業務効率化

公開日: 2019.02.05 / 最終更新日: 2020.11.11

広報戦略で企業価値をあげるには?プランの立て方や成功事例を解説!

広報とは、企業やその商品・サービスを社会に認めてもらい、信頼関係を獲得・維持していくためのコミュニケーション活動です。そして広報により企業力や価値を高めるには、戦略的に進めていく必要があります。ここではその手法や成功事例について紹介します。

戦略的に広報活動を進めるには?
戦略的な広報活動のためには、社全体で業務効率化を進めて担当者がコア業務に集中できる環境を整えましょう。▶実際の成功事例から紐解く、チームの生産性がアップするポイントとは?

 

そもそも広報戦略とは?

広報戦略の基本知識

広報とは、広義ではPR(Public Relations/パブリックリレーションズ)と同義であり、企業や団体が自社や事業・商品について、一般社会に「認知してもらい」「信頼関係を築き」「ファンとして応援いただく(顧客となっていただく)」ためのコミュニケーション活動のことをいいます。

広報活動は、すべてのステークホルダーとの信頼構築とファンづくりであるため、その仕事は、マスコミ対応、IR関連、企業・商品の広報、㏚イベントなど多岐に渡ります。内容は、企業の経営戦略に準じる非常に重要な役割を担うため、自社内で実施体制を構築するのが一般的です。

このように、戦略的に広報活動を行うためには、

①自社でPDCAができる人的・組織的・制度的な基盤づくり
②ステークホルダーとの良好な関係構築・維持・発展のための活動

 
この2つが必要となります。

広報戦略の内容

ここでは、上で挙げた①と②をそれぞれ詳しく説明します。

①自社でPDCAができる人的・組織的・制度的な基盤づくり

広報活動は企業の経営戦略と直結する重要な任務です。

社会に対して自社や商品の正しい情報を提供する役割を担うため、危機管理など専門的なノウハウが必要な領域を除いては、アウトソーシングではなくなるべく内製化することが好ましいです。

通常は、企業の代表、および経営戦略室直結のセクションとなり、IR担当、マスコミ・報道担当、プロモーション担当、コンプライアンス・危機管理担当など、企業の規模や必要な領域別に担当を配置します。広報の活動は業務領域別では分けられないため、営業部、商品開発部、総務部など、部署を横断した組織づくりが一般的です。

それに加えて、効率的な広報活動を行って戦略を強化するためには、PDCAをしっかりと回し、うまく機能する体制づくりも重要となります。

②ステークホルダーとの良好な関係構築・維持・発展のための活動

広報活動の主軸となる、消費者も含めたステークホルダーとの良好な関係を築き、維持をして発展させるための活動には、以下のようなものが挙げられます。

【マスコミ・報道対応】
・記者会見やニュース・リリースなどによるマスコミへの情報提供
・取材対応
 
【広報活動】
・企業や商品の㏚イベントの企画・運営や一般的な広報活動
・地域や社会貢献活動、環境保護活動、寄付
・ステークホルダーへの利益還元活動
・会社案内、広報誌、社史、等の編集・出版、プロモーションビデオ等の制作
・周年事業、記念パーティ、社屋見学会
 
【IR】
・株主、投資家、アナリスト向け広報活動
・株主総会運営

 
経営戦略に準じて各セクションがこれらを円滑に進めることで、社会における企業や商品のエンゲージメントを高めていきます。

広報戦略を立てる流れとは?


広報戦略を具体的に計画し実行するには、状況分析→戦略づくり→実践→評価というPDCAを効果的に回す以下の流れで行います。

ステークホルダーを調査し状況を把握

広報戦略の最初は、ステークホルダーの現状の理解度や、意見・行動を調査して確認し、どのように対応していくかを分析します。良好な関係を築き信頼を得るための現状の課題や、問題を明らかにする段階です。

状況を変える企画書を作成する

課題が明確になったあとは、目指す将来像に向けて「何をどのように改善していくか」の計画を立てていきます。現在評価されている企業の強みや商品の質などは、さらに社会や市場で認められるような成長戦略を構築します。

一方、名誉挽回が必要な案件や、製品のリコール問題などは、これを機会にマイナスをプラスに転換する方針転換などが必要かもしれません。自社の方向性に合わせた対策づくりがカギとなります。

策定したプランを実施する

プランができたら、次は実践する段階です。マスコミを通じて情報提供をする、イベント等で直接アプローチする、自社のSNSで拡散を狙うなどのコミュニケーション活動を行います。ここで注意したいポイントは、各セクションがさまざまな手法でコミュニケーションを行う際、そのメッセージに一貫性があるかどうかです。

たとえセクションや担当者が異なったとしても、経営戦略に基づき統一したメッセージを提供することが重要です。特にSNSにより勝手に拡散される情報化社会では、ステークホルダーの受け止め方によっては炎上する可能性もあり、情報管理をしっかりとすることも求められています。

実践したプログラムを評価する

実践後はプログラムを評価し、次の戦略づくりへとつなげていくステップです。広報の効果は、浸透度や信頼度などの測定が難しいものも多いです。しかし、SNSやデジタル施策への反応、自社サイトへのアクセスなど、効果を可視化できるものも多く、それらの指標を活用してコストパフォーマンスを分析します。

現状では効果が低かったプログラムでも、将来的には効果が期待できるものなどもあるため、自社の将来像と照らし合わせて次の戦略を検証するようにしましょう。

広報戦略に成功した参考事例とは?

熊本城:中長期的な復興支援を獲得

富山県の「サクラパックス株式会社」は、2016年4月に発生した熊本地震の復興支援のため『熊本城組み建て募金』を行いました。同社は段ボールとパッケージング専門会社のため、復興のために何ができるか考えた結果、段ボールで作る熊本城を2,000円で購入してもらい、売上金を全額寄付することにしたのです。

プラモデルのように自分で組み立てられますが、複雑な作りとなっており完成までに30分を要するため、組み立てている最中、購入者は熊本城のことだけを考えます。これによって熊本城が好きになり、飾っておくことで熊本を思い出すきっかけにもなる。結果として地震を風化させない、というのがこのプロモーションのコンセプトです。

2018年2月時点での募金総額は1,100万円、熊本を思う時間は3,700時間(組み立て時間は30分目安)を超え、2020年3月現在も継続して販売中です。

出典元:熊本城組み立て募金

スターバックス:商品の知識を提供

スターバックスコーヒージャパンは、スターバックスの原点である「エスプレッソビバレッジ」を飲む顧客が減ったことをきっかけに、2012年、世界初のポップアップショップを東京青山に期間限定でオープンしました。

空間デザインは世界的な建築家・佐藤オオキ氏が手がけ、書斎をテーマとした「選ぶ」「読む」「くつろぐ」「学ぶ」場を提供。本棚に並ぶ本にはドリンクメニューのこだわりが書かれており、カウンターに本を持って行くことでエスプレッソビバレッジが渡されます。

知識を身に着けながら商品を味わえるこのコンセプトは、SNSでも拡散され、スターバックスコーヒージャパンの本社も認めるほど話題のプロモーションとなりました。

出典元:スターバックスコーヒージャパン プレスリリース

岡山オンライン証券:動画を活用

岡山オンライン証券は「顔の見える証券会社」を目指し、実在する投資情報部長が「日替わり武部」という動画コンテンツで情報を毎日発信しています。また、チャットを利用したリアルタイム動画配信なども実施中です。

顧客との双方向コミュニケーションができる仕組みを取り入れたことで、わかりづらいマーケット概況や投資方法などの理解促進や企業の信頼向上を図りました。独自性のある取り組みで、消費者との距離を縮めた施策として評価されています。

出典元:岡山オンライン証券

まとめ

企業の価値を高める広報戦略とは、社内の実施・管理体制を整備することと、ステークホルダーとの良好な関係構築・維持・発展のためにPDCAをしっかり行うことです。また、あらゆる広報活動を通じて提供する情報は、経営方針に基づいた一貫性のあるメッセージでなければなりません。メッセージの浸透度などKPIを測定しづらいものも多いですが、短期的な効果を求めるだけではなく、自社や商品の将来像と照らし合わせた長期的な視点で、次の戦略を検証するようにしましょう。

実際の成功事例から紐解く、
チームの生産性がアップするポイントとは?

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coolporaris
広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランやの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

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