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2019.10.04
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人材流出が止まらない原因とは?流出防止のための対策も解説

人材採用には多大なるコストがかかることは、採用担当者の間では周知の事実です。それにもかかわらず、せっかく採用した人材が短期間で離職してしまうことに頭を悩ませている人もいるでしょう。自社の人材流出が止まらない理由は何か、流出を防ぐためにはどうしたら良いのかを解説します。

人材流出を阻止するカギは経営者次第


社員の仕事に対するモチベーションや満足度が高ければ、人材はそもそも流出しないはずです。しかし、特に日本の企業では、社員のモチベーションが低いという特徴が見られます。

その証拠に、アメリカ・ギャラップ社による2017年の調査では、仕事に対するモチベーションが高い社員の割合は、アメリカが32%に対して日本は6%とかなり低い割合になっている結果が出ています。さらに同データによれば、周囲に不満を撒き散らしている無気力社員の割合は24%に上ることもわかっています。

これらの無気力社員を放置しておくと、悪影響がどんどんと社内に広がって人材流出につながります。意識が低いビジネスパーソンが多いことは調査結果からも分かるため、経営者は社員がプロ意識を醸成するような工夫をしないと、優秀な人ほど退職することになりかねません。

また、インターネットが転職市場で使われるようになり、転職エージェントやヘッドハンターが社員に直接アプローチしやすい背景もあります。社員のモチベーションを保つための施策をどのように打つのか、経営者の手腕が問われるようになっています。

なぜ優秀な人材ほど退職してしまうのか?


優秀な人材が退職してしまう理由には何があるのでしょうか。代表的な理由を5つ紹介します。

優秀だからこそ仕事が集中

優秀な人材は仕事が早いうえに正確で、結果もしっかりと出します。そのため、上司や同僚だけでなく、クライアントでさえも、仕事をお願いするならば優秀な人材のほうがいいと考えます。その結果、有能な人材にばかり仕事が集中。能力が低い人は早く帰り、有能な人は残業で遅くなるという悪循環に陥るのです。

裁量権の範囲が狭い

能力があり、良い仕事をしたいと考えているにもかかわらず、その人自身の考えで判断できたり処理できたりする範囲(裁量権)が狭い場合、これもモチベーションの低下に繋がります。裁量権は仕事のやりがいに直結する項目です。

受けている評価が見合っていない

良い仕事をしており、会社に貢献しているにもかかわらず、評価が伴っていないと社員はやる気を失います。評価というのは報酬や給与のような単純なものではなく、ポジションや裁量権、上司の労いの言葉なども含まれています。

会社のビジョンが合わない

会社が向かっている方法性と本人の目指すキャリアに乖離が生まれると、モチベーションが低下します。それは社員に期待していることと本人のやりたいこととの違いかもしれません。このようなちょっとした溝が徐々に深くなってくると、退職に向かってしまいます。

これ以上成長の機会がない

有能な社員ほど上昇意欲が強く、自分の能力を向上させたいと考えています。そのような人材に対して、成長の場を与えずに同じ業務をひたすらさせてしまうと、「ここにいてもこれ以上自分の成長は見込めない」と感じてしまいます。そのため、成長できる場を求めて転職してしまうのです。

人材流出を阻止するためにできること


貴重な人材が出ていかないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。考えられる方法は以下の4つです。

人事評価制度を見直す

これまでの年功序列型の人事評価を見直し、能力のある人には職責も給与もしっかりと与える制度に改善することで、人材流出を防ぐことができます。社員にとって、自分の能力や貢献度合いをしっかりと評価してくれる会社は離れがたいものです。

権限を与える

これまで上司が管理していた仕事の権限を社員に与えることで、責任の大きさを感じてもらうと共に、モチベーション向上にもつなげることができます。何よりも「任された」「信頼してもらえた」と感じさせることが重要です。

能力開発の機会を与える

社員にとっての新しいチャレンジの場を用意することは、自分自身の成長の余地を実感できると共に、社員への期待を伝えることにもなります。有能な社員であればあるほど能力開発には前向きなため、そのような機会を大切にしてください。

評価をしっかりと伝える

社員流出を防ぐもっとも重要なポイントは評価です。「しっかりとあなたの働きを評価しています」ということを、給与や賞与、昇格といった形で表現することです。評価はこうした対価で示すことがわかりやすいですが、上司から直接言葉で評価を伝えることもとても重要です。社員のことをどれだけ大切にしているのか、考えているのかはきちんと伝えるべきでしょう。

人材採用以外で労働力を確保する方法


最後に、人材を採用する以外で労働力を確保する方法を紹介します。

アウトソーシングを活用する

人材を採用する以外で必要な労働力を確保したいと考えている場合、アウトソーシングは現実的な手法のひとつです。アウトソーシングとは、要するに業務を外注・委託することを指します。必要なスキルやリソースを持った業者、外部の人材に委託することで労働力の穴埋めができます。

アウトソーシングを利用するうえでは、業務をコア業務とノンコア業務に分類し、ノンコア業務を集中的に外注することをおすすめします。コア業務とノンコア業務に関してそれぞれまとめていますので、あわせてご覧ください。
関連記事:コア業務の定義とは?コア業務に集中するメリットや方法も徹底解説!
関連記事:ノンコア業務の意味とは?アウトソーシングの重要性や注意点を解説

アウトソーシングのメリットとデメリット

アウトソーシングにはメリットもたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。メリットは、採用コストや人件費といった固定費をかけずに、必要なタイミングで必要な部分にだけ経費を使えば済む点です。また、人材を一から育てる必要がなく、すでに専門的なスキルを持ったスペシャリストに委託できる点もメリットです。

一方で、スペシャリストに委託するための経費は割高である点、必ずしも自社の戦略やビジョンに理解があるわけではない点、品質コストのマネジメントが必要である点はデメリットと言えます。どうしても良い人材を確保できなかった、急に人材が抜けてしまったという場合には、メリット・デメリットを勘案したうえでアウトソーシングを検討しましょう。

アウトソーシングのメリット・デメリットはこちらの記事で紹介しています。
関連記事:アウトソーシングのメリットやデメリットは?リスクも理解しておこう

まとめ

企業において人材流出はいつの時代も悩ましい問題です。人材流出を防ぐためには、社員のモチベーションをいかにして保つか、そのための施策を経営者がどのように打てるのかがカギになってきます。評価制度や能力開発制度などを見直し、優秀な社員が引き続き働きたいと感じる職場作りを目指しましょう。

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伊藤孝介
セールスプロモーション会社を経て独立し、フリーランスで地方自治体や中小企業のマーケティングリサーチ、販促企画などに携わる。 業務拡大のため2017年に合同会社を設立し、現在経営中。 マーケティング系ライター歴5年。マーケティング用語の解説や、事例紹介、WEBマーケティングなどが得意。

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