスメブランドはSNSにおける双方向のコミュニケーションを重視し、顧客個人のアイデアやフィードバックに耳を傾けることでも知られています。「SNSを活用して個々の顧客の需要を収集し、商品開発へ取り入れる」という企業姿勢においても、インクルーシブマーケティングを実現しているといえます。

インクルーシブマーケティングを成功させるには?

では、インクルーシブマーケティングを成功に導くためにはどのようなことが必要なのでしょうか?

ユーザーのニーズを正確に把握する

まず、対象ユーザーのニーズを正しく知ることが重要です。インクルーシブマーケティングの対象となるユーザー(=マイノリティ)は絶対数が多くないために正確かつ詳細なニーズの把握を行いやすく、商品・サービスへの反映もしやすい傾向にあります。

さらに、マイノリティは独自の需要にくわえて「現行の商品・サービスよりも先行したニーズ」や「マジョリティにも潜在的に見られるニーズ」を持っていることも多いため、マーケティングの可能性そのものを広げることにつながるケースもあります。

的確なスキルを持つ人材をそろえる

どのようなプロジェクト・戦略にもいえることですが、的確なスキルを持つ人材の獲得も必要です。インクルーシブマーケティングの場合、施策の主旨や思想に対する理解力、ユーザーニーズを調査・把握する能力、商品・サービスへ反映できる経験やノウハウなどといったスキルを持つ人材をそろえることが望ましいでしょう。

さまざまなスキルの人材を確保できる「クラウドワークス」

インクルーシブマーケティングに必要なリソースが不足している場合、クラウドソーシングサービスを活用するという方法があります。

特に、日本最大級のクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」にはさまざまなスキルを持ったクラウドワーカーが登録しており、求める人材を検索したり、必要に応じて紹介を受けたりすることができます。

たとえば、クラウドワーカーのプロフィールを参照してマーケティング知識が豊富な人材・インクルーシブマーケティングに精通した人材などを絞り込めるほか、インクルーシブマーケティングで実現したい要件や依頼したいポジションに適した人材をマッチングしてもらうことも可能です。

仕事の依頼方式には、特定のクラウドワーカーと連絡を取り合いながら業務を進める「プロジェクト方式」、複数のクラウドワーカーからアイデアや提案を募れる「コンペ形式」、多数のクラウドワーカーにオンライン上で作業・納品を依頼できる「タスク形式」の3種類があり、必要人数やフェーズに合わせて使い分けることができます。

ユーザーニーズの調査や実現が得意な人材を短期的に登用したい、インクルーシブマーケティングのプランニング・ディレクションに長けた人材を長期的に確保したいなど、要望に合わせて柔軟に活用できる点がメリットです。

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まとめ

インクルーシブマーケティングとは、人々の多様性を価値あるものとみなし、マイノリティの需要を積極的に反映する施策のことです。インクルーシブマーケティングが成功するか否かは知識・ノウハウ・スキルを持った人材の有無によるところが大きいため、まずはリソース確保の方法を検討してみると良いでしょう。

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佐藤カイ
オウンドメディアを持つ複数の企業において、WEBチームマネージャーとしてWEBマーケティング、GA解析、リスティング広告などを担当した経歴を持つ。現在クラウドワークスを中心にIT系の記事などを書くライターとして活動中。

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