チーム運営
公開日: 2019.09.27 / 最終更新日: 2020.11.10

マネジメントとリーダーシップの違いとは?能力を磨く方法も解説

管理職に求められる能力にマネジメントとリーダーシップが挙げられます。両方ともよく耳にしますが、どのような違いがあるのでしょうか?それぞれの能力を磨いていくにはどうすれば良いのか、これから管理職になる人、もしくはすでに管理職になっている人に向けて解説します。

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マネジメントとリーダーシップの定義


日本では、よくマネジメントとリーダーシップを混同して捉えられがちですが、それぞれきちんとした定義があります。

マネジメントの定義

マネジメントとは、目標や目的を達成するための戦略立案や、達成のための手段を管理することと定義されます。そのため、どんな人が必要か、資金はどのくらい要るのか、人数は何人いれば良いのか、いつまでに何を達成するのかというKPI管理などがマネジメントになります。

リーダーシップの定義

リーダーシップとは、組織やチームメンバーをまとめ、向かうべき方向性に導くことを指します。チームをまとめあげ、また集団を維持する力でもあります。リーダーシップに必要なのが「ビジョン」と「結果」です。ビジョンによって方向性を示し、結果を出すことで求心力を得ます。管理職だけでなく経営者にも求められる能力です。

マネージャーやリーダーについてはこちらの記事をご覧ください。
関連記事:企業におけるマネージャーは大変?仕事内容や種類などを詳しく解説
関連記事:チームリーダーの役割とは?必要なスキルや心構えを徹底解説!

マネジメントとリーダーシップの違い


マネジメントとリーダーシップの主な違いを3つ挙げます。

人に与える影響力の違い

リーダーシップとマネジメントの大きな違いのひとつは、人に与える影響力です。リーダーシップはリーダーがビジョンを語り、その言動や行動を通してチームメンバーに影響を与えます。いわば、リーダーの人間性が大きく関わってくるのです。

それに対し、マネジメントは「個」の力ではなく組織や制度といったルールの力で人を動かす方法です。会社の規則を作り、チームのメンバーが行動して目標を達成できるようなレールを敷いていくイメージです。

目を向けている先の違い

リーダーが目を向けている先は常に「未来」です。リーダーは目指すべき未来を常にメンバーと共有し、未来に向かって行動をしていきます。一方、マネジメントはどのように組織を管理していくのかが重要なテーマです。そのため、組織がどうなっているのか、どうしたら組織をうまく運営できるのかなど、「今」に目を向けています。

使命による違い

企業も長く続けば時代に合った変革が求められます。変革を目標に掲げてスクラップ&ビルドを行うのがリーダーシップの役割です。そうすることで組織を変えていきます。一方、マネジメントは秩序を回復するのが使命です。新しく作られた組織を適切な形に作り直し、安定をもたらすことが重要な役割になっています。

マネジメント能力をつけるには


マネジメント能力に必要な能力は、計画性やキメの細かい管理能力です。これを磨くためには以下4つの方法があります。

1つ目:目標を達成するため、より細かいタスクに落とし込んだ計画を立てること
2つ目:スケジュールと責任の所在をはっきりさせること
3つ目:計画を実行し、目標を達成するためのヒトとモノを要すること
4つ目:それを実現するための仕組みを作ること

何事にも、この4つを意識して行動することでマネジメント能力が鍛えられます。チームマネジメントを成功させる5つの方法や注意点はこちらの記事でまとめています。あわせてご覧ください。
関連記事:チームマネジメントを成功させるには?具体的な手法や研修事例も紹介

リーダーシップ能力をつけるには


リーダーに必要な能力は、事業の方向性をメンバーに伝え、やる気に火をつけることです。そのためにできることは以下の3つです。

1つ目:わかりやすいビジョンをメンバーに伝え続けること
2つ目:リーダーシップ発揮には風通しの良い組織作りが大切なため、活発にコミュニケーションをとること
3つ目:リーダーには人を信じて任せる度量が必要なため、メンバーを信頼して任せること

リーダーの役割を詳しくまとめている記事はこちらです。あわせてご覧ください。
関連記事:リーダーの役割や業務を解説!これから求められるリーダー像とは?

強い組織を作るうえで大切なこと


強い組織を作るうえで何が大切なのかを理解しておきましょう。

組織を活性化して前進させるリーダーシップ

企業においてリーダーは欠かせません。特に創業期においては、リーダーシップを発揮することで組織が大きく変わると言われています。目標を達成するための力はそこに集うメンバーの力でもあるのです。リーダーシップは組織を活性化して、みんなを前進させる原動力となります。

もちろん、リーダーシップによって活性化した組織を統率するためにはマネジメントが必要です。組織が大きくなればなるほど、1人のリーダーが与えられる影響は小さくなっていきます。そのため、リーダーのビジョンを効率良く伝え、アクションにつなげるのがマネジメントの役割なのです。

インフォーマルリーダーシップの存在がカギ

リーダーシップはフォーマルとインフォーマルの2種類に分けられます。フォーマルは組織からリーダーとして認められた立場にあり、リーダーとしての権力を行使できるタイプです。インフォーマルは組織の役職やポジションに関係なく、人望や魅力があって人が集まるタイプです。

フォーマルリーダーシップは立場が人を作るもので、ポジションがあれば誰でも機会がありますが、真に強い組織を作る際にはインフォーマルリーダーシップが必要です。入社してすぐであっても、リーダーシップを磨いていくことは組織にとって重要な人材となるカギになるでしょう。

まとめ

リーダーシップとマネジメントは似ているようですが、大きな違いがあります。リーダーシップは具体的な行動を起こす際に必要で、マネジメントは組織を円滑に機能させる際に必要です。マネジメント能力もリーダーシップ能力も、しっかりと磨いていくことで、会社にとってなくてはならない人材へと成長できるでしょう。

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伊藤孝介
セールスプロモーション会社を経て独立し、フリーランスで地方自治体や中小企業のマーケティングリサーチ、販促企画などに携わる。 業務拡大のため2017年に合同会社を設立し、現在経営中。 マーケティング系ライター歴5年。マーケティング用語の解説や、事例紹介、WEBマーケティングなどが得意。

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