「コンテンツマーケティング」とは簡単に言うと、ユーザーが見たい、見て良かったと思うコンテンツを提供し続けてファンを拡大し、商品やサービスを買ってもらうという仕組みづくりのことです。では実際に、コンテンツマーケティングにはどのようなメリットがあって、どのように運用するのでしょうか。
目次
コンテンツマーケティングとは?
まずは、最近重要視されるようになったコンテンツマーケティングの基本的な知識と、よく混同されるSEOとの違いも含めてご説明します。
コンテンツマーケティングの基礎知識
コンテンツマーケティングとは、見込み客に対して価値のあるコンテンツを提供し続けることで、企業や商品のファンになってもらい、エンゲージメントを高め、最終的に商品購入やサービス導入をしてもらうためのアプローチです。
コンテンツマーケティングが一般化してきた要因としては、消費者の情報入手方法が自ら欲しい情報を得るプル型に変化し始めたことや、評価されたコンテンツが資産となること、低コストで運用できることなどが挙げられます。
コンテンツマーケティングとSEOの関係性
SEOとは、Googleなどの検索エンジンでたくさん露出させる技術や手法のことで、最近はアルゴリズムの進化により、質の良いコンテンツが上位に掲出されるようになりました。コンテンツマーケティングにおいてもSEOにおいてもコンテンツの重要性は同じですが、検索エンジン上の集客のみを目的とするSEOは、マーケティング全体の効果を図るコンテンツマーケティングの一部となります。
以下の記事でも2つの違いを説明しています。ぜひ、参考にしてみてください。
関連記事:コンテンツマーケティングとSEOの違いは?すぐ始めるポイントとは
コンテンツマーケティングの重要性
インターネットの普及により、企業が発信する広告や情報だけでは無く、欲しい情報を自ら入手し、良いと思った事をSNSで拡散する時代では、見込み客が自社メディアに訪れた時のコンテンツの質が問われます。併せて検索エンジンの評価が変わったこともあり、コンテンツマーケティングがますます重視されるようになりました。
さらに、コンテンツマーケティングを運用することによるメリットもたくさんあるので紹介しましょう。
コンテンツマーケティングのメリットは?
コンテンツマーケティングを行うと、以下のようなメリットを期待できます。
コンテンツが資産価値を持つ
マスメディアやWeb広告と異なり、コンテンツマーケティングで発信した情報は、非公開にしない限りサイト上に残ります。サイト上に残っているコンテンツは、改善を施しながら提供し続けることによって、ユーザーにとって有益な情報となり、企業にとってもそれが資産となります。
信頼を獲得できる
見込み客が魅力的に思う良質で信用性の高い情報を発信すると、自社商品やサービスのファンがそれをシェアします。その過程を繰り返していくことにより、潜在顧客の信頼を獲得することが可能です。
顧客のロイヤリティを獲得できる
顧客が望むコンテンツを継続して発信すると、ファンのロイヤリティを獲得でき、高いエンゲージメントを達成できます。
コストがかからない
テレビや雑誌の出稿、リスティング広告などはお金がかかり、一定期間の出稿が過ぎると情報の拡散はストップします。一方コンテンツマーケティングは、自社のオウンドメディアで発信することが多く、コストを抑えることが可能です。また、顧客が拡散するSNSにより、費やしたコスト以上の効果も期待できます。
コンテンツマーケティングを始めるには?
コンテンツマーケティングを実際に運用するには、どのような点に注意して進めるとよいのでしょうか。以下に、その流れをまとめました。
ゴールを設定する
コンテンツマーケティング運用で最初にすることは、目標とするゴールのイメージやKPIを明確にすることです。企業の認知向上なのか、商品やサービスの売上げを前期10%アップにするのか、わかりやすい指標でゴールを設定します。この目標を、コンテンツマーケティング運用に関わるすべてのスタッフで共有し、方向性を見失わないようにしながら進めて行きます。
ペルソナを考える
次に、商品やサービスを提供する対象となるペルソナを設定します。性・年齢という単純な属性によるターゲット分析では無く、思考や価値観、行動特性までも把握するペルソナ分析を行うことで、対象が望むコンテンツ開発が可能となり、購買行動に見合った最適なアプローチ手法を構築できます。
コンテンツを設計する
ペルソナの設定後は、いよいよコンテンツの設計です。以下のような流れで進めます。
ペルソナの検索ニーズ調査
コンテンツづくりでまず重要なのが、ペルソナの検索ニーズの調査です。ペルソナが、どのようなキーワードを検索しているか、どのようなサイトを見ているかなどを調査します。
カスタマージャーニーの作成
次に、設定したペルソナの、商品やサービスを認知してから購買に至るまでの購買行動を整理したカスタマージャーニーマップを作ります。タッチポイントごとに最適なコンテンツを検討し、効率よく購買に至るまでのアプローチ手法を組み立てます。
チャネルを選択して配信する
次に、タッチポイントごとに決めた最適コンテンツを、どのようなチャネルで配信するかを決めます。最近では、オウンドメディア+ユーザーのSNS拡散など、それぞれの特性を活かして複数のチャネルを組み合わせて展開するのが一般的です。
コンテンツを分析して改善する
運用を始めたら、ユーザーの反応を逐次分析しながら、コンテンツの改善を図っていきます。PDCAを回すことのできる体制づくりも重要です。
また、運用するにあたって基本的な知識などを書籍から得ることも重要です。以下の記事では、初心者からマネージャーまで、それぞれの段階に合わせた3冊をピックアップしてみました。ぜひ、読んでみてください。
関連記事:コンテンツマーケティングのおすすめの本は?初心者が読むべき3選!
運営体制を整える
コンテンツマーケティングを長期的かつ安定的に効果的に運用するには、その体制づくりも重要です。すべての作業を自社で行うのでは無く、一部は外注して、効率よく展開します。コンテンツマーケティングの方針や企画づくりや、実施後のPDCA管理は自社で行うようにします。
一方で、例えばサイトの構成づくり、ライティング、Webプログラミングなどは、専門性の高い外部に委託してもいいでしょう。最近話題のクラウドソーシングのサイトには、こうした分野が得意なワーカーが多く登録しています。ぜひ活用しましょう。
まとめ
最近注目されているコンテンツマーケティングは、自社にとってもメリットが多く、今や主流のマーケティングの考え方です。実際の運用には効果的に進める流れがあり、また、体制づくりも大きなポイントです。社内だけで行おうとはせずに、専門性の高いクラウドソーシングなどの外注も使い、効率よく進めていきましょう。