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2019.09.09
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パートとアルバイトの違いを解説。雇用するうえでの注意点とは?

パートとアルバイトは名称が異なりますが、どのような基準で分かれているのでしょうか?また、扶養控除や有給休暇の取り決めなども異なるのでしょうか?この記事では、パートとアルバイトの違いをはじめ、雇用するうえでの注意点を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

パートとアルバイトの違いとは?


まずは、パートとアルバイトの違いを確認していきましょう。

労働基準法上ではどちらも労働者

「パート」と聞くと主婦を、「アルバイト」と聞くと学生をイメージする人が多いかもしれませんが、これは求人企業が便宜的に使い分けているだけで、正しい解釈ではありません。

実は、労働基準法上ではパートとアルバイトに違いはありません。どちらも正社員や契約社員と同じく「労働者」に分類されます。また、パートタイム労働法上の区分では、パートもアルバイトも「パートタイム労働者」となります。

履歴書に書くことは問題ない

パートやアルバイト経験は立派な職務経歴となるため、求職者が履歴書や職務経歴書に記載していたとしても問題はありません。数カ月間のパートやアルバイトでも「入社」「退職」と記載が可能となっています。なお、職歴にて空白期間がある場合、パート・アルバイト勤務が短期間だった、もしくは全く何も勤務していないという両方の可能性があるので、面接で確認したほうが良いでしょう。

パートと正社員の違いとは?


法令上では、そもそも「正社員」という定義自体がありません。また、パートタイム労働法では、パートタイム労働者とは「1週間の所定労働時間が通常の労働者よりも短い者」と定義されています。つまり、あくまでも「所定労働時間」が違うのみです。

アルバイトやパートタイム労働者でも、1週間の所定労働時間、および1カ月の所定労働日数が常時雇用者(正社員)の4分の3以上の場合、社会保険が適用されます。社会保険適用の有無で両者を区別してはいけません。

パート・アルバイトの扶養控除とは?


主婦などを雇用する場合、できるだけ税金を抑えるために扶養や控除に関して雇用側も検討する必要があります。ここでは、パートやアルバイトを雇用する際の扶養控除について説明します。

所得税の扶養控除

所得税の扶養控除について考える場合は、「103万円」を意識する必要があります。たとえば、パート勤務の妻の年収が103万円以下であれば所得税は発生しません。さらに、妻は「税法上の扶養家族」に区分されるので、夫(配偶者)の給与所得に対して「配偶者控除38万円」が認められます。

つまり、扶養控除を求めるパートタイム労働者に対して、雇用側は年収が103万円を超えないように調整が必要です。

住民税の扶養控除

住民税の場合には「合計所得金額が35万円以下」、もしくは「給与収入で所得が100万円以下」であれば課税対象外です。たとえば、パート勤務の妻の年収が100万円以下であれば住民税は発生しません。

ただし、住民税の仕組み上、地域によっては、年収が100万円以下であっても課税対象になる場合があります。基本的には年収が100万円を超えれば住民税が発生し、さらに103万円を超えれば所得税がかかる仕組みです。

社会保険の扶養控除

社会保険の場合は「130万円」を意識してください。パート勤務の妻の年収が130万円未満であれば「保険上の扶養家族」に区分されるので、健康保険料や年金保険料を差し引くことはできません(一部例外もあります)。年収が130万円を上回ると、パート勤務の妻にも社会保険料の負担が生じます。

パート・アルバイトを雇用する時の注意点


最後に、パートやアルバイトを雇用する時の注意点を紹介します。

最低賃金は守る必要がある

パートやアルバイトにも、最低賃金の規定は適用されます。そのため、パート・アルバイトを含む労働者を雇用した場合には、法律で定められた最低賃金を必ず守りましょう。最低賃金には都道府県ごとの「地域別最低賃金」と、特定の産業に従事する労働者を対象とした「特定(産業別)最低賃金」の2種類が存在します。金額の高いほうを当てはめましょう。

なお、採用時には賃金や勤務時間、給与などの労働条件を明示するために雇用契約書は締結するようにしましょう。以下の記事で注意点などをまとめています。
関連記事:アルバイトの採用で雇用契約書は必須?書き方や注意点を解説!

有給休暇の付与が必要

パートやアルバイトにも、正社員と同じく有給休暇制度が適用されます。パートやアルバイトを含む労働者が「雇い入れ日から6カ月が経過している」「所定労働日の出勤率が8割以上」の条件を満たした場合には、必ず有給休暇を与えてください。「パートやアルバイトには有給休暇を与える必要がない」という認識でいると、うっかり法律違反になってしまう可能性もあるので注意しましょう。

通常の労働者に転換する機会を与える必要がある

一度パートやアルバイト勤務をすると、なかなか通常の労働者(いわゆる正社員)になれないことがあります。そこで、企業には「パートタイム労働者を通常の労働者に転換する機会」を設けることが義務付けられています。

具体的には、以下のような対策が求められます。
・通常の労働者へ転換するための試験制度を整える
・通常の労働者を社内公募する場合は、パートタイム労働者にも応募機会を与える

単発や短期依頼ならクラウドソーシングもある

業務の都合上、継続的な雇用ではなく、短期間や単発で仕事を依頼したい場合もあるでしょう。その場合には、パートやアルバイトを雇うのではなく「クラウドソーシング」を活用するのも手です。比較的安価に単発依頼ができたり、仕事を依頼したい分だけ依頼できたりするので、柔軟に業務を進められるでしょう。

クラウドソーシングを活用して、人材にかかる固定費を減らすことに成功した企業様の事例です。ぜひあわせてチェックしてみてください。
関連記事:社内に専属ディレクターを配置し、作業の外注で会社力を数倍に。多くの業務を発注するノウハウ大公開:株式会社ケースオクロック

まとめ

パートとアルバイトの違いを徹底解説し、雇用するうえでの注意点を紹介しました。パートタイム労働法では、パートもアルバイトも「パートタイム労働者」に区分されます。パートタイム労働者を雇用する際には、最低賃金や有給休暇のルールを必ず守りましょう。

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にしすん
早稲田大学商学部卒業後、コンサルティング会社で人事業務を担当。新卒・中途採用全般に携わる。 その後、フリーランスとして独立。WebマーケティングやWeb広告の分野で活躍中。マーケティング・金融・会計・人事労務など、幅広い知識を持つ。

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