業務効率化
公開日: 2019.09.24 / 最終更新日: 2020.11.13

AIによる広告活用事例を紹介!広告分野でAIにできることとは?

近年AIの進化は著しく、広告の制作・運用にもAIが活用されています。広告の分野でAIができることは何なのか、どのようなスタイルで活用されているのか、AIを使うことによって広告がどのように変わるのか、活用事例も紹介しながら解説していきます。

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マーケティングや広告業界でのAI活用とは?


AIを効果的に活用をするためは、AIが学習するベースとなる膨大な情報が必要です。膨大な情報を扱う代表的なものとして挙げられるのが、マーケティングや広告業界の領域です。

たとえば、WEBマーケティングはサイトへの流入数やサイト内でのアクションなど、さまざまな指標からデータを読み解きます。また、広告運用では工数がかかるようなこまめな調整が頻繁にありますが、AI活用することでデータの分析や作業を効率的に進めることが可能となります。

AIを活用にするにあたって重要なポイントとなるのは「いかにその業務を効率化できるか」ですが、少子高齢化などで人材不足となるのは広告業界においても同様です。今後は広告制作の業務効率化のためにAIが活用され、それによって広告クリエーターの仕事が奪われる可能性も否定できなくなってきています。

人材不足が叫ばれる一方で、人間の仕事が奪われることの危機も訪れているのが広告業界であり、今後は「どこまで自動化が可能になるのか」が重要な問題になってくると言えるでしょう。以下の記事はビジネスにおけるAI活用の代表分野や活用トレンド、活用事例を紹介しています。
関連記事:ビジネスにおけるAI活用法とは?分野や企業での事例も合わせて紹介

また、マーケティングにおいてAIを活用する事例はこちらの記事でまとめています。
関連記事:AIをマーケティングに活用する方法とは?企業事例も含めて紹介

広告の分野でAIができることとは?


広告の分野においてAIにはどんなことができるのか見ていきましょう。

クリエイティブ制作

AIは、参考となるデータが揃っていれば、学習したものを組み合わせて新しいものを作ることができます。AIを使って宣伝する商品情報、類似商品、過去のクリエイティブ情報を学習させることによって、数千もの広告コピーを自動的に生成できます。

即採用のぴったりなものができ上がる場合もあれば、クリエイターのインスピレーションをくすぐるような作品ができ上がる場合もあるでしょう。広告制作やコピーラインティグなど効果の高いクリエイティブ制作が可能です。

データ分析

マーケティングにおいて、データ分析は膨大な時間がかかる作業です。データの特徴や推移、他のデータとの比較など、さまざまな視点でデータの並び替えが必要です。AIを使うと、顧客データや購買データといった大量のデータを短時間で自動的に分析することができ、すぐ活用できるようになります。

効率的な運用

手動で行うことで工数が割かれてしまう作業においても、AIの活用が進んでいます。まず、リスティング広告では、入札価格をこまめに調整しなければならない自動入札やレポーティングの自動化でAIが活用されています。

ディスプレイ広告でも、媒体ごとの配信の最適化においてAIが活躍しています。ある程度の条件を指定すれば、あとは勝手に最適化して広告運用を行ってくれるというものです。さらにSEOにおいても、グーグルは表示順位の選別に「Rankbrain」というAIアルゴリズムを採用しています。グーグルは検索順位決定の要因は数百あるとしており、Rankbrainがそのひとつであると公表しています。

AIによる広告活用事例とは?


AIを使って広告を活用している事例を4つご紹介します。

楽天:AIによる購入見込み客への広告配信

楽天といえば、銀行や証券、プロ野球にJリーグクラブの運営など、さまざまな事業で知名度を誇っていますが、メイン事業は国内最大級のECサイト「楽天市場」の運営です。

楽天市場の広告配信に使用されているのが、楽天のビッグデータを分析するAI「Rakuten AIris」の「ターゲットプロスペクティング機能」です。これは、独自のアルゴリズムを活用して購買見込みユーザーを高精度で予測し、広告配信を最適化するAI機能です。これにより、楽天はさまざまなチャネルでの広告配信を行うことができています。

CANDY:Cookieに頼らないAI式レコメンド広告配信

CANDYは、新規ユーザーや休眠ユーザーに主眼を置く、WEB広告レコメンド配信媒体です。従来はCookieを活用したリターゲティングが主流でしたが、CANDYはユーザーが閲覧中のコンテンツのトピックと一致する広告を自動選定。優良なニュース記事メディアへの広告配信を最適化することで、新規ユーザーの興味喚起や獲得を可能にしています。

電通デジタル:AIによるバナー自動生成&評価

電通グループが開発した「AIアートディレクター」は、広告自動生成AIツール「ADVANCED CREATIVE MAKER」が作った大量の広告を評価するAIとして注目を集めています。AIが作ったバナー広告をAIが評価して広告のクリエイティブを最適化していくことだけでなく、AIの自動学習も兼ねているという理想的なAI活用の仕組みを実現化しています。

電通:AIコピーライター「AICO」

電通のコピーライターが考えたコピーを学習させて作られたAIが「AICO」です。キーワードを入れると数秒で大量のキャッチコピーを提案してくれます。この結果をベースに担当者がブレストをしてキャッチコピーを決めることができるため、従来のキャッチコピー策定のプロセスを鑑みると大幅な時間の圧縮が可能になりました。

まとめ

広告業界においてもAIの活用はもはや必須となりつつあります。AIを活用することで従来の広告作成にかかっていた手間や時間を大幅に短縮することができ、業務効率化にも繋がっています。実際に大手企業を中心にAIの活用や開発が進んでおり、新しい広告運用や働き方に影響を与えているので、今後もますます広告業界×AIの動きに注目です。

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伊藤孝介
セールスプロモーション会社を経て独立し、フリーランスで地方自治体や中小企業のマーケティングリサーチ、販促企画などに携わる。 業務拡大のため2017年に合同会社を設立し、現在経営中。 マーケティング系ライター歴5年。マーケティング用語の解説や、事例紹介、WEBマーケティングなどが得意。

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