マーケティング
公開日: 2020.09.23 / 最終更新日: 2023.12.12

UI・UXの効果的な改善方法は?具体的なプロセスや改善事例を紹介

Webサイトの運営やWebマーケティングにおいては、定期的なUI・UXの改善は重要な課題です。そのためには、UI・UXとはなにかを正確に理解し、改善のための具体策を把握することが必要です。今回は、UI・UXの意味や違い、改善のプロセスや実際の事例などを詳しく紹介します。

UI・UXの意味や違いとは?


はじめに、UI・UXそれぞれの意味と関係性を説明します。

UI(User Interface)とは

UIはUser Interfaceを略した言葉です。Interfaceは接点を意味しており、UIとは「モノやサービスとユーザーとの接触点」のことをいいます。「モノやサービス」の例として各種デバイスが挙げられ、Webサイトをパソコンやスマートフォンで閲覧する際の文字・デザイン・レイアウト・情報などの「画面に表示される要素すべて」がUIであるといえます。

UX(User Experience)とは

UXはUser Experienceの略です。日本語では「ユーザー体験」と訳されることが多く、ユーザーがモノやサービスを通して得た体験・経験全般を広く意味します。なお、UXがさす体験・経験とはモノやサービスの使用中に得たものに限らず、使用前の期待感・使用後の感想・反復使用による印象の変化なども含みます。

Webサイトを閲覧する際に得られるUXの一例を挙げると、「文字の大きさ・フォントの見やすさ」「デザインの美しさ」「コンテンツレイアウトのわかりやすさ」「情報の量や質などに対するユーザーの印象・感想」などがあります。

良質なUXには優れたUIが欠かせない

上記のことから、「UIはUXの要素のひとつである」ということができます。たとえば、Webサイトにおいて大きく読みやすい文字・目立つボタンなどのUIは「使いやすい」「わかりやすい」といった良質なUXをユーザーにもたらします。また、ユーザーの好みに合ったデザインやレイアウトは「きれい」「繰り返し閲覧したい」というプラスのUXを生むきっかけとなります。

しかし、たとえ優れたUIを持つWebサイトであっても、誤字が多い・掲載情報が最新でない・問い合わせフォームが使いづらいなどといったマイナス面が認知されれば、UXの質は低下します。UXの質を高めるには、UIとそこへ付随するさまざまな要素の質を全体的に底上げすることが重要です。

UI・UX改善のポイントとは?


続いて、UI・UXの改善にあたって、それぞれ意識すべきポイントを説明します(以下、すべてWebサイトにおけるUI・UXを例とします)。

UI改善では機能性を意識する

UIを改善するには、Webサイトの機能性を向上させ、ユーザーの使用感を高めることがポイントです。たとえば、行間やフォントの設定によって文字が読みにくい、クリック・タップしづらい位置にリンクボタンがあるようなWebサイトは、どのようなユーザーへも少なからずストレスを与えます。

サイトの色味やデザインなどはユーザーの好みが分かれる要素といえますが、機能性の低さはほとんどのユーザーから好まれません。そのため、UIを改善する際には、まず各要素の機能面を見直すことが大切です。

UX改善ではターゲットを理解する

UXを改善したい場合、UIの改善とは逆に「ユーザーによって感じ方が異なる要素」に着目する必要があります。機能性や操作性とは異なり、Webサイトの色・デザイン・テイストなどは個人の嗜好に応じて良し悪しが判定される傾向にあります。つまり、UXの質も「各ユーザーの好みに沿っているかどうか」によって大きく左右されるといえます。

そのため、UXの改善を図るには、明確なターゲット設定およびターゲットへの理解が重要です。年代・趣味・生活スタイルなどからターゲットを絞り込み、その嗜好を反映したWebサイトを作り上げることが良質なUXの提供につながります。

UI・UX改善のプロセスは?


次に、UI・UXの具体的な改善プロセスや、改善に成功した企業の事例を紹介します。

プロセス1:課題の発見

まず、Webサイトが抱えている課題の発見につとめましょう。画面が見にくい、メインとなる情報にたどり着きにくい、ユーザーが定着しないなどといった課題をできるだけ多くピックアップします。課題発見の手段として、第三者に操作してもらい感想を聞く(ユーザーテスト)方法、Google Analyticsのような分析ツールを活用してユーザーの閲覧データを収集する方法などが効果的です。

プロセス2:原因の分析

現状の課題が発見できたら、原因の分析に移ります。サイト内で意図している導線がたどりにくい、情報を配置する階層がわかりにくい、更新の頻度が低いなど、各課題の原因を突き止める作業を行います。課題発見時に参照した意見やデータを活用し、UI・UXの両面から分析を進めると良いでしょう。

プロセス3:改善案の検討・実行

原因分析と並行して、改善案を検討します。サイトのデザインやレイアウトを変える、検索機能に候補キーワードを表示する、更新履歴をサイトのトップに表示するなど具体的な改善案を示し、該当箇所の改修を行いましょう。改修規模の大小によらず、担当者(依頼先)、スケジュール、予算などをきちんと固めてから実行することが重要です。

プロセス4:結果の検証

改修が終了したら、結果の確認を行います。意図した改善案が正しく反映されているか、UI・UXの質が向上しているかなどの点について、綿密な検証が必要です。このとき、【課題の発見】のプロセスと同様にユーザーテストを行うことも効果的です。ユーザーの視点から見たときに不十分な箇所があれば再度改善案を検討し、重ねて改修を行うことでUI・UXのさらなる向上を目指します。

UI・UXの改善事例紹介

UI・UXの改善に成功した企業の事例を2つ紹介します。

大手美容エステ事業者では、「自社Webサイトの予約フォームから予約可能な店舗が見つけにくい」という問題を解決することで、新規顧客の獲得に成功しました。機能面だけではなくサイト内の文言にも工夫を凝らし、「初回来店に対する心理的ハードルを下げる表現」へと全面修正したことで、UXの向上にもつなげています。

また、ある海外旅行代理店では、「Webサイト内に提示されている金額が何の料金なのかわかりにくい」という理由によって、ユーザーが旅行への申し込みをためらっていることを突き止めました。そこで「飛行機代を含めた1人分の宿泊料金です」と補足説明を入れたところ、申し込み件数が飛躍的に伸びました。

どちらの企業も、ユーザーの立場に立って「自社のWebサイトにおける課題」を発見・改善したことがUI・UXの向上をもたらした好例といえます。

UI・UX改善のノウハウやリソースがない場合の方法は?


UI・UXの改善を目指しているものの、自社にノウハウやリソースがない場合はどうすれば良いのでしょうか?考えられる方法をいくつか紹介します。

勉強会や本、インターネット等で知識を得る

UI・UXを改善する方法として、オンラインや実地で勉強会が開催されていることがあります。また、マーケティング関連の書籍、Webサイト上でUI・UXの改善方法が掲載されているケースもあるため、そういったものを活用する方法もあります。勉強会に関しては受講料が必要な場合もあり、Webサイトは閲覧に会員登録が必要な場合もあるため、利用前には確認を行いましょう。

UI・UXデザイン会社に依頼する

Webデザインの専門会社の中には、UI・UXの改善実績が豊富な会社もあります。このような会社は、Webサイトの課題の洗い出し・分析・改善方法の提案なども請け負ってくれることが多く、複数のプロセスを依頼できるケースもあります。ただし、依頼内容に応じて料金も加算される傾向にあり、コンサルティング料や成果報酬などが別途かかることもあります。

UI・UXデザイナーに依頼する

フリーランスで開業しているUIデザイナーやUXデザイナーにUIやUXの改善を依頼するのもひとつの方法です。UIデザイナーはWebサイトの機能性・操作性を向上させるための提案・改善を中心に行い、UXデザイナーはユーザー体験全般を向上させるためのサイト改修を幅広く行います。Webデザイン会社などに比べて細かく柔軟な依頼がしやすいというメリットがありますが、個人ごとのスキルや得意分野、詳細な料金などが事前にわかりにくい点がデメリットといえます。

クラウドソーシングサービスを利用する

クラウドソーシングサービスを利用して、適した人材を探す方法もあります。クラウドソーシングサービスにはさまざまなスキルを持つ個人が登録しているため、UI・UXの改善を行える人材を探して交渉し、仕事を依頼することができます。サービスによって料金体系や発注方法は異なるため、事前の確認が必要です。

UI・UX改善の依頼なら「クラウドワークス」

クラウドソーシングサービスを活用してUI・UXの改善を行うのであれば、480万人以上のクラウドワーカーが登録している「クラウドワークス」がおすすめです。登録者のプロフィールをUI・UXの改善経験で絞り込めるほか、UIデザイナー・UXデザイナーなどを指定して検索することも可能です。

仕事を依頼できるUI・UXデザイナーは10,000名以上!実際のプロフィールはこちら

仕事の依頼形式には複数あり、Webサイトの課題発見から改修までを相談しながら進めたい場合はプロジェクト形式、複数のクラウドワーカーからデザイン・改善案の提案を受けたい場合はコンペ形式、まとまった人数を確保してユーザーテストを行いたい場合はタスク形式など、内容にあわせて任意の依頼方法を使い分けることができます。

登録料・クラウドワーカーの選定料はいっさい発生せず、あらかじめ決めた報酬以外にコンサルティング料・成果報酬などが加算されることもありません。クラウドワークスならば、個人のスキル・料金の見通しが立てやすい点もメリットです。

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まとめ

UIとUXは相互に関連するものであり、ことWebサイトにおいてはUI・UXをどちらも改善することがユーザーの満足度や業績の向上につながります。改善にはいくつかのプロセスや方法がありますが、自社に適したリソースがない場合は外部へ依頼することも可能です。依頼可能な内容やコストなどから総合的に判断し、適した依頼先を探してみてください。

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