ロゴデザインは企業や商品の印象を左右する重要な要素です。今回は、ロゴデザインの種類やデザインの参考になるサイトなど、ロゴデザイン作成に役立つ情報を紹介します。
目次
ロゴデザインの種類
まずは、ロゴデザインの種類を説明します。それぞれの種類について、企業ロゴの例もあわせて紹介するので、参考にしてください。
文字(既存フォント使用)
<既存フォントの文字を使った企業ロゴの例>
・Google
・IBM(International Business Machines Corporation)
ロゴデザインのなかでも多いのが、一般的なフォントの文字を使用したデザインです。
例えば、Googleのように企業名をそのまま使ったロゴや、IBMのように企業名の頭文字から作成したロゴが挙げられます。文字のサイズや色、フォントの種類などを調整することで、印象に残りやすく汎用性の高いロゴが作れる点、企業や商品に普遍的なイメージを持たせられる点などがメリットといえます。
文字(手書き)
<手書き風の文字を使った企業ロゴの例>
・Coca-Cola(コカ・コーラ)
・Disney(ディズニー)
手書き風の文字を使ったロゴも多く見られます。
手書き風の文字をロゴに使うと、企業や創業者の個性・理念などが伝わりやすいデザインになります。既存フォントのように整った文字ではなく、あえて味のある文字にすることで、企業や商品、サービスのオリジナリティを表現できます。
実際にロゴを作成する際にはデジタルを行いますが、コカ・コーラやディズニーのように、手書きの文字をそのまま反映しているケースもあります。
マークやシンボル
<マークやシンボルを使った企業ロゴの例>
・Twitter
・Apple
シンプルなマークやシンボル(線だけのデザイン・幾何学模様など)を使ったロゴデザインもあります。ユーザーが覚えやすく流行に左右されにくい一方で、デザインのパターンが限られるため、他のロゴとデザインが重複してしまう恐れもあります。
マークやシンボルを効果的に用いた企業ロゴの例として、鳥のマークを使ったTwitter、リンゴをデザインしたAppleなどが挙げられます。
エンブレム、ブランドロゴ
<エンブレムやブランドロゴを活用した企業ロゴの例>
・Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)
・Starbucks(スターバックス)
マークやシンボルと似ているようで異なるのが、エンブレムやブランドロゴを使ったロゴデザインです。
メルセデス・ベンツでは、星を表すエンブレムをロゴに使用しており、自社が世界の頂点にあることを示すとともに高級感を演出しています。また、スターバックスのロゴは、歌声で船乗りたちを魅了したというギリシャ神話の人魚・セイレーンをモチーフにしており、自社のコーヒーで人々を魅了したいという思いが込められています。
どちらも印象に残るロゴデザインであり、企業のブランディングにも成功した例といえます。
デザイン的手法を用いたロゴデザイン
<デザイン的手法の例>
・ロゴの余白を活かす
・色のイメージを組み合わせる
・ストーリーを持たせる
<デザイン的手法を用いた企業ロゴの例>
・FedEx(フェデックス)
・コンビニ各社
・ソフトバンク
デザイン的手法を取り入れたロゴデザインもあります。
例えば、物流サービスを展開するFedEx(フェデックス)のロゴは、大文字の「E」と小文字の「x」の間にできる余白が矢印に見えるデザインになっています。これは、運送する際のスピード・正確性などを表現しており、企業理念を込めつつユニークで印象に残りやすい工夫をしています。
また、色が持つイメージ(赤=情熱、青=冷静など)を生かすことで、ユーザーの興味を惹くというデザイン手法もあります。コンビニ各社の例を挙げると、ロゴ全体を青色で統一したローソン、それぞれ特徴的な色を用いたファミリーマートやセブンイレブンなどがあり、同業他社との差別化にもつながっています。
そのほか、ロゴにストーリーを持たせる手法もあります。例えば、ソフトバンクのロゴはシンプルな2本線のデザインです。これは坂本龍馬らの海援隊旗をモチーフにしており、2本線は=(イコール)や回答(アンサー)を意味します。創業当時に、孫正義氏が抱いた「50年、100年先を見据えて世の中や顧客の課題を解決する」という志を表現しています。
ロゴデザインに役立つサイト
次に、ロゴをデザインする際に役立つサイトを紹介します。
ロゴのサンプル紹介サイト、ロゴデザイン集
「Worldvectorlogo」は世界中の企業ロゴなどを無料でダウンロードできる、ロゴのサンプル紹介サイトです。気に入ったロゴデザインのトレース(Illustrator・Photoshopなどに画像データを読み込んで編集する作業)もできるため、ロゴ作成の練習や原案づくりにも活用できます。ただし、他社のロゴを悪用するような使い方はできないため、利用規約を確認しましょう。
和風のロゴデザインを作成したい場合は、家紋DB(データベース)がおすすめです。約3000種類の家紋が一覧で掲載されており、時代を超える造形美を学ぶことができます。また、家紋のデザインだけでなく、家紋がどのように作られたか・どのような想いが込められているかなどを調べると、ロゴに理念やメッセージを落とし込む際の参考になります。
和風ロゴについては以下の記事にも詳しくまとめてあります。
関連記事:ロゴを和風デザインに!ロゴ作成アプリや和風フォント、外注先も紹介
フォント紹介サイト
フォント専門サイト「fontnavi」には、1万種類以上のフォントが揃っています。ロゴのフォントを決める際の見本帳として利用でき、気に入ったフォントがあった場合はサイト内で購入することも可能です。フォントに関する基礎知識なども掲載してあるため、フォントの選び方がわからない場合・購入すべきか迷っている場合などの参考になります。
「WhatTheFont!」はロゴのフォントを識別できる、フォント紹介サイトです。文字が使用されているロゴをスマホなどで撮影(スクリーンショット)してアップロードすれば、フォント名がわかります(カスタマイズされたフォント、独自のフォントが使用されている場合には類似したフォントが複数提示されます)。文字を使ったロゴを検討している際に役立つサイトです。
SNS、コミュニティサイト
SNSやコミュニティサイトをロゴデザインの参考にすることもできます。
「Instagram」は写真投稿に特化したSNSです。アクティブユーザー数が多く、最新トレンドを踏まえたデザインなども投稿されるため、ロゴデザインのインスピレーションを得ることができます。フリーランスのデザイナーや人気クリエイターの作成したロゴも多数投稿されており、デザインの参考にすることができます。
「Behance」はAdobeが運営するコミュニティサイトです。グラフィックデザイナー・フォトグラファー・イラストレーターなどの利用が多く、各クリエイターのポートフォリオ(デザインのサンプル集など)も確認できます。ライブ配信の機能があるため、デザイナーによるロゴの作成工程などをリアルタイムで視聴することも可能です。
ロゴ作成コンペの採用デザイン集
ロゴ作成コンペの採用作品を集めたデザイン集もおすすめです。多くの提案から選ばれたロゴ、優れたデザインのロゴなどをまとめてチェックできるため、ロゴ作成の際には非常に参考になります。
中でも、クラウドソーシングサイト上でコンペを開催できる「クラウドワークス」では、これまでクラウドワークスのロゴ作成コンペで採用されたロゴを多数閲覧することができます。
360万件以上の受注実績を持つクラウドワークスは、TBS・ヤマハなどの大手企業や国家機関(経済産業省など)のロゴ発注にも使われており、以下のページからは様々な業種(飲食店・ネイルサロン・ECサイトなど)のロゴデザインを無料でチェックできます。
採用デザイン集自体も参考になりますが、クラウドワークスではコンペそのものも簡単に開催できるため、ロゴデザインに迷ったらコンペで募集してみるのもひとつの方法です。