チーム運営
公開日: 2019.11.21 / 最終更新日: 2020.11.09

企業におけるマネジメントとは?成功させる方法や必要なスキルも解説

労働生産性は減少の一途をたどり、働き方改革による影響も避けられない中では、改めて「マネジメント」の必要性を感じている企業も多いことでしょう。どの企業においても、組織のマネジメントを成功させ、効率性や生産性の向上を目指すことは重要課題です。今回は、マネジメントを成功させる具体的な方法や必要なスキルを解説します。

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マネジメントとは何か


実際にマネジメントに携わっている人も、そうではない人も、改めてマネジメントとは何かを確認していきましょう。

マネジメントの意味

マネジメントという言葉は、直訳すると「管理」「経営」があてはまります。このことからも、企業におけるマネジメントとは、ヒト・モノ・カネ・情報という組織の資源を管理し、組織全体の効率性や生産性を最大限に高めることです。

市場は常に同じではなく、ビジネス環境は絶えず変化をしていきます。このような変化にも柔軟に対応をして、組織を運営しなくてはなりません。効果的なマネジメントを行うことは、その後の組織のパフォーマンスに大きな影響を与えるのです。

マネジメントとリーダーシップの違い

マネジメントとリーダーシップは似たような意味合いで使われることが多いです。しかし、2つの言葉が持っている意味は決して同じではありません。マネジメントとは、設定された目標を達成するために組織の資源を運用管理することです。一方でリーダーシップとは、組織の目標やゴールを設定し、具体的な結果を示すことです。

マネジメントとリーダーシップの違いはこちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:マネジメントとリーダーシップの違いとは?能力を磨く方法も解説

ドラッカーのマネジメント論

マネジメントに詳しくない人でも、「ドラッカー」という人物名を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。マネジメントについて語る上では、このドラッカーの「マネジメント論」が欠かせません。アメリカの経済学者であるP.F.ドラッカーは「マネジメントの父」とも呼ばれた人物であり、1973年に著書『マネジメント』を刊行しました。この本の中で、ドラッカーはマネジメントの役割を以下の3つに集約しています。

・組織特有のミッションを果たす
・組織に関わる人達を活かす
・社会的責任を果たす

つまり、わかりやすく言えば、マネジメントに求められる役割とは組織の本業に集中すること、組織の従業員が仕事を通して「自己実現」できるようにすること、社会問題に貢献することの3つです。また、ドラッカーは「マネジメント」を「組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関」と定義し、「マネージャー」を「組織の成果に責任を持つ者」と定義しています。この「マネジメント」という概念はドラッカーが作り出したとも言われています。

マネージャーに求められる資質については、こちらの記事で詳しくまとめています。
関連記事:マネージャーに求められる資質とは?具体的な役割や心構えも解説!

マネジメントを成功させる方法


マネジメントを成功させる方法について解説します。

適切な目標を設定する

マネジメントを成功させるためには、具体的な目標を設定することが第一段階です。ただし、抽象的な目標や高すぎる目標を設定してしまうことはマネジメントの失敗につながりかねません。最初に組織全体の目標を決め、メンバー全員に共有しましょう。その後、メンバー一人ひとりの個人的目標を細かく設定していくことが大切です。

仕事のスケジュール管理を徹底する

スケジュール管理が疎かになっていると、企業におけるマネジメントは成功しません。適切にスケジュール管理を行っていれば、仕事の効率化や残業の削減につながります。そのため、組織のマネージャーはメンバーの業務量や期日の管理を行ってください。タスクの整理や時間の管理をうまく行い、余裕のあるスケジュールを立てることがポイントです。

失敗を恐れない姿勢をもつ

人間とは失敗を恐れるものであることは言うまでもないですが、マネジメントの成功の過程では時として大きな失敗を経験することもあります。マネージャーの性格には、落ち着きながらも時にチャレンジングな挑戦をする人や、失敗を恐れるあまりに慎重すぎてしまう人もいます。このような時、考えすぎてチャレンジできないよりも、落ち着きながらも挑戦をするほうが、後で生産性の高い職場環境につながることもあります。

ITツールを活用する

ITツールやITシステムの活用は、業務の効率化を進める上で有効な選択肢です。ITツールを導入することで生産性向上をはじめ、人件費削減、コミュニケーションの活性化、労働環境の改善(労働時間の削減含む)など、あらゆるメリットがもたらされます。効果的なマネジメントを行う上では、このようなツールの活用はぜひ積極的に検討してください。

管理職やマネージャーに必要なスキル


管理職やマネージャーに必要なスキルはいくつかありますが、特にコミュニケーション能力と人材育成能力の2点は備えておく必要があります。

コミュニケーション能力

マネジメントをする上では高いコミュニケーション能力が求められます。ただし、コミュニケーションは双方向の伝達があって成り立つもの。一方的な発信では、上司と部下の間であっても良いコミュニケーションとは言えません。

たとえば、マネージャーは部下の仕事面だけではなく、昇進昇格、報酬などでコミュニケーションをとって動機付けを行い、チームをまとめます。それなので、一方的に情報を与えるだけでなく、受け手が理解できることか、内容を受け入れられるかを考え、さらにそこから期待していることや欲していること、その理由まで深く考えておくことが大切です。

このように、マネジメントを成功させるためには、コミュニケーションを通した組織内での信頼関係の構築が不可欠です。ぜひ組織のメンバー一人ひとりに意識を向け、目標や方針はどこまで理解しているのか、現状に不満がないのかなど、マネージャーはきちんと理解した上で積極的にコミュニケーションを取ってください。

人材育成能力

従業員の仕事能力の向上は、企業の業績向上に直結するものです。シンプルに言えば、人材とはもっとも大切な経営資源なのです。そのため、管理職やマネージャーには人材育成能力やコーチングスキルが求められます。

効果的に部下を育成していくには、まずは計画を立て、仕事の割り当てを行うことが大切です。さらに部下一人ひとりに合わせて関わり方を変えるのも重要です。計画を立てる際のポイントは、部下自身の口から目指したい将来像や取り組んでみたいことを言ってもらうこと。そして上司と部下が一緒に目標を作ることで部下の納得感につながります。

仕事を割り当てるプロセスも大切で、部下が成長するかどうかは「どのような仕事をするのか」で大きく左右します。つまり、上司が部下にどのような仕事を割り振るかによって部下の成長が変わるということです。上司は割り振りによって組織の目標が達成できるのかの視点だけでなく、その部下がどのようなことを学べるのかという視点も持つことが大切です。

マネジメントをする上でのポイント


最後にマネジメントを行う上でのポイントを紹介します。

メンバーの自主性を尊重する

仕事に対して受動的なメンバーや成長意欲の低いメンバーがいる場合、マネージャーはそのようなメンバーも含めて全員のモチベーションを管理する必要があります。大切なことは、メンバーの自主性や主体性を尊重することです。部下に成功体験を積ませたり、気軽に発言できる環境を整えたりして、誰でも主体的に行動できる組織を作りましょう。

ノンコア業務は外部化する

業務効率化を進め、企業の生産性を向上させるためには、ノンコア業務を外部化することも重要です。定型的な業務や事務作業は、クラウドソーシングサービスやアウトソーシング会社を活用して外部化することをおすすめします。

ノンコア業務のクラウドソーシングサービス活用方法例については、ガイアックス様のインタビュー記事がおすすめです。ノンコア業務を外部化して社員がコア業務に集中できるようにした結果、大きく売上を上げた成功事例となるので、ぜひご覧ください。
関連記事:3年で売上10倍にするにはコア業務に集中できる環境が重要。ガイアックスの管さんが語るクラウドソーシングの向き合い方と活用法

まとめ

企業におけるマネジメントについて徹底解説し、マネジメントを成功させる具体的な方法や必要なスキルを紹介しました。質の高いマネジメントを行うためには、適切な目標設定やスケジュール管理、ITツールの活用が欠かせません。ぜひ当記事を参考にしながら、企業におけるマネジメントを成功させてください。

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にしすん
早稲田大学商学部卒業後、コンサルティング会社で人事業務を担当。新卒・中途採用全般に携わる。 その後、フリーランスとして独立。WebマーケティングやWeb広告の分野で活躍中。マーケティング・金融・会計・人事労務など、幅広い知識を持つ。

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