マーケティング
公開日: 2019.07.05 / 最終更新日: 2020.11.09

店舗プロモーションとは?誘導型などの具体的な手法や事例を紹介!

店舗におけるプロモーションの具体的な手法や、企業による実際の成功事例を紹介していきます。店頭プロモーションで悩まれている人は、ぜひ今回の記事を参考に戦略立案や施策を実践してみてください。

プロモーション実施時に検討すべき施策とは?
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店舗プロモーションとは?効果は?


店頭プロモーションとは、実際の店舗内で消費者に対して行われる販売促進活動のことで、「インストアプロモーション」と言われる場合もあります。値引きやクーポン発行など価格に関するもの、試食販売やサンプリングなど実際に体験できるもの、動画などを用いて商品特長を伝えるものなど種類はさまざまです。

店頭プロモーションを行うことで、消費者に気付きを与えられ、購入の後押しや商品の認知拡大につなげることができます。

店舗でのプロモーションのメリット


テレビやデジタル広告を十分に行っているブランドの場合、わざわざ店舗でのプロモーションは行う必要があるのかと疑問を持たれる方もいるかもしれません。ここでは店舗でプロモーションを行うことによるメリットを2点紹介します。

意思決定の直前でアプローチできる

店頭プロモーションを行うことによって、意思決定の直前にアプローチができるというメリットがあります。2013年にアメリカとカナダの消費者1,500人を対象とした「店舗に来る前に買うものを決めているか」という調査を行いました。

結果は、約6割の人が「何を購入するか明確に決めずに来店している」というものでした。意思決定の直前にアプローチができるという点は、店頭プロモーションの大きなメリットと言えます。

実体験が提供できる

店頭プロモーションは実体験を提供できるというメリットがあります。広告はあくまで広告で、画像や映像を使っても、テレビ画面やスマートフォン画面で伝えられる情報には限界があります。店頭プロモーションで実際の体験や商品に触ってもらうことでベネフィットが伝わりやすくなり、結果として購入の後押しになるのです。

店舗でのプロモーションの手法とは?


ここでは店頭プロモーションの手法として「POP」「インストア動画」「エンドプロモーション」「サンプリング、試食」「デモンストレーション」「イベント」「クーポン」についてそれぞれ紹介します。自社の課題に合わせて、どの手法が適しているか検討してみてください。

POP

POPは「ピーオーピー」や「ポップ」と呼ばれるもので、「Point of purchase advertising(購入時点の広告)」の頭文字を取ったものです。通常商品の近くに設置され、パッケージだけでは伝わらない商品特長や使用後レビューなど、購入の後押しとなる文章を記載しています。

また、店頭で商品を目立たせる役割も持っています。店頭プロモーションの中では広く行われているもののひとつと言えるでしょう。

インストア動画

インストア動画とは「動画を使った店頭プロモーション」を指します。POPのように商品の近くに小さいモニターを設置する場合や、店舗の内装のひとつとして大きなスクリーンで見せるもの(デジタルサイネージ)などがあります。

動画の良さは、何といっても伝達できる情報量の多さ。コンテンツとしては、リマインドとしてテレビCMを流す、デモンストレーション動画、製品開発ストーリー、使用者の体験談などが挙げられます。

エンドプロモーション

エンドプロモーションは、店舗の中でも目立つ位置に商品を配置することで行うプロモーションです。

スーパーマーケットなどの陳列棚を思い浮かべると分かりやすいでしょう。棚の両端に陳列棚が連結したスペースがありますが、そのスペースがエンドと呼ばれます。数ある商品の中から、まず目立たせる(=購入の選択肢に入る)という観点では、エンドを使った大量陳列などのプロモーションが効果的です。

サンプリング、試食

食品や飲料などのカテゴリーでよく使われるのが、サンプリングや試食販売です。化粧品は「見本品・テスター」として設置される場合もあります。消費者に商品を体験してもらうことで、特長や良さをダイレクトに伝えることができます。

デモンストレーション

デモンストレーションは実演販売とも呼ばれ、実際にセールスパーソンや店員などが商品を使いながら、その機能や特長と伝えていくというプロモーションです。試食などと同様、実際に見て触れることができる点がメリットと言えます。

イベント

上記の試食やデモンストレーションをさらに大きくしたものがイベントです。たとえば、化粧品会社が企画する「ポイントメイク体験イベント」、お菓子メーカーが企画する「お菓子詰め放題イベント」などがこれに該当します。商品体験+αの価値が提供できることがメリットと言えるでしょう。

イベントによるプロモーションの方法やコツはこちらの記事をご覧ください。
関連記事:イベントのプロモーションは効果ある?集客のコツから事例も紹介!

クーポン

クーポンは価格に関するプロモーションの代表例です。その場で「○%OFF」など値引きするタイプや、レシートと一緒に次回使えるクーポンを発行するというタイプなど、種類は複数あります。

購入の後押しになる一方、価格に頼ったプロモーションは「ブランド価値の低下」や「持続可能性が低い」ということを覚えておきましょう。

会社での店舗プロモーション成功事例


ここでは実際の店舗プロモーションの成功事例として、adidasのenergy boostの履き心地体験イベントと、GUのオシャレナビ・ミラー&カートの2社のケーススタディを紹介します。自社のプロモーションを検討する際に参考にしてみてください。

adidas:「energy boost」の履き心地体験イベント

adidasはランニングシューズの新製品「energy boost」の機能を訴求するために、ユニークなイベントを企画しました。「履き心地体験」というコンセプトを掲げ、巨大なスニーカー型のブースで実際に「energy boost」を履いて入ってもらいます。

ブース内はランニングマシーンを使用した映像アトラクションが用意されており、空の上や高速道路の映像とともに「energy boost」を履いて走る快適性、爽快感などを一瞬で味わえる仕掛けです。機能訴求をユニークに行った事例と言えます。

出典元:adidas

GU:「オシャレナビ・ミラー&カート」

GUは2017年9月にオープンした横浜港北の店舗で、初めて「オシャレナビ・ミラー&カート」を導入しました。オシャレナビ・ミラー&カートにはセンサーが搭載されており、消費者が商品のタグを近づけると「コーディネート例」「口コミ」「各売り場のおすすめ商品」「店舗とオンラインストアで扱う商品のサイズや色別の在庫状況」などがチェックできる仕組みです。

テクノロジーを活用し、新しいショッピング体験を提供した事例と言えます。

出典元:GU

まとめ

今回は店舗プロモーションのメリットや具体的な手法、実際の企業事例などを紹介しました。オンライン購買が増えてきている一方で、日本ではまだまだオフラインのリアル店舗での購買が主流です。今回の記事を参考に、効果的な店頭プロモーションに挑戦してみてください。

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消費財メーカーでマーケティングを担当。消費者調査、コンセプト・商品開発、ブランディング、メディア戦略立案、販売戦略立案などブランドマーケティング全般、WEBマーケティングについてはオウンドメディア管理、SNSマーケティング、SEOなどを実務として経験。

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