
経理業務は企業にとって不可欠で重要なパートです。しかし、事業のコアな部分への理解よりも数字を正しく追いかける方が求められるため、アウトソースしやすいパートでもあります。外注化を検討している時に気になるのはメリットデメリットではないでしょうか。経理の外注化の気になるポイントについてまとめました。
目次
経理業務をアウトソーシングするメリットは?
経理業務をアウトソーシングメリットは企業の経営状況や抱えている課題によって実に様々です。その中でも多くの企業に該当する代表的なものを3つご紹介します。
人件費を削減できる
経理業務は専門的なものです。さらにいえば、時期によって忙しさに偏りがある部署でもあります。例えば、月末や四半期締め、決算前などは非常に多忙ですが、それ以外の時期の業務は比較的穏やかな企業が多いのが特徴です。繁忙期には人が欲しいけれど、閑散期には人が余ってしまうといった経理の人員配置が多くの企業で頭を悩ます課題となっていることでしょう。
そこで、最低限の人材のみを雇用し、繁忙期には必要に応じてアウトソーシングすることで人件費という固定費を大幅に削減することができます。
最新の法律に対応できる
所得税や消費税、社会保険など経理業務に関係する法律は多岐に渡ります。しかもそれらの税金は頻繁に改正されたり、追記されたりと法律がこまめに変更されます。毎年のように改正される法律に対応するために、経理担当者は法律の勉強やシステムの変更などを行わなくてはいけません。
これらをアウトソースしてしまうことで、アウトソース先の担当者が最新情報に基づいた対応をしてくれるため、自社内で担当者の教育を行わなくても済むというメリットがあります。
人材の増減に影響されない業務安定化
組織というものは、人員の増減がつきもので、経理部署においても同様です。人が増えれば採用・勤怠・教育といった業務が必要になり、人が減れば引き継ぎといった業務が追加されるなど、人材が増減するたびに本来の経理業務とは異なる業務が発生します。経理業務をアウトソースすることで、本来の業務とは異なる余計な仕事が不要になり、業務の安定化につながるでしょう。
経理業務をアウトソーシングするデメリットは?
経理業務をアウトソーシングするデメリットについては2つ挙げられます。
社内に経理に関するノウハウが溜らない
経理をアウトソーシングすると、確かに経理業務の結果は挙がります。しかし、業務全般を外注するということは社内にそのノウハウが蓄積されないということでもあります。ノウハウが蓄積されないということは、経理担当社員の雇用が必要となった際にもこれまでのやり方や経緯などは引き継ぎされません。
アウトソーシング先の方は教育係ではないのでそこまでのサービスは期待できないでしょう。新たに社員を教育しようとすると通常の何倍もの労力も時間もかかることになります。
常時対応できるわけではない
アウトソーシングした経理担当者は雇用している人材ではないため、いつでも対応をしてもらえるわけではありません。予定が変わり早急な経理処理が必要となるなど緊急時であっても、タイムリーに処理ができないことが考えられます。こうした緊急時の対応が不可能になってしまう点は大きなデメリットになります。
アウトソーシング会社の選び方は?
経理業務をアウトソーシングする際に最も重要なことは、自社が具体的にどのような課題を抱えており、どのような業務を発注したいのかという点です。アウトソーシング会社は自社のニーズを中心に考えて選ぶのが良いでしょう。
依頼する企業の規模やオペレーターの数、営業所の場所、得意とする顧客などを参考にすることで自社に合うかどうかを判断することができます。また、会社のホームページなどで紹介されている事例も具体的なイメージがつきやすく参考になるでしょう。
アウトソーシング会社・サービスの比較は?
経験豊富な人材が揃う「Q-TAX経理代行センター」
出典元:Q-TAX経理代行センター
「Q-TAX経理代行センター」は経理業務の代行を専門的に行っている企業です。担当者は3年以上の経理担当実績があるものばかりと、安心感を売りにしています。情報漏洩などセキュリティ面での定評があるため、一部上場企業でも利用されています。
自動化を進める「ROBOT PAYMENT」
出典元:ROBOT PAYMENT
「ROBOT PAYMENT」は成長が期待されるベンチャー企業による、経理関連業務をロボットを使って自動化するサービスです。決済や資金移動、請求などをオートフォーメーション化することを売りにしています。
フリーのプロ人材に依頼できる「クラウドワークス」
出典元:クラウドワークス
クラウドソーシングマッチングサイト、「クラウドワークス」では日々多数の経理業務の発注案件が掲載されています。フリーの経理プロ人材とウェブ上で契約を交わすことができることが特徴です。単発の業務や領収書整理などの簡単な業務なども依頼ができます。
まとめ
経理をアウトソーシングする場合、人件費の削減や法律への対応、業務の安定化といったメリットが考えられます。その一方で、ノウハウの蓄積ができない、緊急時の対応が難しいといったデメリットも挙げられます。自社の現状に合わせてアウトソースするかどうか、またはアウトソーシング事業者を選択していくと良いでしょう。