マーケティング
公開日: 2019.12.04 / 最終更新日: 2023.12.12

マーケティング効果検証のコツとは?PDCAやA/Bテストの基本も解説

企業のマーケティング活動では、本当に施策の効果が出ているのか、どう改善していくべきかなど、施策の効果を検証して次につなげていくプロセスが非常に重要です。ここでは、PDCAやA/Bテストに代表される効果検証の手法を詳しく説明するほか、実践にあたってのポイントも解説します。

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効果検証の目的や効果とは?


効果検証の手法として一般的によく知られているのは「PDCA」です。PDCAとは、「PLAN(計画・目標設定)」「DO(目標達成のための実行)」「CHECK(成果測定・評価)」「ACTION(問題点や課題点をもとにした改善)」を繰り返し行うワークマネジメント術です。

PDCAによって自社のマーケティング活動の目標を具体化することで、その成果や効果を正しく判断できることはもちろん、目標達成に至らないとしてもその理由や課題を浮き彫りにでき、次の改善策へとつなげていくことができます。PDCAの流れに沿って業務を進めることで、無駄のないプロセスの最適化を図ることが可能です。

デジタルマーケティングの効果検証とは


効果検証はどのマーケティングを行うのかで方法は異なりますが、まずはデジタルマーケティングにおいてのPDCAの効果検証について説明します。

PDCAサイクルの概要

デジタルマーケティングは優良な見込み客を増やして顧客化することがその目的です。そのため、PDCAで行うことは見込み客や顧客の行動を誘発すること。たとえば自社サイトでの会員登録、資料請求、購入などがその「行動」であり、PDCAを回すことで行動の増加、行動するまでの期間の短縮、コストの削減などが改善策となります。

デジタルマーケティングの基礎知識や主な種類、デジタルマーケティングを活用した企業事例などについては、以下のページを参照してください。

関連記事:デジタルマーケティングとは?今後に役立つ基本知識と成功事例を解説

KPIを正しく定義することが大切

デジタルマーケティングのPDCAを効果的に回すには、最終的なKPI(業績評価指標)を明確にすることが重要です。自社が最終的に求める顧客の行動は資料ダウンロードなのか、商品購入なのか、シェアや拡散なのか。これらをはっきりと定義することで無駄のないPDCAが可能となります。

PDCAサイクルを動かすポイント

PDCAを活用してデジタルマーケティング施策を改善していくには、適切な指標で分析をすることが重要です。まずはトレンドの把握を行いましょう。自社サイトでは、曜日・時間帯・1カ月などの間で、訪問者が多い曜日・少ない日などといった一定のトレンドが発生しています。この流れを確認しておくと、対策を講じる適切なタイミングを読み取ることができます。

そのあとは、流入チャネル別、新規・リピート別など、自社のマーケティングに影響するセグメントを設計して、その状況を分析します。月次で傾向を把握する場合は、前月比のほか、前年同月比など同様の条件を揃えて比較をしましょう。一定条件で比較することで経年変化も把握できます。そして、これらの指標を1カ月ごと、四半期ごとなど定期的にチェックすることで効率の良いPDCAが可能となります。

コンテンツマーケティングの効果検証とは


続いてコンテンツマーケティングの効果検証を紹介します。Googleなどの検索エンジンがWebサイトの内容(コンテンツ)による評価を重視するようになって以来、ますます注目度が高まっているコンテンツマーケティングですが、効果検証はどのように進めるのでしょうか。

多くの企業では効果検証が悩み

コンテンツマーケティングの中でも多くの企業が悩んでいる部分は、その効果検証です。コンテンツマーケティングとは、簡単に言えば「価値あるコンテンツを提供することで、ユーザーを自社サイトに呼び込んでファン化する」施策ですが、効果を的確に図れる指標がないため、実は効果検証自体を実践していない企業も多く存在します。

効果指標の代わりとしてPV(ページビュー)やセッション数のトラフィックを目安としている企業が多いものの、これらのデータ単体では参考値程度にしかなりません。ではどのような指標を立てていくと良いのでしょうか。

コンテンツマーケティングの指標

コンテンツマーケティングの指標として効果的とされているものを5つ紹介します。

1:ヒートマップ
目に見えないユーザーの行動や興味、関心事などを文字通り可視化できるのが「ヒートマップ」です。提供側の意図と、それに対するユーザーのアクションがマッチしているかなどを把握できます。

2:ソーシャルシェア
オウンドメディアの運営では、SNSの「いいね」数やシェア数を判断基準とするのも効果的です。記事ごとにソーシャルボタンを付与しておく必要があります。

3:SEO(検索順位)
意図するキーワードが上位にあれば一定の効果があると判断できます。なお、順位が下がった場合はコンテンツの見直しを行ってPDCAを回していきましょう。

4:CTAクリックとコンバージョン
コンテンツに配置しているCTAの閲読率やクリック率、最終的なコンバージョン数、コンバージョン率も重要な指標となります。CTAクリック率が低い場合はA/Bテストなどで実証を繰り返します。

5:MAツールの活用
近年では、自社のマーケティング施策全般の効果検証が可能なマーケティングオートメーションツールを導入する企業が増えています。このMAツールを用いることで、単体のコンテンツだけではなく、自社のマーケティング全体の効果を俯瞰で確認することが可能です。

コンテンツマーケティングの基礎知識やメリット、コンテンツマーケティングを始める手順などについては、以下のページで詳しく紹介しています。

関連記事:コンテンツマーケティングとは?メリット4つと実践方法を徹底解説

効果検証サイクルを回すコツ


PDCAについてはすでに紹介しましたが、ここでは改めてPDCAサイクルを効果的に回していくコツを解説します。

計画を完了してから検証する

検証は計画をすべてやりきったあとに行うことが基本です。長期的なプロジェクトになる場合、なかなか効果が出ないと途中で検証したくなるかもしれませんが、頻繁な検証で計画変更を行うと効果がわかりづらくなります。計画は最後まで全うしてから検証することで、正しい結果を得ることができます。

明確な評価基準にする

評価基準をわかりやすい指標にしておくとスムーズに検証を進めることができます。たとえば、あるプロジェクトの目標を「自社ECサイトのユーザーを増やす」と設定するよりも、「自社ECサイトのコンテンツ改善で、年度内にユーザーを1万人増やす」と明確にしたほうが検証しやすくなります。

この目標では、1:コンテンツ改善2:年度内3:1万人増というように判断する基準が明確なため、検証後にどこを改善するとよいのか判断しやすくなるのです。また、多数のスタッフでプロジェクトを進める場合、それぞれの役割が明確になるのもポイントです。

改善策の共有は徹底して行う

PDCAを回していくにあたって、その課程すべてをスタッフで共有する必要はありません。検証によって導き出された改善策のみを共有するようにします。その後、その改善策を達成するために、各セクションでどのように取り組みをしていくかをそれぞれで検討、実施していきます。これによって時間と経費を削減し、問題の迅速な解決につながります。

効果検証をA/Bテストで行うには


A/Bテストも効果検証の手法として有効ですが、改めてA/Bテストの概要やメリット、成功させるコツを紹介していきます。

A/Bテストの概要

特にWebマーケティングの効果検証手段として利用されているA/Bテストとは、Webサイトや広告バナーなどの画像をAとBの2パターン用意して、どちらが良い成果を出せるかを比較検証する手法です。WebマーケティングのCRO(Conversion Rate Optimization)の手法のひとつであり、AとBの2パターンだけではなく、3パターン以上で複数回のテストを繰り返すケースもあります。

A/Bテストを行う理由とメリット

A/Bテストを行うことで、適切なクリエイティブのあり方を導き出すことができ、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)の向上につなげることができます。また、少ないコストで効率的にコンバージョンを増やすことも可能です。さらに、通常A/Bテストで検証するのはファーストビューやメインビジュアル、CTAボタン、タイトルやキャッチコピーなどの「パーツ」に留まるので、大掛かりなサイト全体のリニューアルを避けることができます。

A/Bテストを成功させるコツ

A/Bテストを成功させるためには4つの点に注意する必要があります。まず、配信内容の条件を揃えること。A/Bテストはクリエイティブの違いによる成果を検証する手段であるため、配信するターゲットやタイミング、エリアなどは同一条件で行うことが重要です。

そして、検証要素の明確化をすること。A/Bテストでは「キャッチコピー」だけ替える、「画像」だけ替えるなど、検証する要素を絞り込むことが重要です。コピーと画像、画像とデザインというように、複数を一緒に替えてしまうと、何が原因で効果につながったかがわからなくなります。

さらに、検証要素にメリハリをつけること。比較検証する2つの要素が似たような内容だと、効果がはっきりしません。たとえば、背景色を黄色とオレンジで比較する、「お申し込みは今がチャンス!」と「お申し込みは今がタイミング!」のフレーズで比較するなどの場合、要素が似ているため同じような結果になり、検証する意味がありません。背景色を寒色と暖色で比較する・まったく異なるフレーズで比較するなど、メリハリのある要素で検証するようにしましょう。

最後は、クリエイティブ本数を適正化すること。クリエイティブ本数が多すぎるとコンバージョン数が散漫になり、比較検証ができるサンプル数に届かないこともあります。運用型の広告であれば対策を打つことができますが、インプレッション保証型の広告では予算や配信料が決まっているため、テストが成立しなくなってしまいます。クリエイティブの本数は事前に適正な数量に設定することが重要です。

A/Bテストの目的や具体的な進め方、実施する際の注意点、国内・海外の成功事例などについては、以下のページでまとめています。

関連記事:ABテストとは?目的・やり方・注意点・成功事例などをまとめて紹介

また、A/Bテストに使えるツールは以下のページで紹介しています。

関連記事:ABテストツールの種類や選び方は?無料・国産のおすすめ製品も紹介

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また、デジタルマーケティングやコンテンツマーケティングに詳しい人材に、効果測定を含めた広告運用、商品ページのA/Bテスト、フレームワークの作成、数値を改善するためのアドバイスなどを依頼することもできます。単発で効果検証を依頼する場合と、継続的にディレクション業務など含めて効果検証を依頼する場合のどちらでも利用できます。

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広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランやの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

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