マーケティングの手法としてキャラクターを活用する、という手法はすっかり定着をしました。ゆるきゃらは一大ブームを巻き起こしましたし、最近では、企業のウェブサイトやSNSでも、いろいろなキャラクターを見かけます。
「これから時代はキャラクターマーケティング!」
「ゆるキャラブームはあったけど、もうはやらないんじゃないの?」
と様々な声を聴くのではないでしょうか?
一口にキャラクターマーケティングといっても目的は様々。本記事では、キャラクターマーケティングの全容から、具体的な実践方法まで解説します。
目次
キャラクターマーケティングとは?
キャラクターマーケティングとはなにか?を考える前に、まず、「キャラクター」とは何かを考えてみましょう。
キャラクターとは、次のように定義されています。
キャラクター(語源:character)は、小説、漫画、映画、アニメ、コンピュータゲームなどのフィクションに登場する人物や動物など、あるいはそれら登場人物の性格や性質のこと。また、その特徴を通じて、読者、視聴者、消費者に一定のイメージを与え、かつ、商品や企業などに対する誘引効果を高めるものの総体
「キャラクター」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。018年6月8日 (金) 15:55 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org
このように、キャラクターとはそもそも、消費者に特定のイメージを与える目的で作られたもののことを言います。
そのため「キャラクターを用いた企業活動のすべてが、キャラクターマーケティングである」といえます。
キャラクターマーケティングの狙いとメリット
キャラクターマーケティングが非常に広い意味を持つ、ということはわかったかと思います。
実際に企業が施策を実施する際には、次のようなパターンで実施されることが多いです
・キャラクターを使った集客
・キャラクターによる情報発信
・キャラクター自体を商品化する
キャラクターを使った集客(事例:くまモン)
多くの方が、マーケティングとして思いうかべる手法ではないでしょうか。
一大ブームを巻き起こしたゆるキャラはこの集客を目的としたキャラクターマーケティングになります。
キャラクターの魅力で消費者に関心を持ってもらい、それをきっかけにPRしたい商品やブランドを伝えていきます。
今やだれもが知る「くまモン」は最大の成功事例といえるでしょう。
くまモンは熊本県庁のPRマスコットキャラクターです。
2010年から活動を開始しており、2011年にはゆるキャラグランプリで王者に輝くなど、名実ともにゆるキャラの頂点といえるキャラクターです。
くまモンのPR戦略は、熊本県の許可があれば、「無料で」個人や企業がキャラクターを使用できる、という点が非常に画期的でした。
また、観光客誘致のために、PRのターゲットを熊本県内や九州ではなく、大阪を中心とした関西に定めて、積極的な露出を行いました。
より早く認知を拡大するための戦略と、正確なターゲット選定。そして何よりくまモンというキャラクターの魅力で大成功を収めた事例です。
キャラクターによる情報発信(弊社事例)
キャラクターによる集客は、成功すれば大きな成果を得られますが、大きな費用や長期的な戦略が必要となる施策です。
次に紹介する「キャラクターによる情報発信」は、より手軽にスタートでき、多くの企業でも採用されている施策になります。
なぜキャラクターを通した情報発信が好まれるのでしょうか?
キャラクターを使う一番のメリットは、「自由に設計ができること」です。
ユーザー様の目線と合わせたキャラクターを作れば、ユーザー様の目線にたった情報発信を狙うことができます。
憎めないキャラクターをつくれば、通常だと発信しにくいような、センシティブな情報発信を狙っていくことも可能です。
キャラクターを通して発信することで、企業を代表したSNSアカウントや、企業サイト上では発信しにくい情報や訴求もしっかりと届けることが可能になるのです。
また、記事コンテンツなどでは、キャラクターを用意することで、キャラクター同士の対話など、独特の表現で読者をひきつけることも可能になります。
ここでは、弊社のメディアでの事例を紹介します。
弊社のメディア「はじめようフリーランス」では、複数のキャラクターを起用し、キャラクター同士の掛け合いを記事内で行っています。
特徴的なキャラクターに発言してもらうことで、メディアとしての特色を強く打ち出し、飽きられにくく、一貫性のある情報発信を実現しています。
▼参考:はじめようフリーランス
https://crowdworks.jp/freelance/
キャラクター自体を商品化する(事例:ディズニー)
最後に、「キャラクターを商品化する」という手法があります。
もっとも有名な事例は何といっても「ディズニー」でしょう。
知っての通り、ディズニーはアニメーションを起点に、ミッキーマウスをはじめとする多くの魅力的なキャラクターを生み出してきました。
アニメーションの収入だけでなく、キャラクターのライセンス料、物販、そしてディズニーランドと、キャラクターを源泉に多角的に収益を得ています。
一つのコンテンツキャラクターを通して、ディズニーという世界観を作りあげることで、次のキャラクターを生み出し、さらに世界観を広げていく、という好循環を作りあげている、世界で最も成功しているキャラクタービジネスの例であるといえます。
ディズニーを目指して施策を実施する、という企業はあまりないと思いますが、その緻密な戦略は学ぶべきところが多くあります。
キャラクターマーケティングを始めるには?
キャラクターマーケティングについてイメージはできたでしょうか?
それでは最後に、キャラクターマーケティングを始める時に考えるべきステップを紹介します。
何のためにやるかを決める
なによりも重要なのは、キャラクターを通じて何をしたいのか、ということを明確にすることです。
会社のことを知ってもらいたいのか、ユーザー様と近い目線で交流をしたいのか。はたまた、キャラクターならではの表現でコンテンツ発信をしたいのか。
目的によって、必要なキャラクターも変わってきます。
まずは、目標を明確にすることが重要です。
キャラクターのコンセプトを決める
次はいよいよ、キャラクターの作成・・・の前に、しっかりとコンセプトを決める必要があります。
どういった情報を発したいのか?
どういった表現をするのか?
といった点はもちろんですが、意外と見落としがちなことは、担当者がそのキャラクターとして発信し続けることが可能なのか?という観点です。
担当者とあまりにもかけ離れたキャラクターを作ってしまったり、担当者の知らないところでキャラクターのコンセプトを決めてしまうと、せっかく作成したキャラクターを運用していくことができなくなってしまいます。
キャラクターのコンセプトを決める際は、しっかりと運用のイメージまで検討しておきましょう。
キャラクターを作成する
コンセプトがきまったら、いよいよキャラクターを作成します。
キャラクターを作成する際は、多くの場合、外注をすることになるかと思います。
外注の際には、しっかりとキャラクターの要件を決めておくことが重要です。
キャラクターの性格、容姿、活動の方向性など、詳細に決めておくことでより高いアウトプットを期待することができます。
今の段階ではそこまでキャラクターが作りこめない、案を見てみないことにはイメージがわかない、という方には、クラウドワークスなどのクラウドソーシングサービスをつかうことも一つの手段です。
コンペを実施することで、複数の提案から、採用作品を選ぶことができます。
実際に作成されたキャラクターの候補を見ながら採用作品選ぶことができるので、コンペでの発注は非常に有用です。
まとめ
キャラクターは、企業のブランドや、コンセプトを発信する上で非常に有用な手段です。
ユーザーに声が届けられてないな、と課題を感じているなら、キャラクターの活用をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。