企業インタビュー
公開日: 2019.02.21 / 最終更新日: 2020.01.06

単純な広告のデザインはクラウドソーシングで。制作会社とクラウドソーシングの使い分けのノウハウとは:株式会社アンカレッジ

お寺のコンサルティング事業を手掛けている株式会社アンカレッジでは、広告やロゴの制作といったクリエイティブ領域でクラウドソーシングを活用いただいています。実際にご利用いただいている業務や、費用面でのメリットを中心に伊藤さんに伺いました。

広告やロゴなどクリエイティブ領域でクラウドソーシングを活用


─アンカレッジが手掛けられている事業内容を教えてください。
お寺のコンサルティングをやっています。具体的には、お寺で樹木葬という形態のお墓を企画して販売をするのが主たる事業です。人が集まるお寺にするために、コスプレをした人達の撮影会や尺八の演奏会、ヨガなどを開催したり、企業研修をお寺でやっていただいたりといったお寺の会場利用の仲立ちみたいなこともやっています。

今、お手伝いしているお寺は11箇所で、首都圏は伊豆大島を含む東京が7箇所と千葉で、来年横浜でも(樹木葬のお墓が)できます。それから、京都、福岡でもやっています。

 

─何名くらいのスタッフの体制で運営されているのでしょうか。
全部で27名です。18名くらいが販売スタッフで、お寺に常駐して樹木葬のお墓の販売を担当しています。バックヤードが6名で、コンサルティングをやっているのが3名です。何かを教えるコンサルをやって言いっ放しになるのは好きではないので、きちんと売上を立てられるように支援をして、収益の中からフィーをいただく形をとっています。

 

─どういった領域でクラウドソーシングなど外注を利用されていますか。
広告のデザインでの利用が一番多いですね。たとえば、新聞広告やフリーペーパーに載せるような広告原稿をクラウドワーカーさんに作ってもらっています。お墓ののぼりなどのデザインも、最近は(制作会社の)クリエイターに依頼することもありますが、クラウドソーシングを利用したこともありました。会社のロゴやお寺のロゴに似た紋も、クラウドワークスで発注したはずです。

納得のできる価格だから、「安さ」がクラウドソーシング活用の理由


─クリエイティブ領域は、一般的には制作会社に依頼されることが多いかと思いますが、どういった理由からクラウドソーシングを活用されたのでしょうか。
ロゴの方は、一人のクリエイターでも2、3案出してくれると思うんですけど、クラウドワークスでコンペ形式の依頼をすると、いろいろな視点を持った人からの提案が受けられる点ですね。費用の安さもありますが、いろいろな人が関わってくるっていうのはコンペ形式の魅力です。

 

─新聞広告の方はどういった理由からクラウドソーシングを活用されたのでしょうか。
新聞広告の方は安さです。広告代理店に頼むと、日給換算すると非常に高く感じていますが、企業に頼むとそうなるのは仕組みとしてやむを得ないですよね。ですが、広告代理店などでクリエイティブに携わっていた主婦の方が、クラウドソーシングを通じて自宅でやってくれる場合は、5分の1や10分の1の費用で済みます。主婦の方も他で(パートとして)働くよりぜんぜん(お金が)良いって話になると思うので、お互いきっとwin-winなのではないでしょうか。

実際にクラウドソーシングでお願いしたら、本当にリーズナブルでした。今ではもう3年か4年くらいの同じ岐阜のクラウドワーカーさんにお願いしているのですが、レスポンスがすごく早くて、切羽詰まっているときに夜中に発注すると、翌日の午前中に上げてくれるのですよ。明確な指示を出さずに、抽象的に「緑をコンセプトに柔らかい雰囲気にしてください」と他の広告を例に依頼するときなど、クリエイティビティを発揮していただくときには、料金を上げています。

 

─他にも何かクラウドソーシングを活用されている理由はありますか。
安さと社内リソースを使わないところが、やっぱり大きいですね。それから、当社はお寺の支援をしているので、地方(の経済)が大変というのはわかっているつもりです。もし、同じクリエイティブ作るのに東京だと高くて岐阜だと安いのであれば、東京のクリエイターが良いということはないと思うので、東京で作る理由はないと思っています。

料金は自分で決められるから、失敗前提でも依頼できる


─広告代理店や制作会社を利用するときとクラウドワークスを活用するときは、どのように使い分けられていますか。
こちらである程度デザインを決めるときは、クラウドワークスで頼みます。デザイナーのクリエイティビティに任せたいときや何か新しい発見をしたいときは、広告代理店などに依頼して、目に見えるデザイナーさんから提案を受けるという感じです。

お墓とかお寺のチラシなので、何の情報もなしに作ってくださいと言ってもなかなか難しいです。新しいものを作るときは、会社として考えているコンセプトやターゲットのペルソナなどを詳細に説明したうえで、ここだけは外してはいけない条件も説明しておきたいです。そういったときは、クラウドワークスのシステムでその説明をするのは大変なので、基本的に近くの会社に依頼して提案を受けています。

反対に、こちらで説明をシンプルに言語化して説明できるような、ある程度デザインが決まっていて、誰が作ってもあまり変わらないものはクラウドワークスで発注しやすいです。

 

─初めてクラウドソーシングを活用されたときに、不安に感じたことはありませんでしたか。
自分で料金設定ができるので、この金額だったら失敗してもいいかっていう気持ちが、利用し始めた頃は正直言ってありました。(クラウドワークスのコンペ形式よりも、)対面の業者さんの方が「デザイン料10万円ですよと、その代わり採用されなければ1円支払いません」と話しても、2回3回と打ち合わせ重ねたら切りにくくなってしまいますよね。

対面の業者さんに頼んで、3社の中では1番ましだったところに5万、10万円を支払うよりも、(クラウドワークスのコンペ形式で)1万円で設定してダメだったら、次は2万円かけてみようといった形でできる方が、比較的料金が明瞭で良いと感じています。

今後、クラウドソーシングに望むこと


─こういうワーカーさんがいたら良いなと思われていることはありますか。
今は単純作業に近い広告制作を依頼していますが、(広告のコンセプトやターゲットといった)マーケティングとデザインの提案の両方が得意で、上流の工程から入れるワーカーさんがいたら、すごく良いなって思います。

いろいろな業種の広告を作っている方が、スキルが高まっていくのではないかと考えています。墓だけを売っている人よりも、お墓も葬儀も売っている人の方がマーケティングの知識があると思いますし。健康食品を売ってる人と親和性があるかはわかりませんが、もしかしたらシニアに向けた広告を作る際の必勝法を知ってる人は、お墓の広告を作っても、上手くいくかもしれないですよね。

そういったデザインとマーケティングに精通した方をクラウドソーシングで依頼できるようになると今よりも利用の幅が広がるイメージがあります。

 

─確かに、デザインができる人とマーケティングができる人はいますが、どちらも精通してる方って多くはいらっしゃらないですね。他には、何かありますか。
今まで作ってもらった広告チラシを、ダメ出ししてくれる会社を探したことがあり、ネットで検索して探した関西の方の業者に依頼したことがあります。PDFでデータ送ると、「お客様はここをもっと動線で見るからこうしなくてはいけない」といったアドバイスをして、直してくれます。そういう感性持ってるデザイナーさんとかがいて、検索できて、発注できると良いですね。

電話会議に出たり、メールで制作物を送っていただけたりして、オフィスに来る必要のない仕事の仕方してもらえれば、沖縄の方でも、北海道の方でもどこに住まわれている方でも構いません。

 

─クラウドワークスで発注に関する要望はありますか。
たとえば、問い合わせフォームを直したいというときには、コーダーに依頼する際に「コードを直したい」という依頼では伝わらないと思うのです。そのため、どこをどうするのかの打ち合わせが必要なため、そういったときは(制作会社の)ディレクターさんがうちの会社に打ち合わせに来ています。言語化してテキストベースで発注することが難しいことを支援する仕組みがあると、依頼しやすくなりますね。

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掲載企業

株式会社アンカレッジ
寺院のコンサルティング事業を展開。現在の中心事業は、お寺で樹木葬というお墓を企画運営し販売も行っている。

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