外注ノウハウ
公開日: 2021.08.16 / 最終更新日: 2023.12.11

LP(ランディングページ)制作の費用相場はいくら?費用の内訳や依頼先について解説

LP(ランディングページ)とは、検索(あるいは広告をクリック)によってWebサイトを訪れるユーザーが最初に目にするページのことです。LPのデザインはユーザーの興味関心を左右し、商品購入・資料請求などといったアクションにも影響します。今回は、優れたLPデザインの特徴や、LPの制作・運用にかかる費用の種類、おすすめの依頼先や費用相場などを紹介します。

優れたデザインのLPとは?

まずは、優れたデザインのLP(ランディングページ)の特徴を紹介します。

ユーザーにメリットが伝わる

優れたデザインのLPは、ユーザーの求めている情報・気になっている情報が見つけやすく、ユーザーの知りたいことが1ページの中に集約されている傾向にあります。

また、商品購入・サービス利用によって得られるベネフィット(メリットや付加価値)が明示してあったり、目に留まりやすい場所に割引やキャンペーンの案内が記載されていたり、ユーザーにとって役立つ情報が整理されていることも特徴です。

期待度や購買意欲が高まる

LPの大きな役割として、「ユーザーの興味を惹くこと」が挙げられます。優れたデザインのLPは、わかりやすいキャッチコピー、使用前後の比較画像、利用者の口コミなどを掲載することによって、ユーザーの興味を喚起します。

順を追って商品やサービスの特徴・メリットがアピールされているために、LPを読みたくなる(スクロールしたくなる)構成になっており、ユーザーの期待度や購買意欲を徐々に高める効果があります。

ユニークなLPデザインの事例

ここでは、LPデザインのユニークな事例を紹介します。
複数の支店を持つ飲食店のLPでは、各店舗の空席をまとめて確認できるようになっています。LPには割引クーポンや予約フォームも配置されているため、空席確認→クーポン使用→予約という3工程を一度に行えます。

また、大手食品メーカーでは期間限定のLPを作成し、人気キャラクターとコラボしたキャンペーンや景品を展開しています。商品購入によって参加できるキャンペーンの魅力を十分に伝えるデザインになっており、LPを初めて訪れる人・リピーターともに楽しめる工夫も見られます。

このほか、ストーリーやキャラクターによって商品のベネフィットを伝える「漫画」を活用したユニークなLPもあります。制作方法やメリットなどは以下の記事をご参照ください。

関連記事:漫画LPデザインの効果は高いのか?主な制作方法・費用相場を紹介!

どのくらいの予算でどんなLPを制作できる?

どのくらいの予算でどんなLPを制作できる?LP制作を外注する場合、いくらでどのようなLPを制作してもらえるのでしょうか?
予算ごとに、LPの特徴やクオリティ、サービス範囲などを紹介します。

10万円以下の予算の場合

【主な依頼先】
フリーランス、安価に依頼できるWeb制作会社、クラウドソーシング

【特徴】
・デザイン、コーディングなど最低限の工程のみ
・テンプレートを使用したデザインが多い
・比較的短納期(1週間程度)での依頼が可能
・成果分析、運用サポートなどは依頼できない

【適したケース】
・できるだけ早くLPを制作・公開したい
・低予算でLPを制作したい
・分析・サポートのリソースを社内で確保できる

10~30万円の予算の場合

【主な依頼先】
フリーランス、個人経営~中小規模のWeb制作会社

【特徴】
・レイアウト構成まで依頼できることが多い
・オリジナルデザインで制作してもらうことも可能(デザイン素材やコンテンツの文章は発注側が用意)
・納期は2週間~1カ月程度
・成果分析、運用サポートなどは依頼できないことが多い

【適したケース】
・LPの構成を提案してほしい
・素材やコンテンツを社内で用意できる
・あまり予算をかけずにオリジナルデザインのLPを制作したい

30~60万円の予算の場合

【主な依頼先】
中小規模以上のWeb制作会社

【特徴】
・構成にくわえ、キャッチコピーの考案・コンテンツの制作なども依頼できる
・オリジナルデザインで制作してもらえる
・納期は1カ月~1.5カ月程度
・競合調査、公開後の成果分析、運用サポートなども依頼できることが多い(内容・範囲は依頼先によって異なる)

【適したケース】
・デザインにこだわったLPを制作したい
・ターゲットに合った内容のLPを制作したい
・調査・分析・運用サポートも合わせて依頼したい

60~100万円の予算の場合

【主な依頼先】
中小規模~大手のWeb制作会社

【特徴】
・設計や構成・キャッチコピーの考案・コンテンツの制作など、LP制作にかかわる工程全般を依頼できる
・オリジナルデザインで制作してもらえる
・納期は1カ月~2カ月程度
・競合調査、公開後の成果分析、運用サポートなども全面的に依頼できることが多い(広告運用までは依頼できない場合も)

【適したケース】
・高クオリティかつ本格的なLPを制作したい
・オリジナリティのあるLPを制作したい
・調査・分析・運用サポートも全面的に任せたい

100万円以上の予算の場合

【主な依頼先】
大手のWeb制作会社

【特徴】
・デザイン性、内容のクオリティにくわえ、マーケティング的な効果も狙える
・LPの企画・制作・分析・運用サポート・広告運用などをまとめて依頼できる
・効果測定・改善を前提とした長期的な依頼になることが多い
・納期は2カ月~3カ月程度、その後継続的な運用サポートあり

【適したケース】
・LP制作に関して十分な期間と予算が確保できる
・LPでWebマーケティングの成果を出したい
・知名度や実績のある会社へLP制作を依頼したい

LPの制作・運用にかかる費用の種類は?

次に、LPの制作・運用にかかる費用の種類をそれぞれ紹介します。

デザイン費用

デザイン費用とは、LPのレイアウトや設計をデザインするためにかかる費用です。

外注する場合の相場として、フリー画像やテンプレートを使ったシンプルなLPは3万~5万円前後です。LPを複雑な構成にしたい場合や、構成要素を増やしたい場合(画像や動画、カレンダー、予約フォームなど)、相場は5万~10万円ほどになります。

このほか、LPで使用する写真を撮影したり、有名なコピーライターにキャッチコピーを依頼したり、実験データ・口コミを作成したりすると別途費用がかかります。

コーディング費用

作成したデザインを実際のLPへ反映するにはコーディングを行うことが一般的です。このときにかかる費用を、コーティング費用といいます。

LPのコーディングは、文字や構成要素の配置を整えてレイアウトを見やすくしたり、アニメーションや点滅などといった視覚的効果をくわえたりするために、専門の言語(プログラミング言語・マークアップ言語など)によるコーディングが行われます。

コーディング費用の相場は外注先によって異なり、フリーランスに依頼すると1万~5万円、中小規模のWeb制作会社に依頼すると3万~10万円程度が相場です(いずれもコーディングのみを依頼する場合)。

初期費用および維持費

LPの制作・運用には、サーバー費・ドメイン費・SSL費などといった初期費用や維持費が必要です。

サーバー費とは主にサーバーのレンタルにかかる費用を指し、年間2,000円~1万円程度が相場です。ドメインの取得・運用にかかるドメイン費用は年間数百円~数千円ほど、データの暗号化によってセキュリティを強化するためのSSL費は年間5万~10万円が相場です。

外注先によっては、上記のような費用をまとめて「LP制作費」とするケースもあります。

運用費

運用費とはランニングコストのことを指し、LPの運用費として挙げられる費用はコンテンツ更新費・コンサルティング費などです。

コンテンツ更新費は、作業の内容や難易度(文章の修正・情報の刷新・画像の差し替えなど)を反映した料金設定であることが多く、作業時間に応じて課金されるケースもあります。コンサルティング費用の多くはLPの効果を高めるためのSEO対策(データ分析・専門家のアドバイスなど)にかかる費用です。

いずれも月額で数万円~が目安ですが、依頼する内容や作業量などによって費用相場は変わります。

LPデザインの外注先や費用相場は?

続いて、LPデザインの主な外注先と費用相場を紹介します。

Webデザイナー

個人で活動するWebデザイナー、フリーランスのWebデザイナーへLPデザインを依頼することができます。
スキルや経験は個人によって異なりますが、LPデザインの実績や知識(広告代理店に勤めた経験があり、LPのデザイン・運用ノウハウを持っている、など)が豊富な人材に依頼できると良いでしょう。
LPのコーディングまで請け負っている個人も多く、LPのデザイン+コーディングを依頼する場合の相場は、3万~10万円程度です。

HP制作会社

HP(ホームページ)制作会社にLPデザインを依頼することもできますが、制作会社の規模によって費用相場や対応可能範囲は変動します。
中・小規模の制作会社にテンプレートを使ったLPをデザインしてもらう場合、10万~20万円が相場です。
一方、大手の制作会社は複雑な設計・デザインやLP公開後の運用まで手がけることが多く、費用相場も高めです。企業HPで使用するLPなどを依頼すると、1ページあたりの費用が100万円以上となるケースもあります。

広告代理店

LPを効果的に運用したいのであれば、広告代理店へLPデザインを依頼する方法もあります。LPデザインの制作だけでなく、ユーザーがLPに辿り着く前のリスティング広告・バナー広告との連携など、LPとの相乗効果を高める提案をしてもらうこともできます。
費用相場は割高となる傾向がありますが(LPデザインと広告運用を代行してもらう場合、月額広告費×20%など)、運用型広告とLPを連動させたい際には適した依頼先といえます。

クラウドソーシングサービス

クラウドソーシングサービスとは、仕事を依頼したい人と仕事を受注したい人とをマッチングするサービスのことです。依頼するワーカーによって費用相場は変わりますが、制作会社・広告代理店などよりもリーズナブルな価格で外注できる場合がほとんどです。
クラウドソーシングサービスを利用する際のポイントは、LPデザインのスキル・経験のあるワーカーがいるサービスを選ぶこと、依頼前に料金や納期をきちんと決めておくことなどです。

LP制作の費用を左右する要素とは?

LP制作の費用を左右する要素とは?LP制作の費用はいくつかの要素・理由によって左右されます。金額の上下にかかわる主な要素を紹介します。

画像やイラスト

LPで使用する素材(画像やイラスト、バナーなど)を自分たちで用意すれば、制作費用は安く済みます。よりクオリティの高い素材を使いたい場合は外部へ写真撮影・イラスト制作・バナー制作などを依頼すると効果的ですが、費用はその分高くなります。
LP制作会社へ素材の用意を依頼する場合、トータル費用へ上乗せされるケースもあるため、あらかじめ見積もりを出してもらうと良いでしょう。

ページの構成やコンテンツの数

LPの構成が複雑であったり、掲載するコンテンツの数が多かったりすると、費用も高額になる傾向にあります。ページの構成が複雑であるほどコーディングの難易度は高くなり、コンテンツの数が多いほど文章やキャッチコピー作成担当者の人数も必要となるため、費用は高額となります。

外注範囲

LP制作を外注する場合、どの工程を依頼するかによって料金は大きく異なります。例えば、「LPのコーディングのみを依頼する場合」と「企画・設計・デザイン・素材の準備・分析などをすべて依頼する場合」を比べると、制作費用には何十万円(あるいは100万円超)の差が生じることになります。

レスポンシブ対応

レスポンシブ対応とは、種類が異なるデバイス(スマホ・PC・タブレットなど)からLPを閲覧してもレイアウトが崩れないようにするための対応を指します。LPの種類やターゲット層などにもよりますが、レスポンシブ対応を行っておくとユーザーの見やすさや満足度につながるため、LPの成果が出やすい場合もあります。
レスポンシブ対応込みの料金設定としている制作会社もありますが、別料金となるケースも多いため、事前確認が必要です。

公開後のサポート範囲・頻度

LPの制作にくわえて公開後のサポートも依頼したい場合、サポートの範囲や頻度によって費用が左右されます。公開後はサポートなし、トラブルが起きた際の対応のみというケースであれば費用を抑えることができますが、運用は自分たちで行いながら成果を出していかなければなりません。
公開後も運用をサポートしながら定期的に成果を分析し、改善を提案(もしくは改善自体も実施)してほしいという場合、継続的に費用が発生することを念頭に置いておきましょう。

LP制作の流れ

LP制作の流れ要件定義

要件定義とは、LPの目的や機能、コーディング言語を決めるとともに、必要なリソースや工数を検討する工程です。要件定義を踏まえて費用の見積もりを行うケースが多いため、できるだけ具体的に要件定義を行ってくれる外注先を選ぶと、予算と実料金のブレが少なくて済みます。
必要に応じて要件定義書を作成してもらうのも良いでしょう。

企画・構成

要件定義をベースに、LPの企画・構成やスケジューリングなどを行います。LPに含める内容や掲載コンテンツ、使用素材などを決め、詳細なスケジュールを立てます。
あまり費用をかけずにLPを作成したいのであれば、企画・構成までは発注側で行い、予算やスケジュールを外注先と相談することもできます。

デザイン

企画・構成が固まり次第、LPのデザインを行います。外注先のデザイナーがLPのデザイン案を作成し、発注者とやり取りをしながら最終的なデザインを決定します。
LPのテイストや配色、使用する素材やコンテンツなど、ユーザーからの印象を最も左右する要素を決める工程なので慎重に行いましょう。

コンテンツ、素材の用意

デザインが決まったら、必要なコンテンツや素材の用意をします。具体的には、キャッチコピー・記事・コラムなどの作成、画像や動画の撮影、バナーの作成などが挙げられます。
費用を抑えたい場合は発注側でコンテンツ・素材を用意することもできますが、よりクオリティの高いLPを作成したいのであれば外注先に依頼した方が効果的です。

コーディング

コンテンツや素材の用意と並行して、LPのコーディングを行います。コーディングを担当する技術者のスキルや人件費は外注先によって異なるため、修正や追加料金が発生しないよう、要件定義や企画・構成の段階でスケジュールや費用についてきちんと確認しておくことが重要です。
コーディングの実作業にくわえ、コーディング後のテストや動作確認などもこの工程に含まれます。

公開・運用・改善

コーディングが終わり、LPの構成要素がすべてそろったらいよいよ公開です。Web上へLPを公開した後は効果測定や分析を行い、適宜改善しながら運用を進めましょう。
効果測定・分析・改善、運用サポートの範囲や料金は外注先によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

LPデザインを外注する際のポイントや注意点

LPデザインを外注する際はいくつか注意点があるため、事前に確認しておきましょう。

LPの制作実績を確認する

まず、依頼先のLP制作実績を事前に確認するという点です。
LP制作を請け負った案件数やデザインの傾向などを確認せずに依頼した場合、自社の要望や完成イメージに近いLPを制作してもらえない可能性があります。
また、依頼先にはそれぞれLP制作における得意分野(デザイン、機能性、広告との連携など)があるため、情報収集を行ってから依頼先を決めるようにしましょう。

事前に見積を出してもらう

LP制作を依頼する際は、先ほど紹介したような費用の見積が必要です。それぞれの金額や詳細な内訳(PC用・スマートフォン用それぞれのデザイン費・コーディング費はいくらか、初期費用や維持費は含まれているか、など)を確認することで、事後のトラブルを防止できます。
見積項目の中に修正費・ディレクション費などの記載がない場合、追加料金が発生するケースもあるので注意しましょう。

LP公開後の運用を決めておく

LP公開後の運用を決めておくことも重要です。
LP公開後の運用(コンテンツのブラッシュアップ・情報の更新など)を自社で行うのか・外注するのかを事前に決め、必要な予算を確保しておきましょう。LP制作から運用まで一貫して依頼できる場合もありますが、依頼先によってはLP公開後の運用をサポートしていないケースもあるため、見積項目とあわせて確認が必要です。

制作会社の得意分野を確認する

LP制作の料金設定や受注可能範囲が制作会社によって違うことはすでに説明しましたが、LP制作における得意分野も会社ごとに異なります。
複雑なLPのコーディングを短納期で仕上げられる、デザイン性重視のLPを制作できる、LPによってマーケティング的な成果を挙げた実績が豊富、とにかく低価格で受注しているなど、会社ごとの強味を把握してから外注先を決めることがポイントです。

サポート体制をチェックする

LP公開後のサポートもあわせて外注したい場合、以下のような点もチェックしておきましょう。
・サポートの内容、範囲(分析・改善提案・改修・レポート作成など)
・サポートの期間、頻度(随時サポートを実施、公開後1年間は週次で分析レポートを提示、不具合発生時のみ対応など)
・サポート担当の体制(専任担当者が1名、チームによる一括サポート、担当者不定など)

LP作成によって思うような成果が出ない場合や不具合が発生した場合、速やかにサポートをしてくれる会社を選ぶと安心です。

LPデザインの依頼なら「クラウドワークス」

クラウドソーシングサービスの中でも業界最大手のクラウドワークスには、12万人以上のデザイナー(Webデザイナー・エンジニアなど)が登録しており、360万件を超えるLPの依頼実績(Webサービス・ECサイト関連など)があります。
LPのデザイン・制作・運用をまとめて依頼できる人材を探せるほか、コンテンツの更新・コーディングなどが得意な人材を探すことも可能です。各ワーカーのプロフィール画面で、過去の受注実績・成果物サンプル・所持資格・時間単価などを確認できるため、スキル・予算の両面からニーズに合った人材が見つかります。
依頼前に、まずはLPデザインに適した発注方法・相場・納期などを知りたい場合、「カンタン発注プラン診断」を試してみると良いでしょう。

クラウドワークスの使い方や事例、発注相場がわかる資料をダウンロードする

まとめ

優れたデザインのLPには、ユーザーにメリットが伝わる・期待度や購買意欲が高まるなどの特徴があります。LPデザインの依頼先を選ぶ際は、費用相場や見積、LPの制作実績などを確認しましょう。

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coolpolaris
広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

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