マーケティング
公開日: 2019.12.28 / 最終更新日: 2020.01.06

DMをデザインするコツとは?料金相場から企業事例まで詳しく紹介!

DMづくりで重要なのは、目に留めてもらい、開封率と閲読率を高められるようなデザインや仕掛けを施すことです。ここでは、目立つキャッチコピーの作り方やDMをデザインするコツ、外注する場合の料金相場などを、全日本DM大賞で受賞した作品例を紹介しながら解説します。

DMのキャッチコピーをデザインするコツ


DMに興味をもってもらい閲読率を上げるためには、キャッチコピーが重要な役割を果たします。その作り方のポイントを紹介しましょう。

ターゲットは明確にする

DMを見ようと思うきっかけは、自分に関係することが書かれているときです。欲しいと思っていた商品が載っている、自分の悩みが解決しそうなど、いま必要としている情報があるとつい見てしまいます。そのため、DMのキャッチコピーはターゲットを明確にして、その人に響く内容でなくてはなりません。

たとえば、「誰でも簡単!時短メイクの必殺技」よりも、「働くママ必見!時短メイクの必殺技」のほうが狙ったターゲットへの訴求力が高まります。DMは送付先をセグメントできるので、できるだけターゲットニーズに合ったキャッチコピーでメッセージするようにします。

コピーの割合は全体の3割ほどにする

せっかく伝わりやすいコピーを作っても、小さすぎて視覚的に見づらいデザインだと効果はありません。キャッチコピーは最初に目に入るので、視覚的にも見やすい・わかりやすいというのが絶対条件です。そのためにも、フォントの種類や大きさ、色などはしっかりと吟味するようにしましょう。また、キャッチコピーの大きさは3メートル以上離れても読めるよう、紙面の1/3以上の割合がよいとされています。

顧客側のメリットを伝える

DMを見るのは自分に関することが書かれているときであり、さらに、自分にどんなメリットがあるかが掲載されていると、さらに閲読率は高まります。すでに自社商品の購入経験者である顧客に対して、「今だけ30%OFF」や「会員のみの限定特典」などのメリットを伝えると、興味とともに購買意欲も増大します。こうした顧客にとってのメリットは、インパクトのある表現でわかりやすく伝えるようにします。

DMの本文をデザインするコツ


次に、DMの本文で扱うべき要素を紹介します。

信頼性の高い証拠を記載

自社の商品やサービスがいかに信頼性の高いものであるか、という証拠や根拠を示すことは、特に初めて目にした見込み客にとっては商品や企業に対する安心材料となります。使用したお客様の声や権威ある機関の実験データ、売上の実績などのエビデンスがこれに該当します。また、「無料体験」「返金保障」「充実したカスタマーサポート」などの表記があると商品購入のハードルが下がり、購入の後押しとなります。

得られるベネフィットを記載

商品を使うことによって得られるベネフィットの掲載も、効果が高まります。シワや乾燥に悩む女性向けに「1カ月でうるつや肌に」や、痩せたい人に「3カ月で-15kgも夢ではない!」など、いまよりもきれいになる・健康になる将来像を想像させる要素を提示すると、商品購買意欲が増大します。

なぜ選ぶべきかの理由と根拠を記載

ほかの商品ではなく、この商品を「選ぶべき」「いま買うべき」理由も掲載します。「いまなら無料でお試しできる」「先着〇〇名様のみの特典」など、「いま」購入する優位性をわかりやすく伝えます。こうした呼びかけにより、顧客のリピート促進はもちろん、新規客獲得にもつながります。

DMをデザインする方法とは?


実際にDMを作る場合の方法についていくつか紹介します。

テンプレートから内製する

DMを自社でデザインする場合は、無料で使えるテンプレートを活用する方法があります。たとえば、画像・動画素材のサイトであるPIXTAや、ラクスル、DMファクトリーなどには、膨大な画像やイラストを使って、簡単にデザインをすることができるテンプレートが多数揃っています。

集客や求人など、目的別に選択できるものもあり、デザインのノウハウが無い初心者でもレベルの高いDMを作ることが可能です。ラクスルやDMファクトリーなどでは、デザインだけではなく、印刷、宛名書き、発送までをすべて代行するサービスもあり、これらを活用することで自社業務の軽減や期間短縮にもつながります。

印刷会社に依頼する

DMデザインを外注する場合は、印刷会社に依頼する方法もあります。印刷会社はこうしたDMデザインのノウハウや実績が豊富にあり、印刷までワンストップで依頼できるため、コストダウンにもつながります。

クラウドワークスで依頼する

クラウドワークスなどを利用することもおすすめします。クラウドワークスではコンペ形式でデザインを募集することができ、たくさんの案の中から、自社の目的やイメージに合った作品を選ぶことができます。今までのDMとはガラッとデザインを変えたい企業にもおすすめです。

DMデザインの料金相場は?


DMのデザイン費の相場は、ポストカードサイズ(100×148mm)で片面1万円前後、両面15,000円前後というのが相場です。また、デザインのほかに印刷まで依頼した場合の印刷費は会社によって幅があり、単色印刷かカラー印刷かによっても異なります。

両面4色の簡単な印刷の場合、500部12,000円、1,000部15,000円、3,000部25,000円程度を見込んでおくとよいでしょう。支払いはデザイン費+印刷費となります。なお、ラクスルなどに印刷のみを依頼した場合は、500部で3,000円前後、1,000部で4,000円前後、3,000部で1万円前後となるようです。

DMデザインの企業事例4選


最後に、秀逸なDMデザインの参考として「第32回全日本DM大賞」の金賞、銀賞受賞作品を紹介します。

タカギ:実験キット付きDM

タカギの「浄水効果が体感できる実験キット付きDM」は、浄水カートリッジを付けることで開封率を高めた成功事例です。中に入っている立体リーフレットには、使い方がステップごとにわかりやすく説明されており、タカギと商品を印象づける効果で評価されています。

大兼工務店:新居が飛び出してくるDM

大金工務店の「新居が飛び出してくるDM」は、同大賞で金賞グランプリを受賞しました。新居を購入した顧客がDMを開くと、実際に建てた「ミニ新居」と家族が飛び出してくる仕掛けになっており、そのまま「転居のお知らせ」として使える仕様になっています。完全オリジナルのカードは、送った家主にも、送られた知人にも強い印象を残し、拡散効果も期待できます。

TSUTAYA三軒茶屋店:特別マイバッグ付きDM

TSUTAYA三軒茶屋店の「特別マイバッグ付きDM」は、同店オリジナルのマイバッグと、売場担当者の似顔絵入り店舗マップ、クーポンを同封して顧客に送付されました。休眠客の呼び戻し策として実施した結果、レスポンス率が56%、1カ月間の利用回数が1.5倍、新サービス利用率は3倍にまで伸張しました。

ソフトバンク:実寸スマホのカード付きDM

ソフトバンクの「実寸スマホのカード付きDM」は同大賞では銀賞となり、狙ったターゲットに対する効果的なDMの成功事例として評価されています。DMは2種類あり、ひとつは50代以上に向けた機種変促進用のスマホ実物大カード。写真や地図検索、天気予報などの利用シーンを実物大で体感できる仕掛けで、送付者の機種変更率は、送付していない人の1.63倍となりました。

もうひとつはタブレット端末の購買促進で、実物の大きさがわかるA1サイズのチラシを送付したところ、購入者数は2.62倍となりました。

まとめ

DMはいかに目に付き開封してもらうデザインにするかが重要です。そのためにもインパクトのあるコピーや本文が必要ですが、その制作方法や掲載する要素にも効果を上げるためのコツが要ります。自社で作る場合でも外注する場合でも、ここで紹介したポイントや他社の成功事例を参考に、自社に最適なDMづくりを心がけてください。

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広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランやの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

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