「ターゲット層は決めているのに、なぜかアクセス数が増えない」
「サイトへのアクセスはあるが、なかなかファンが定着しない……」
このような事態になった時は、自社コンテンツの「ペルソナ」を再設定することをおすすめします。このページでは、ウェブマーケティングにおけるペルソナの重要性や、ペルソナの設定の仕方についてご紹介します。
目次
ペルソナとは?
「ペルソナ」とは、簡単にいうと「架空の顧客モデル」のことです。
一般的に、企業が新しい商品やサービスを作る時は、「いつ、どこで、どのような人が、どんなニーズをもって手にとる商品なのか」を想定してから企画を立てますよね。
この「どのような人が」という部分がペルソナにあたります。
的確なペルソナを設定することによって、サービスや商品の訴求性をあげ、売り上げを伸ばすことが可能です。
ペルソナ=ターゲット層のこと?
架空の顧客モデルというと、「ターゲット層を決めればいいってこと?」と思われがちですが、ペルソナとターゲット層では設定の具体性が異なります。
たとえば、架空の顧客像として「M1層」や「インフルエンサー」といったセグメントが設定されることがありますが、これらはペルソナとはいいません。M1層とは、広告業界のマーケティング用語で「20歳~34歳の男性」のこと。インフルエンサーとは、「発言力があって周囲に影響力をおよぼす人」のことですが、これらは人の属性であって、個人の具体的なプロフィールを表すものではないからです。
ターゲット層とペルソナの違いについて、具体例を見てみましょう。
【ターゲット層】
肩こりに悩んでいる20代女性。プログラマー。
【ペルソナ】
ITベンチャー企業に勤めている23歳の女性プログラマー。名前は新垣ひとみ。給料は手取りで月17万。毎月1日のレディースデーで映画鑑賞をするのが月一の楽しみ。情報収集はSNSが中心。眼精疲労からくる肩こりに悩んでおり、手軽にできる肩こりの改善法や、おしゃれな健康グッズについて知りたがっている。
ペルソナとターゲット層では、「キャラクターの具体性」に違いがあることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
ペルソナをデザインする4つのメリット
次に、ペルソナをデザインする4つのメリットを見てみましょう。
- ・顧客層への理解が深まる
- ・時事性の高い情報やサービスも提供しやすくなる
- ・顧客層が共感し、シェアしたくなる情報がわかりやすくなる
- ・ソーシャルマーケティング上のミスが減る
特に最後の項目は、ウェブコンテンツを盛り上げていくためには必要なリスクマネジメントといえます。自社の顧客層について深く理解することにより、SNS上での言葉使いや、広報担当のキャラクターの方向性、話題にしないほうがよい事柄などがより明白になります。
ちなみにウェブサイトにおけるペルソナは、ひとつとは限りません。
サイト全体でひとつのペルソナを共有することも勿論ありますが、各記事に異なるペルソナを設定し、読者の満足度を向上させるケースもあります。
各記事にかけられるコストや、サイトコンテンツのまとまりを考えたうえで、ペルソナの数を決めるとよいでしょう。
ペルソナを設定する流れ
ペルソナに合ったマーケティングをするには、ペルソナを設定する必要がありますよね。
自社サービスの訴求性をあげる「ペルソナの作り方」を見てみましょう。
1.「ファンにしたい人」を調査する
コンテンツのターゲット層になりそうな人のうち、「新しくファンにしたい人」の実態を調査・分析します。ユーザーインタビューや、サイトのアクセス解析などを行い、顧客層のニーズや傾向を探る方法が一般的です。いま現在のニーズだけでなく、飽き飽きしていること、時代遅れだと思っていることについても調査しておくと、企画時の助けになります。
2.顧客層の共通項をまとめる(グルーピングする)
調査で得た情報をもとに、顧客層の行動パターンや消費活動の「共通項」をまとめます。よく行く場所、よく利用する媒体、購入しやすいアイテムなど、自社ビジネスに役立ちそうな情報がペルソナの土台となります。
3.ペルソナのパーソナリティを作る
共通項をまとめたら、「架空の顧客」のプロフィールを作りましょう。
名前・職歴・性格・ストレス状態・ネットの使用頻度・ランチに出せる値段・特に気にしている情報のジャンル・解決したい悩みなどをまとめます。できれば名前や似顔絵をつけて、社でペルソナのイメージを共有できるようにしておくとよいでしょう。
まとめ
ウェブマーケティングにおけるペルソナの重要性や、ペルソナの設定の仕方についてご紹介しました。上記の内容を参考にペルソナを設定し、より訴求性の高いマーケティングを目指してみてはいかがでしょうか。