求職者に対して送信するスカウトメールですが、思いのほか反応が悪い・開封されないという意見がみられます。求職者が思わず開きたくなるメールを送るにはコツが要るため、開封されるスカウトメールを作成するポイントや例文などを紹介します。
目次
スカウトメールの種類や目的は?
スカウトメールは3種類の送信方法に分かれます。
一斉送信型
一斉送信型とは、特定の経歴をもつ人やスキル保持者など、企業が求めるニーズと合致した求職者へ一斉にメール送信を行い、なるべく多くの人に関心を伝える手法です。メールの送信量は多く、ターゲット範囲は広くなります。1人でも多くの求職者に興味を持ってもらえるため母集団形成に役立つ反面、開封率はそれほど高くないという特徴があります。
応募促進型
応募促進型とは、能力やスキルがニーズと完全に一致してないけれども、応募をしてもらいたいという求職者層に向けて採用を行っていることをアピールする手法です。一斉送信型は母集団形成の意味合いが強いですが、応募促進型は採用活動をアピールするための意味合いが強くなります。
ヘッドハンティング型
ヘッドハンティング型とは、ニーズと合致する能力・スキルをもつ求職者に対し、直接面接の機会を設けて話したいというスカウトの意味を込めて送信する手法です。書類選考は免除で直接面接につなげることも多いぶん、メールの送信量は非常に少ない傾向があります。
スカウトメールの開封率・返信率は?
スカウトメールは一般的にはどのくらいが開封され、返信がもらえるのでしょうか。
開封率・返信率ともに低め
特に一斉送信型の場合、メールの返信をもらえるどころか、開封率さえ3割程度であることが現状です。優秀な人材ともなると1日に100件を超える数のメールを受信していることもあるため、求職者が思わず開封したくなる・興味を持ってもらえるような件名や内容にする必要があります。
曜日・時間によって異なる場合も
ある調査では、月曜日・金曜日の13時から17時までの開封率と返信率が高いというデータが得られています。開封率が高い要因として、平日はパソコンに向かっていることが多いためスカウトメールが目に入りやすいタイミングである、という結論に至っています。開封率・返信率を上げるためには、メールの開封率と返信率の結果をそれぞれ分析することが重要です。
効果的なスカウトメールのコツと例文
ここでは、効果的なスカウトメールを送るコツを紹介します。求職者に特別感を与えたり、レジュメに目を通していることが伝わるタイトル・件名・内容にしたりすると、相手の反応が変わりやすくなります。
開封したくなる件名にする
メールを受信して一番最初に目に入るのは件名であるため、タイトルは求職者の目に留まり、気になって開封したくなるものであることが求められます。そのために大切な4つのポイントは、重要な内容は前半に書くこと・短すぎず長すぎないこと・ターゲットの情報を入れること・自社の魅力を入れることです。
これらのポイントをふまえ、以下に良くない例・良い例の例文をそれぞれ紹介します。良くない例は誰にでも送信しているような代わり映えのしない内容ですが、良い例は求職者の経歴やプロフィールを確認したうえで送信している・自社の魅力を簡潔に伝えている内容となっています。
良くない例
「接客業の経験者を大量募集中」
「××様の経験を弊社で活かしませんか?」
「【未経験OK】営業職を募集しています」
良い例
「××様の接客経験をぜひ当社で活かしてください。月給28万円以上目指せます。」
「エンジニア経験10年の××様の経験を弊社で活かしませんか?」
「【未経験でも平均月給35万円】誰もが知るあの商品なので稼ぎやすい会社です。」
「プロフィールを拝見し、一度お会いできればと思っています。」
内容や条件は簡潔に
件名で興味をもってもらいメールが開封されても、内容がわかりにくい・長々と書かれていて読む気が失せてしまうような本文では非常にもったいないため、要点を簡潔にまとめている内容である必要があります。給与・休日・待遇などの条件、社風などをわかりやすく盛り込むと良いでしょう。
たとえば、以下のような内容だと、ボリュームとしては350文字程度です。もう少し内容を付け足すことを考えても、できるだけ400文字程度にとどめておくと、読む側の負担になりにくくなります。
弊社は××××などを幅広く行っている企業です。××様にお任せしたいのは××ですが、まずは一度お話しできればと思っています。少しでも興味もっていただけましたら、お気軽にメールでご連絡ください。
・月給28万円以上、賞与年2回、土日祝休
給与は能力に応じて調整します。
・残業はほとんどありません
残業はほとんどなく、繁忙期でも月の残業時間は10時間以下です。
・働き方は自由です
社員のテレワーク環境を整備しているうえ、1日の勤務時間はフレックス制を導入しているため自由に調整できます。
××様からのご応募、心よりお待ちしています。
特別感を伝える
タイトルや本文を考える際、「××さん限定」「レジュメを拝見しました」「社長からのメッセージがあります」といった、相手が特別視されていると感じるような内容にすることが重要です。それにくわえ、送信した相手がもつ経歴やスキルがどのように活かせるのか、どのような活躍を期待しているのかを伝えることで、より訴求度が高くなります。
スカウトメールを作成・送付する際の注意点は?
スカウトメールを作成・送付する際に注意することはあるのでしょうか。
新卒者と転職者で文面を分ける
新卒者なのか転職者なのかで訴求すべき内容は変わるため、相手に合うような文面にする必要があります。学生ならば学業やアルバイト経験に関する評価内容を伝え、会社の雰囲気や教育制度についての情報を書きます。
一方、転職者の場合は前職のスキル評価にくわえて、転職することで得られる年収の変化・ポジションの獲得などといったメリットやイメージを伝えることで、興味を持ってもらいやすくなります。
再送・2通目の内容やタイミング
どうしても会って話がしたい・面接に来てほしいターゲットに対し、メールを再送したり2通目のメールを送ったりすることは効果的です。大量のスカウトメールが来ていてメールに気付いていなかったり、開封していたものの応募を迷っていたりする場合、再送によって気付いてもらえる・後押しすることができます。ただし、応募する意思のない人に対して何度も送り続けることは避けましょう。
適正な管理・分析・改善を行う
スカウトメールは送信したら終わりではないので、良い結果につながらない場合、開封されない理由・返信されない理由などを分析することが大切です。メール送付後はメールの管理や開封率・返信率の分析、文面を送る時期・送信時間などの細かな分析や改善を継続的に行っていく必要があります。
スカウトメールに関するノウハウ・リソースがない場合は?
スカウトメールの効果が出ない・知識もノウハウもない場合には、専門家に相談することがおすすめです。
文面の作成・送信は外注も可能
スカウトメールを担当している社員の業務量が多く、求職者に合った文面を考える時間がない・スカウトメールを送る時間を確保できない場合、スカウト代行サービスなどを利用することでリソース確保ができます。事前に自社が求める人物像を伝えると、その条件とマッチした求職者へ代わりにメッセージを送ってもらえることもあります。
スカウト業務全般を外注できる「クラウドワークス」
採用やスカウト業務の経験豊富な人材を探す際は、クラウドソーシングサービス(※)を利用する方法がおすすめです。なかでも日本最大級の「クラウドワークス」は登録者数480万人を超えており、さまざまなスキル・実績を持つ人材が多数登録しています。
スカウトメールの作成や送信といった作業はもちろん、それに準じた幅広い業務(メールを送った求職者の反応を分析し、改善レポートを作成するなど)を依頼することが可能です。事前にオンライン面談を行えるため、採用やスカウト業務に関するポートフォリオ(実績やスキル、人柄など)を確認してから依頼するかどうかを検討できます。
【クラウドワークスの発注事例】
・事務代行(スカウトメールの文面作成や送信代行など):時給1,000~1,500円
・採用代行(求人票の作成や書類選考、改善レポート作成など):時給1,000~2,000円
・秘書代行(面接の日程調整や面接官の代行、問い合わせ対応など):月額3~10万円
(※)クラウドソーシングサービスとは、仕事を依頼したい人・探している人をインターネット上でマッチングするサービスのこと
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まとめ
スカウトメールには3種類の送信方法がありますが、積極的に採用したい・面接に来てほしい人に送信するヘッドハンティング型のメールを作成するには、記事内で紹介したようなコツをうまく取り入れることが大切です。成果がみられない場合には外注やクラウドソーシングサービスを活用し、ぜひ効果的なメールを作成してみてください。