マーケティング
公開日: 2019.03.20 / 最終更新日: 2020.01.06

売上が上がるO2Oマーケティングとは?メリットと成功事例を解説!

最近よく見聞きするようになったO2Oマーケティングですが、具体的にはどういう概念で、どのように実践すると企業やお店の売り上げ増につながるのでしょうか。ここでは、O2Oマーケティングの基礎知識と使い方、成功事例などをご紹介します。

O2Oマーケティングとは?


まずは、O2Oマーケティングとは何か、どのような背景で現在主流の考え方になっているかをまとめました。

O2Oマーケティングの基本知識

O2Oとは、「Online to Offline」の略で、企業や店舗のWebサイトやアプリなどのオンラインを利用して、店舗などのオフラインの場に消費者を誘導するマーケティング施策です。また、最近では、店舗で見た商品をWebサイトで購入するケースも増え、「Offline to Online」も含まれます。

O2Oマーケティングの背景

O2Oが重視されるようになった背景には、消費者ニーズと購買行動の多様化によるECサイトの隆盛と、スマホの普及によるSNS拡散の一般化があります。従来はテレビや新聞、チラシ、交通広告などを見て店舗に行っていたのが、現代ではオンラインで情報を集め店舗に行く、あるいは、そのままオンライン上で買い物をすることが一般的となり、オンライン・オフラインそれぞれに、利用者に合ったマーケティング施策が求められるようになりました。

O2Oマーケティングオムニチャネルの違い

O2Oと同様の考え方としてオムニチャネルも良く聞かれますが、O2Oはオムニチャネルに包括される概念です。オムニチャネルは、オンライン・オフラインのみならず、あらゆる流通・販売チャネルを統合・連携したマーケティングの考え方。O2Oが、オンライン⇔オフラインの単導線であるのに対し、オムニチャネルは複数の導線を見込んだマーケティング施策で対策を組むことが必要となります。

O2Oマーケティングの手法は?


では、O2Oマーケティングを実践するにはどのような方法があるのでしょうか。

リアル店舗と一緒に管理する「ECサイト連携」

ポイントをサイトでも店舗でも使えるようにする、サイトで注文したものを店舗で受け取れるようにするなど、両者の連携を図り顧客の利便性を図る手法です。

来店の動機づけをする「ゲーミフィケーション」

来店するとアプリでポイントがもらえる、来店スタンプを集めるとランクアップや割引サービスがあるなど、ゲームをする時のような達成感やモチベーションを提供して来店につなげる施策です。

顧客を誘導する「位置情報活用」

スマホの位置情報機能を利用して、例えばコンビニの近くまで行くとその場でアプリにクーポンが届いたりする、位置情報を活用した誘導策です。

消費者とコミュニケーションする「SNS活用」

顧客のTwitterやFacebook、InstagramなどのSNSで、情報を拡散する施策。企業発信よりも信頼性の高い顧客SNS活用で消費者へアプローチを測ります。

O2Oマーケティングを始めることのメリットは?


O2Oマーケティングを活用すると、以下のようなメリットがあります。

広い範囲の新規顧客にアプローチできる

リアル店舗の場合は、その集客範囲や告知範囲が限られますが、オンラインで情報を拡散すると、全世界の消費者をターゲットとすることができ、広範囲の新規顧客開拓が可能となります。

即座に効果が見られる

O2Oの代表的な手法として、オンラインクーポンを発行しリアル店舗で購入させる施策がありますが、3日間限定などにすると即座に効果を確認することができます。売り上げが伸びない時の特効薬として重宝します。

施策の効果を測定しやすくなる

オンラインクーポンは、簡単に利用数などを把握できるため、効果測定が簡単にできます。会員情報などと連携すると、利用者属性なども分析できます。また、プリントクーポンよりも簡単に制作・発行ができるため、低コストで効率の良い施策のトライ&エラーが可能となります。

O2Oマーケティングの成功事例とは?


クーポンやSNSを活用したO2Oだけではなく、独自の施策で成功した2つの事例をご紹介します。

効率良く店舗を回らせる「Nordstrom」


出典元:NORDSTROM

米国の百貨店ノードストロームは、店舗で試着したい服を事前にアプリで予約ができるリザーブ&トライというサービスを提供しています。これにより、アプリの写真やサイズで事前確認していた服を何点でも効率よく試着ができ、顧客の利便性と満足度向上につながっています。

オフラインからオンラインの誘導もある「ユニクロ」


出典元:UNIQLO アプリ

ユニクロでは、オンラインクーポンによるリアル店舗への送客のほかに、商品の「バーコードスキャン」により商品情報や購入者レビューを確認してオンラインで購入する導線を設計。また、紙のチラシの商品写真を撮って着用イメージを確認した上で、そのままオンラインで購入できる「チラシスキャン」など、オフラインからオンライン誘導施策も活発に行っています。

まとめ

ECとスマホの普及により重要視され始めたO2Oマーケティングの考え方は、オンライン・オフラインそれぞれの場での利便性の向上や顧客満足度を上げるための仕掛けも要です。また、オンラインとオフライン両者を結ぶ導線をいかに設計するか、いかに行き来しやすくするかも重要なポイントです。どちらか片方ではなく、両方共にバランス良く売り上げ増につながる施策を組み立てるようにしましょう。

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広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランやの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

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