マーケティング
2018.12.06
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ナーチャリングとは?意味やメリットから適切なプロセスや事例も解説

マーケティング手法で「ナーチャリング」をご存知でしょうか?ナーチャリングの英語の意味やBtoC施策、プロセス、具体的な事例についてご紹介します。ご存知の方もそうでない方も、ナーチャリングについてぜひこの機会に理解を深めましょう。

そもそもナーチャリングとは?

見込み顧客を育てるといった意味合いをもつ英語

ナーチャリングという言葉は、育成するという意味を持つ英語を由来としています。見込み顧客を表す「リード」と組み合わせて「リードナーチャリング」という形でも使われます。有望な見込み顧客を育成し、購買につなげるといった意味です。

ナーチャリングは、即決できるような価格帯のものではなく、意思決定に時間がかかる商品には必要なプロセスになります。どうしようか悩んでいる顧客に対して決め手となるような情報を提供し、購買の意思や商品への欲求を育成させることを指します。

見込み顧客の購買プロセス

ナーチャリングは具体的にどのようにして行われるのでしょうか。まず必要なのは見込み顧客の情報をまとめることです。営業マンが入手した名刺や、WEB等で資料請求を受けた顧客候補一覧などをまとめてみましょう。

次にこれまでの顧客がどのようにして購買に至ったのかを知るためのカスタマージャーニーが必要です。認知した後に情報収集は行われるのか、またそれはどのような手段で比較検討されるのかを知ることで、アプローチのポイントが見えてくるでしょう。必要な情報を揃えた後は選別を行います。リード情報は見込み顧客を興味関心や購買の確度の高さなどでランク分けします。この際、具体的な指標を決めると選別しやすくなります。

ランク分けした顧客候補に対して、効果的な方法でアプローチを行います。メールや電話など、商品やこれまでの購買プロセスによって方法は適切なものを選択しましょう。最後に、ナーチャリングが順調に進み購買意欲が高まったなと感じられたところでクロージングを行います。そして購買に至った要素やプロセスを洗い出し、次のリードナーチャリングに活かします。

インターネット時代に注目を集める

以前は入手できる情報は少なかったために購買プロセスは比較的シンプルでした。ところが、インターネット時代になり欲しい情報を自分で集めることができるようになったことで、購買プロセスが長期化しました。

リード獲得も、名刺や名簿などオフラインのものからオンラインにシフトしたため方法が多様化しました。このように、幅広い層へアプローチができるようになったことが、休眠顧客の増加につながっています。ナーチャリングが注目を集めている背景には、インターネットという情報インフラがあるという点が挙げられます。

ナーチャリングのメリットは?


ナーチャリングを行うことで、マーケティングはどのように変化するのでしょうか。

仕組み化して長期的に顧客と接点を取り続けることができる

そもそも、見込み顧客の意思決定が長期化していますので、アプローチも長期化してくるのは当然です。ナーチャリングを仕組み化することで定期的に顧客とコミュニケーションがとれ、長期的なお付き合いにつながる可能性が高まります。

以前獲得したリードを利用できる

新規顧客の獲得は非常にエネルギーの必要なアプローチです。ナーチャリングでは、これまでに獲得した休眠顧客の中から見込み顧客を整理して再アプローチするので、新規顧客を開拓するほどの予算も時間も使わずに、購買の確度の高い見込み顧客にアプローチできるというメリットがあります。

見込み顧客の行動や興味を可視化できる

ナーチャリングの基本にあるのは情報の整理です。見込み顧客の行動や興味、意思決定プロセスを可視化することでプロセスをシステム化することが可能になります。システム化されると組織的なマネジメントができ、営業担当者の経験や勘といった不確定要素の高いものに頼らずともアプローチが行えるようになります。

ナーチャリングのプロセスにおける手法・施策は?

メール

名刺や資料請求等で知ったメールアドレスに情報を送ります。定期的に送ることで見込み顧客の興味の維持や再認識につなげることができます。MAツールを使うことでメルマガやステップメールなど効率的に配信することができるでしょう。

インサイドセールス

リードの精査を行い、特に確度の高い見込み顧客に対して、商談につなげる営業手法です。ナーチャリングではクロージングに近いポジションにあります。新しく入手したリード情報ばかりでなく、これまでのリード情報の中から掘り起こしてインサイドセールスも行うことができるでしょう。

セミナー/ウェビナー

見込み顧客と直接的にコミュニケーションが取れるため、コミュニケーションの中で温度感や関心度合いを図り、アプローチにつなぐことができます。会場を借りたイベントなどのオフラインのセミナーの他に、動画実況や録画配信などを使ったオンラインでの方法もあります。

ホワイトペーパー

興味関心を持った人が気軽にチェックするためのツールがホワイトペーパーです。概要説明としてセミナーで配布することもできますし、WEBからダウンロードしてもらうこともできます。

リターゲティング広告

忘れた頃に再認識してもらうツールがリターゲティング広告です。以前検索した商品が広告として上がってくる仕組みで、再検討を促すことにつながります。

SNS

メールアドレスや名前の入力等が不要なので、リードとつながるための障壁が低いツールがSNSです。メールと異なり、拡散力があるという点も特徴です。現在は様々なSNSがあるので自社に合ったサービスを選択することが必要になります。

ナーチャリングの成功事例とは?

メールで丁寧にフォロー「株式会社シンフィールド」

メール配信に工夫を加えることでナーチャリングを行っているのが「株式会社シンフィールド
」です。同社はマンガマーケティングという手法を開拓し、商標登録も行っています。

日々の営業活動で入手した名刺を週に1度入力して情報集約するというシステムを作り、定期的にメール配信を行います。メール配信は2種類あり、「お役立ち系」メールで興味関心を引き、「引き上げメール」で意欲の高い顧客を抽出するというパターンを作っています。

引き上げメールにてURLをクリックしてくれる顧客は確度が高いと判断して電話へ移行し、アポイントメントをとってクロージングにつなげています。
参考元:MML メルラボ

SNSで顧客とコミュニケーション「ANA」

航空会社大手のANAはSNSを上手に活用したナーチャリングを行っています。フェイスブックを使い、コックピットからの空の写真や動画、CM撮影の裏側などを配信しています。ソーシャルメディアの強みである、双方向のコミュニケーションができることを活かして、顧客が見たい、知りたいと感じる情報を配信し、コメントに応え、共感を生むことでファンを育成しています。
参考元:ANA.Japan Facebook

まとめ

インターネット時代においてナーチャリングは非常に重要です。費用対効果や効率化という点で様々なメリットがあります。また、ナーチャリングのプロセスでは適切な手法を選択してアプローチを行うことで、より効果が高まります。マーケティング戦略を見直し、ナーチャリング手法を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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伊藤孝介
セールスプロモーション会社を経て独立し、フリーランスで地方自治体や中小企業のマーケティングリサーチ、販促企画などに携わる。 業務拡大のため2017年に合同会社を設立し、現在経営中。 マーケティング系ライター歴5年。マーケティング用語の解説や、事例紹介、WEBマーケティングなどが得意。

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