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公開日: 2023.07.03

【入門】PHPとは?できることやメリットなどを初心者向けに解説

PHPはWeb開発などに広く使われているスクリプト言語です。今回は、PHPの基本や実現できること、PHPを使うメリットなどを紹介します。初心者の方にもわかりやすく解説しているため、ぜひ参考にしてください。

PHPとは

PHPとはPHPは、スクリプト言語に分類されるプログラミング言語です。1990年代にカナダで開発されて以来、改定と改良が重ねられ、現在まで高い人気とシェアを誇ります。
記述や実行が比較的容易であるため初心者にも取り組みやすいとされ、技術者や習得希望者の数も世界的に多い言語です。

PHPの用途や記述ルール、構文などについては後ほど詳しく紹介します。

PHPでできること・メリット

PHPでできること・メリットPHPを使うと、どのようなことが実現できるのでしょうか?PHPの持つ特性やメリットとともに紹介します。

動的Webページの生成

PHPは、マークアップ言語・HTMLとの組み合わせによってWebページを作成することができます。HTMLでWebページの内容を定義し、PHPでユーザーからのアクセスに応じた表示形式にすることで、動的なWebページの生成が可能になります。

CMSのカスタマイズ

プログラミング言語やマークアップ言語を記述することなくWebページの作成・管理・運用ができるシステムをCMS(Contents Management System)といいます。CMSは導入したままの状態で使用することもできますが、よりニーズに合った形にカスタマイズして使うこともできます。
本体のプログラムにくわえて、プラグイン、テーマなどにもPHPが使われているCMSは多く(WordPressなど)、カスタマイズ面で役立てられています。

CMSの仕組みや料金について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:WordPressの導入費用をまとめて紹介!安く抑えるコツとは?

関連記事:CMS導入のメリット・デメリットを徹底解説。導入すべき企業とは?

さまざまなデータベースとの連携

PHPの大きなメリットとして、さまざまなデータベースやデータベース管理システムと連携しやすいことが挙げられます。先に挙げたように、PHPによって動的Webページの生成が可能なのは、データベースとスムーズに連携できるという利点を持っているためともいえるでしょう。
PHPは、MySQL・PostgreSQLなどのように広く使われているデータベース管理システムのほか、各データベースの拡張モジュールとも連携できるケースが多く、汎用性の高さが特徴です。

PHPとHTMLの違いは?

PHPとHTMLの違いは?PHPとHTMLはどちらもWebページの作成に用いる言語ですが、以下のような点に違いがあります。

HTMLはWebページの構成や内容を指定するマークアップ言語であり、いつ誰が閲覧しても同じ内容を表示する「静的」なコンテンツの作成に使います。
対して、スクリプト言語であるPHPは、HTMLと組み合わせることで「動的」なWebページの作成が可能です。
動的なWebページには、アクセスするタイミングやユーザーに応じて表示内容を変えられるという利点があり、静的なWebページは常に同じ内容を表示する代わりに表示速度が速い・操作が軽いなどのメリットがあることから、Webページの作成時にはHTMLとPHPを必要に応じて使い分けるケースが見られます。

PHPの初期設定・環境の構築

PHPの初期設定・環境の構築PHPで作成したプログラムやアプリを動かすには、環境の構築や初期設定が必要です。必要な工程や所要時間などは、OSの種類やバージョンなどに応じて異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

Webサーバーのインストール

PHPを動かすWebサーバーのなかでも広く使われているのが「Apache」です。Windows・Mac・LinuxなどのOSに適用しています。
Apacheは単体でインストールすることもできますが、XAMPPなどのパッケージを使ってインストールすることもできます。
ApacheやXAMPPについては最新の情報を参照し、インストールに必要な要素(再頒布可能パッケージの事前インストール、適用ビット数のチェックなど)がそろっているか確認しておきましょう。

PHPの設定

Webサーバーがインストールできたら、PHPを動かすための設定を行います。
必要となる設定は、主に以下の2点です。
・「 .php 」(PHPの拡張子)との関連付けを行う
・「 php.ini 」(PHP の設定ファイル)の設置場所を指定する

手順はPHPやOSの種類・バージョンによって異なるため、事前に確認してください。

なお、XAMPPを使ってWebサーバーをインストールした場合は、「環境変数のPATHへXAMPPのPHPフォルダを追加する」という作業を実施する必要があります。

PHPの記述ルール

PHPの記述ルールPHPには記述上のルールが存在します。以下では、主なものをいくつか紹介します。

拡張子

PHPのプログラムでは、「.php」を拡張子に使用することが一般的です。この拡張子を付けることで、WebサーバーがPHPファイルであると認識して処理を行ってくれます(事前にWebサーバー側の設定を行う必要があります)。

コードの書き方

PHPのコードは「<?php」 で書き始め、「 ?>」で書き終えます。1つの処理を「文」という単位で呼び、1文ごとに「;」(セミコロン)を付けます。

【記述例】
<?php
echo “サンプル1”;
echo “サンプル2”;
echo “サンプル3”;
?>

上記のコードを実行すると、「サンプル1」「サンプル2」「サンプル3」という文字列が表示されます。
PHPはインデントの自由度が高いため、サンプル1~サンプル3までの文を1行にまとめて記述したり、文の開始位置を1行ずつずらして記述したりしても、実行結果には影響ありません。

コメントの書き方

コメントとは、コードに対するメモや注意書きのことです。後から見たときにコードの内容を分かりやすくする・改定の意図や履歴を記すなどの目的で利用されます。

PHPにおけるコメントの書き方は以下の3通りあります。
①「//」に続けてコメントを書く
例)// 任意のコメント
②「#」に続けてコメントを書く
例)# 任意のコメント
③「/*」と「 */」の間にコメントを書く(コメントが複数行にわたる場合によく使われます)
例)
/*
 任意のコメント1行目
 任意のコメント2行目
*/

PHPの基礎文法・基本構文

PHPの基礎文法・基本構文続いて、PHPの基礎文法や基本構文について紹介します。

変数

変数は、任意の値を格納する入れ物のような役割を果たします。PHPにおける変数の特徴は以下の3点です。
・事前の宣言が必要ないこと
・プログラムの中で複数の変数を使用できること
・変数名にアルファベット、アンダーバー、数字を使用できること(変数名の1文字目に数字は使えません。また、アルファベットの大文字と小文字は区別されます)

変数名は「$」に続けて記述するルールとなっており、以下のように表されます。

$変数名 = 値;

定数

PHPでは、以下のように定数を定義してプログラム内で使うこともできます。

define(定数名, 値);

定数名には変数と同様にアンダーバー、数字、アルファベットが使えますが、変数のように先頭に「$」を付ける必要はありません。また、定数名にはすべて大文字を使うことが一般的です。

繰り返し処理

他のプログラミング言語と同様、プログラム内で反復される処理を「繰り返し処理」として記述することができます。
繰り返し処理には以下のような種類があり、実現したい処理の内容や件数に応じて使い分けを行います。

for(繰り返し回数があらかじめ決まっている場合などに使われる)
while(条件に応じて繰り返し処理を実行する場合などに使われる)
foreach(配列に含まれる要素を順に処理したい場合などに使われる)

条件分岐

条件分岐とは、設定した条件に当てはまるかどうかでその後の処理を分けることができる構文です。
たとえば、「変数の値が50以下であれば処理を続ける(50以上になった場合、処理をストップする)」「関東地方在住者であれば案内メールを送る(その他の地域在住者には何も行わない)」などのように、さまざまな条件を設定することが可能です。

条件分岐のうちもっともよく使われるのがif文で、

if(任意の条件){
条件が真である場合に実行したい処理
}

のように記述します。
条件の設定には、上述の条件分岐や、次に紹介する演算子などを使用します。

演算子

演算子とは、計算や値の代入を行うことで「1つ以上の値や式から別の値を生成させる」際に使う記号や文字列のことです。

PHPでは以下のような演算子がよく使われます。
代数演算子(算術演算子)…四則演算、剰余、累乗などの基本的な計算を行う
比較演算子(関係演算子)…文字列や数値の比較を行う
論理演算子…比較演算子より複雑な条件比較を行う
三項演算子…3つの項目に対して比較・評価などを行う

なお、PHPでは演算子に優先順位があるほか、「同じ行に記述される演算子の優先順位は等しくなる」というルールも存在します。
実際に使用する際には注意しましょう。

配列

配列とは、変数の値を複数個にわたって格納できるものです。大量のデータを扱いたい際に使うことが多く、変数と同様に事前の宣言は必要ありません。
配列には、キーと値をそれぞれ別に指定できる連想配列、配列の内部へさらに配列を持つことが可能な多次元配列といった種類があり、処理の内容に応じて使い分けを行います。

日付

PHPでは、プログラム内で適切な関数(後ほど説明します)やクラスを使ってさまざまな日付を取得・表示することができます。
取得できる日付の種類としては、本日・明日・来週・来月・来年・昨日・先週・先月・去年などがあり、タイムゾーンを指定したりタイムスタンプを取得したりすることもできます。

ファイル

PHPファイルとは、拡張子が「.php」であるPHPのソースファイルを指します。プログラム内でファイルをオープンし、データの読み込みや書き込みを行ったり、外部のファイルを呼び出したりすることも可能です。

関数

関数とは、いくつかの処理をまとめてプログラム内で呼び出せるようにしたものです。使用頻度の高い処理を関数化しておくことで、都度コードを書く手間を減らすことができます。
PHPの関数には、あらかじめ定義されている「組み込み関数(ビルトイン関数)」と、ユーザー自身が定義する「ユーザー定義関数」があります。
組み込み関数はかなりの数に上るため、関数化したい処理がある場合は自分で定義を行う前に組み込み関数を調べてみるとよいでしょう。

Cookie

Cookieとは、Webサイトにおいてユーザーのアクセス履歴や操作履歴を情報としてブラウザ内へ保存する仕組みのことです。
PHPの配列や組み込み関数を使うと、Cookieの保存・取得・削除などを行うことができます。ブラウザを閉じても情報を保持できるよう、セッションの有効期限を設定することも可能です。
Webサイトの運用を考えているのであれば、PHPとCookieに関する知識はある程度必要といえるでしょう。

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PHPのスキルを活かせる仕事を探したい場合、クラウドソーシングが便利です。なかでも日本最大級の「クラウドワークス」には、PHPのレベルや経験に応じた案件があり、自分に合った仕事を選んで応募することができます。

PHPの初心者であれば、まずは仕事の勘をつかむために難易度の低い・納期の長い仕事を選ぶと良いでしょう。中級者・上級者は、現在のスキルをさらに磨きつつ経験を積めるような仕事や高単価の仕事に挑戦してみるのもおすすめです。

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・プログラミングスクールの講師(週3h~):5~10万円
・PHPサーバーの保守、追加開発:月額30~50万円
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まとめ

PHPを使うと、Webページに関するさまざまな要件が実現可能です。記述ルールや基本構文を習得すれば仕事・案件は多数あるため、学習してみるのも良いでしょう。PHP技術者として経験を積みたい場合、自分のレベルに合わせて仕事を探せるクラウドソーシングを活用すると便利です。

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